REI NOTE #3

Mother Earth、母なる大地

Contributed by Rei Honma

Trip / 2019.02.18

新卒で働き始めて約10年。結婚という人生の節目を迎えるタイミングで旅に出た本間さん。
彼女が目的地に決めたのは憧れのサンフランシスコ。旅連載「REI NOTE」では、その模様を月1回のペースでお届けします。


サンフランシスコに行くと決めたときに、行きたい!と思った場所の1つが世界遺産のヨセミテ公園だった。サンフランシスコの街中を散策するのも楽しいけど、自然の中で過ごす時間だけは絶対に譲れなかった。

ヨセミテ公園には現地のツアーバスで行くことに。

バスで4時間程の長旅だったけれど、自分の視界に次々と飛び込んでくる異国の地の景色を追いかけていたらあっという間に現地に到着した。

日本だったら、乗った瞬間に寝る態勢に入り、起きたら着いていたというところだろうか…。どうしても日本にいると、慣れているもの、当然にあるものに対して旅行の時と同じようなアクションを取るのは難しい。けれど、きっと私が寝たり、携帯の画面に夢中になっている間に見逃しているものが沢山あるはず。日本に帰ったらあたかも異国の地に来たかのように、今までとは違った視点で物事を見てみると、今よりも得るものがあるかもしれない。

ヨセミテ公園に到着し、目の前にある大きな山々に圧倒された。

mother earth、母なる大地ってこのことだと思った。







アメリカに来てから2度目の、自分がちっぽけに感じた瞬間だった。だって、スケールが大き過ぎる。いくらどんなに科学が進歩しても自然には勝てない。私はこの絶景をしばらく畏敬の念を込めて見つめながら過ごした。

その後は近くを散策することに。歩いていたらツアーのコンダクターから「これ食べてみて」とヨセミテで取れたアーモンドをもらった。木になっている状態のままのアーモンドで、日本では見たことがない。



それを食べながら少し歩くと大きな滝があり、滝の近くまで行くことができた。







全く知らない人達と「大丈夫?」「先に行っていいよ」なんて声を掛け合いながら岩から岩へとジャンプして進んだ。岩と岩の間には水が流れていて、水に手を付けるとひんやりして気持ちよかった。

この日は晴れていたけど、肌寒く、少し動いたらとても気持ちよかった。休憩がてら石に座って見る景色もさっき見た絶景とまた違っていい。



そうこうしてるうちに帰りのバスの時間になってしまった。

また片道4時間のバスの旅だ。

さすがに帰りは景色を見る余裕もなく寝てしまったけど、ふと起きて外を見ると夕日がとても綺麗だった。

アメリカに来て、このまま時間が止まればいいと思ったのはもう何度目だろうか。そういう時に限って時間の流れがびっくりする程早い。だんだん帰国の日が近づきセンチメンタルになる自分に気づき、自分で自分を励ました。

「また来よう。」






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