ステイホーム週間 変化編

えもーしょん 大人篇 #33

ステイホーム週間 変化編

2016~/カイト・大人

Contributed by Kaito Fukui

People / 2020.06.10

プロサーファーの夢をあきらめ、今はイラストレーターとして活躍するKaito Fukuiさん。小学生から大人になるまでのエモーショナルな日々をコミックとエッセイで綴ります。幼い頃から現在に至るまでの、時にほっこり、時に楽しく、時に少しいじわるで、そしてセンチメンタルな気分に包まれる、パーソナルでカラフルな物語。

小学生篇、中学生篇、高校生篇、大人篇。1ヶ月の4週を時期ごとに区切り、ウィークデイはほぼ毎日更新!



#33
「ステイホーム週間 変化編」
(2016~/カイト・大人)

さて、月曜日の原稿を書いて

それから45秒後に火曜日の原稿を書いたぞ。

理由は、とっても簡単だ。

ボクが、しっかりステイホームを

守っていたからだ。

そのせいで、大きな出来事も

変わった出来事も

面白い人にも会っていない。

だから、原稿を書きたくて書きたくて

仕方がないが、なにも書くことがない。

そう、最悪の事態だ。

緊急事態宣言が発令されたが

ボクも、そろそろ出したいと思う。

しかし、まだ渋っている。

締め切りの時間までは

残り、3時間45分。

原稿は、これを入れると3話分と

イラストが5枚。

4コマ5話分だ。

うーん。なんとも微妙だ。

緊急事態宣言を発令した場合。

まずは、担当の鈴木さんへ

遅れます。とメールをしなければならない。

この時が、1番辛いのだ。

長々と、説明をして

少しでも、同情を得たいのだが

これと言って、納得してもらえる

理由が、見つからない。

コロナウイルスのせいで

締め切りが送れます。

なんて言って、誰が納得してくれるだろうか?

少し、考えてみることにしよう

コロナウイルスを言い訳に

担当の鈴木が納得する理由だ。

なにかあるか、どうだろうか。

1.コロナのせいで、緊急事態宣言が発令され
家に居ました、家に居た為にこれと言って面白い出来事がなく……締め切り少し遅れます。

これは、どうだろうか?

うん、無理だ。

こんな事を言ってしまったら

どんどん、仕事がなくなってしまう。

鈴木さん、すみません
緊急事態宣言が発令され、不要不急の外出を控えるように言われておりましたが、家の中なら大丈夫。と軽はずみな行動で
毎日のように彼女と超濃厚接触をしていたためか、熱が出始めてしまいました。
そのため、締め切り遅れます…。

これは、どうだろうか?

お前は、バカか?

と、怒られるに違いない。

だから、結局

正々堂々と、謝るしかないのだ。

もちろん、適当に

締め切りの為の原稿なら

いくらでも、下ネタを綴り

書くことが出来るが

そんな事をしてもいいことはないので

遅れながらも、自分なりに

しっかり、一歩ずつ進む事が

大切なのである。

それよりも

コンビニのレジに貼られたビニールカーテンを

初めて、見た時は

もう、映画の世界だなぁ。

なんて、思って少し

悲しくなってしまったのに

今は、無い方が不審に感じてしまう。

そればかりか、ない事に

抵抗や、不安を感じてしまうのだ。

コンビニや、スーパーのレジ前に貼られた

ソーシャルディスタンスのテープもそうだ。

もっと、言うと

マスクがそうだ。

つい、1ヶ月前まで

マスクをして、挨拶をすると

怒られたのに、今はどうだろうか

マスクをしていないと、白い目で見られ

お店には入店拒否されるのだ。

なんてこった。

そんなに、勢いよく変わっても

ボクは、ついて行けないよなぁ。

そう思って過ごしていたのが、

前半戦。

あぁ、これでいいのか?

なんて、感じ始めた。

そんな時、緊急事態宣言を

延長しまーす! とニュースを目にし

こんなチャンスは二度とない。

そう、思って

後半戦へ。


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