行き当たりばったりバルセロナ奮闘記

Hola Barca! #4

行き当たりばったりバルセロナ奮闘記

バルセロナ部屋探し pt.2

Contributed by Miyu Fukada

Trip / 2020.02.19

逗子からバルセロナに活動の拠点を移し、現地での生活に奮闘する写真家Miyu Fukadaさん。彼女の行き当たりばったりで、面白さ溢れる新鮮な日々の様子を毎週水曜日にお届け!

#4

今週は曇りが多くて、ちょっと寒かったバルセロナ。

とは言っても2月とは思えないようなありがたい天気。
ヨーロッパの冬は雨が多いことで知られているけど、そんなのはまったく
関係がない南ヨーロッパ方面。

「雨が降ったのはいつだっけ?」

といった感じ。

オススメです。

さて、カビ騒動から
1週間くらい部屋を探しあさり、

見に行った部屋の数は10軒以上。

時には1日に3部屋見に行ったこともあり、
かなり疲れました。
何軒か好きな部屋があったけど、
最後の最後に賭けていた物件を見に行った日曜日。

床にはカタランスタイルのタイルが各部屋ごとに敷いてあって
キッチンもガス、
バルコニーもある!
東向きで日当たりもよし!

なんとも私にとってはパーフェクトな部屋!!!!!!

一週間落ち着かなかった心がようやく部屋が見つかりかなり安心。

アメリカに住んでいた時はまだ20代前半だったから

「家」

にそこまでこだわりがなく、安ければ良いと行った感じだったんだと思う。

30代に突入し、

「家」

と呼ぶ空間に求めるものが変わったなと、

ここバルセロナに来て実感。

自分より長く住むルームメイトの所有物に埋もれて生活したくなかったし、
居心地ということは
常に、いろんなことを考え、頭を120%回転させ
何かいいアイデアや、そのアイデアを形にするプロセスを
日々繰り返している私にとってとても重要なんだということが
身にしみた経験でした。

これで今月末に引っ越して、
来月頭には
日本でいう「外国人カード」みたいなもの
こちらでの滞在許可証の申請に必要な予約
(全然取れないことで有名)
も今週頭に取れ、
こちらに引っ越して来てからやっぱり一ヶ月くらいで
身の回りのことが揃うんだなと実感。

料理するって結構落ち着く。生活する中で私にとって重要な要素。



22才で憧れのニューヨークに住んでいた私は
今思うと本当に若くて、勢いだけで生き延びていたのだなあ。
この8、9年での成長と歳を重ねた自分がなんとも誇らしく感慨深い。

が、しかし
辛かったー。

家探しがまた一から始まった週だったし、
先週のコラムを書いた翌日かその日の夕方に
今月末に開催されるはずだったイベントで、日本から来るはずだったクライアントが来られなくなり通訳の仕事がキャンセルに。
(コロナの影響でイベント自体が中止になった)
スケートをしていたら犬には噛まれるし、
先月末に日本から送った荷物はスペインにあるのに税関でいっこうに手続きがされず
いまだにまだ届いていない…。

環境が変わると避けることのできないストレスを味わう。
ましてや帰る日が分かっている旅とは違う。

腹をくくって、とまでは行かずとも
覚悟を決めて
新しいことに挑戦する
と決めてここに来るという選択は自分でしたはずなのに
まあ、こう色々とうまく行かないことが重なると

なんでーーー!!!!!!

となっちゃう自分がいた。

でも冷静になり、
「なぜここに自分がいるのか」

ということをもう一度考えてみると、

誰に言われたでもない、
日本の整った、なんでも時間通りで、
なにかにクレームすれば謝ってくれる。
そういう住みやすい、気持ち良いソファみたいなありがたい環境のなかで
「生きた心地、自力でサバイブしている」
という感覚が鈍っていたので

日本を出るということを決心したんだった。

原点に戻り、
だから今は辛いけど絶対大丈夫! と自分に言い聞かせ、奮い立たせながら

自分が望んでいた状況にいる自分を俯瞰して

「あなたはこれを望んでいたんでしょ!これでまた一回り強く、大きくなれるから」
と。

1ヶ月後、3ヶ月後、半年後、1年後に

このコラムを読み返して笑ってる自分がなんとなく想像できる。

「やれば出来る」

これに尽きる。

今住んでいる家のすぐ近くの好きな景色。



なぜか朝11時くらいにやって来る道を水で流す清掃車。



この車がいることを知らずにドアを開けると大変なことに。
こんな昼間にやらなくても…おかげで毎日道路は濡れている時間がある。

ここ数日は、次号のanna magazineの為に取材する女の子たちを
現地でできた友達に紹介してもらい、コンタクトを取っている最中。

みんな快くOKしてくれたものの、実際に取材する日がなかなか決まらない。

スペインらしい。

次号もカッコイイ女の子たちを取材するので是非お楽しみに!

さあ、今週はどんなことが待っているのかな!

またビーチまで歩いてお散歩してこよーっと!

こっちの子はだいたい知っている、二日酔いに効果抜群な水。



ちょっと酸っぱいのかしょっぱいのかなんとも言えない、微炭酸水。
炭酸水は苦手だけどこれは飲めてしまう。教えたくないけど教えちゃうバルセロナっこ
のオススメ! カタルーニャ地方にくる人はぜひ試してみて!


観光はまだ全然していない中唯一行ったピカソ美術館。

この日は無料観覧日。通常は25ユーロ。無料の日に行くのがオススメ。
ピカソのみんなが知っているあのスタイルを確立するまでのプロセスを知ることができた。
かの有名なアーティストでも紆余曲折ありながら自分のスタイルを築き上げたんだなと、勇気をもらった。

美術館のあるひと部屋。



このししとうみたいなペッパーの素揚げが美味しい。いろんなバルにあるので全部試してみたい。



こっちでご馳走になったひつまぶし。味はスペイン人向けで濃いめ。



こっちのバレンタイン。日本ほど過剰にプロモートされていなくてさりげない感が良い。



バレンタインの日は会社はだいたい午後2時でしまり、仕事終わりのカップルがランチをしているのをよく見かけた。



バルセロナの凱旋門近くにある公園。週末は家族連れで賑わう。



ゴシック地区にある量り売りのチュロス。これで1.40ユーロほど。揚げたてを食べるのが◎




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