my shoes vol.02

津野祐可のショートブーツ

Illustration : Tact Sato

People / 2018.05.26

シューズを見れば、人となりがわかる。
歩き方だけじゃなく、日々の過ごし方や考え方によって、
足元のスタイルは無限に変化する。
“My shoes is my life”
そう、靴は、その人の生き方そのものだ。




履きこんでこそ魅力的な靴
今日履いているのは、セレナテラという日本のブランドのショートブーツです。5年ほど前に購入し、大切に手入れをしながら履いています。
展示会に伺ったとき、スタッフの方々がみんなこのブーツを履いていたのですが、それぞれの「履きジワ」がとても印象的でした。新品ではなく、“履き込まれた状態”がとても魅力的だったんです。それまでは、靴は基本的に履きつぶして捨てることが多かったけど、この一足が靴との新しい向き合い方を教えてくれました。靴を長く履き、その表情の変化を楽しむことで、個性を表現できるのです。
また、このブーツを履いて実感したのは、その履き心地の良さ。普段はプレスルームとオフィスを行き来したり撮影の立会いをしたりと、歩いたり走ったりすることが多いので履き心地のいいスニーカーを選ぶことが多いのですが、このブーツはスニーカーに引けを取らないぐらい歩きやすいんです。8cmのヒールでも走れるし、疲れにくいのが気に入っています。散歩が好きなので休日にも良く履いています。

自分のスタイルに合うものを選ぶ
私の靴選びは、ワードローブと合うかどうかが基準。モノ単体で見るのではなく、持っている洋服とどう合わせるか想像を膨らませます。例えばこのブーツは、ベーシックな黒で合わせやすいのがポイント。また、ヒールが太くて安定感があり、ワンピース、パンツスタイル、何にでも合わせやすい。また、靴はショップで見た時と実際に履いた時で印象が違って見えることが多いので、“履いた時にどう見えるのか”にも気をつけています。だから毎日の靴選びも、どんな洋服を着るか決めてから、最後に合わせるシューズを選ぶようにしています。カジュアルな男性らしい服を着る時は、女性らしい足元を選んで中和したり、女性らしい洋服の時は、ボーイッシュなスニーカーを合わせたり…。黒ならどちらも合うので安心ですね。

長く愛される靴とは?
仕事場には男性が多いので、彼らの男性ならではの靴の選び方を聞いていると視点が変わりますね。流行すたりやブランドイメージにとらわれず、靴を自分なりの解釈で取り入れている人たちの言葉はとても参考になります。
最近は、アイコンやロゴものなど分かりやすいデザインの靴が注目されています。でも、一見どこのブランドか分からない靴でも、よく見ると縫製がしっかりしていたり、履き心地が良かったり、履いてみてからしか分からないことがたくさんあります。セレナテラのブーツもまた表面的なデザイン性だけではなく、身に付けることで本当に良さを実感できる靴でした。そうしたリアリティこそが長く愛され続ける理由なんだなと実感しています。

PR:津野祐可
東京都出身。セレクトショップでの販売・プレスを経てTNPへ入社。
〈nonnative〉〈hobo〉〈YSTRDY’S TMRRW〉といったブランドのプレスを担当。


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