「個性」ってなんだ?

What is your color?

「個性」ってなんだ?

Photo&Text:廣川達也

People / 2022.12.16

Luke magazine special contents #16
今、僕たちが考える「個性」のこと。


多様な価値観に触れる機会が多い今、「個性」という言葉の捉え方もさまざまだ。自分を奮起させるポジティブな言葉にもなれば、時に自分を惑わせる言葉にもなる。今回は服飾専門学校で日々自分らしさと格闘する17名の学生が、「個性」について改めて考えてみた。10代と20代のはざまに生きる学生たちの素直な言葉たち。「個性」ってなんだっけ?




expression = me
私の表情


この世には様々な人間がいる。女性、男性、ジェンダーレス、そして、性格、顔、体型など、上げればキリのないくらい。

2年前の夏、私は、タイにいた。バッグパックを一つ持ち、アジアを旅していた。狭い日本の中だけではなく、世界を見てみたいという気持ちが強くあったからだ。そこで出会った人の数は計り知れない。今でも、その人たちの顔を思い出すくらいだ。

長くなったが、私の思う個性は表情。表情というものは、誰しも同じではない。笑った表情、悲しい表情、嬉しい表情など、表情と言っても様々ある。私が実際に海外に旅をする中で、様々な表情を見て、時間が経つと、その人の表情を思い出し、どんな人だったか、どんな表情をしていたのかなどを思い出すことが多い。表情というものはその人にしか作れない物だと思う。私の場合、表情を表に出す事が苦手で、それが長年のコンプレックスであった。だが、最近はそれも個性だと思い、無理に表情を作るのではなく、自然と出る表情というものに価値を見出してみようという風に考えられるようになった。

そして、私が忘れられない表情がある。それがこの写真。



彼女の名前はチン。出会ったのはラオスのルアンパバーン。街自体が世界遺産に登録されていて、とても綺麗な街だ。そんなところで彼女と出会った。彼女はとてもいい表情をする人で、特に笑った時の表情、写真を、撮られる時に出す、切ない表情など、今では彼女の作る表情の一つ一つが、自分の頭の中に思い出として残っている。

そして、この写真は、ルアンパバーンで撮った写真の1つで、彼女と夜ご飯のラープというものを食べている物。私はこの写真が大好きだ。勿論このご飯がとても美味しかったのもあるが、見てほしい。この彼女の表情。無邪気な笑顔。この表情から、食べているものがどれだけ美味しいのか、そして幸福感、感情などを読み取る事が出来る。

そういった、表情から、相手の心を読み取るといった自分自身で相手の心を読み取るといった心のコミニュケーションを取る事が出来る点も私は好きだ。ただ、人によって作り出す表情が違い、それらを全て予測し、行動する事はとても難しい。なぜなのか?それが個性であるからだと私は思う。

だからこそ私は、そういった相手の個性である表情というもの、相手の顔をしっかりみて、相手の気持ちを考える力を養っていきたいというように感じた。私のように相手の表情全てを観察してみる事は難しいと思うが、もし、相手が何を考えているかがわからないなど、そういった事があるのであれば、相手の表情を見れば、それらを解決できるような何かが、掴めるのかもしれない。

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