Venezia Pulita

Greenfields I'm in love #2

Venezia Pulita

Contributed by Aya Ueno

Trip / 2020.04.10

直感を信じ、ドキドキするものに向かって走り続ける神戸出身の大学生、Aya Uenoさんの連載「Greenfields I'm in love」。自分探しも兼ねたロンドンでの留学生活で、自分の目で見て、肌で感じたありのままの日々の記録をお届けします。前回に引き続き留学前のイタリア旅行の模様をお届けします。

#2

ローマを後にして、イタロという高速列車でベネチアへいく。
水の都、ベネチア。かつて貿易大国として名を馳せたベネチア共和国の首都!
母は学生時代ドイツに留学していて、その時友達と車で行ったこの地にとても思い入れがあるらしい。何年ぶりになるのかは触れないでおこう(笑)。でも、久しぶりのベネチアがイタリア旅行の中で、1番楽しみにしていたんだって!

サンタルチア駅についてすぐさま、校外学習をしている子供たちに父が捕まった。世界各国から来ている観光客に、国家を歌ってもらっているみたい。そうしたら彼は、目を瞑って気持ちよさそうに、しっかり大声で歌い出した。恥ずかしかったけど、普段見られない新たな一面を垣間見られた(笑)。
そのあと、水上バス(なぜ船と言わないのか分からない)に乗って、ホテルへ!

スモーキーグリーンの車内が可愛い。



泊まったのは、ダニエリという老舗ホテル。ジョニーデップとアンジェリーナジョリーの人気大作、「ツーリスト」でロケ地となったホテルだ。きっとみたことがある人も多いはず! 玄関は回転扉のドア(ちなみに私は何回も回転扉に足を轢かれたことがあり、苦手だ)のほかに、運河直通の船着場もある。
私たちは回転扉のある正面のエントランスから中へ入った。
吹き抜けでとってもゴージャスなロビー。部屋の窓を見下ろしたら、運河が流れている。こんな素敵なホテルで、綺麗な景色を見ながら過ごせるなんて幸せだ!
部屋にで一息ついて、ランチを食べにサン・マルコ広場のある方向へと向かった。べネチアでは、立ち飲みしながら軽食を食べるバーカロという伝統的な食事スタイルがあり、そこで提供される料理をチケッティという。バーカウンターのショーウィンドウに並んだチケッティから、いくつか選んでつまんだ。



街を散策すると、どこを歩いても、映画の世界みたいな幻想的な景色が広がっている。縦横無尽に走る運河と、それを跨ぐ石橋が素敵。



そのせいで歩いてどこへでも行けるわけではない。なにしろ、交通機関は船しかない。「不便だけど、これが醍醐味なんだ!」と言い聞かせる。旧市街の街並みには厳かな建物や寺院が立ち並ぶ。(そういえば、大学で以前勉強した「ヴェニスの商人」の舞台だった!)

サン・マルコ広場



ホテル付近はサン・マルコ広場の近くでもあり、観光の中心地だから、レストランやカフェ、ブランド店、雑貨屋さんなどなんでも揃っていて便利だ。そしてベネチアはガラス工芸が有名で、ガラス細工のお店はたくさんあった。

その中でもよく行っていたのがここ。サン・マルコ広場に面したお店を2店舗も構える老舗のガラス細工店!



毎日歩いたり、船上タクシーを乗り回し、観光した。
ベネチアは様々な島からなり、離島にも足を運んだ。
滞在中に行った離島で1番気に入ったのは、ブラーノだ。
誰しも心が躍るような、ポップでカラフルな街並みが本当に可愛い!







目がチカチカするようなビビットカラーというよりは、どこかマイルドな優しい色合いだ。少しまばらで、いかにも人の手で塗られてるようなタッチがまた可愛い。

実際ペンキ塗りしているところにも遭遇。



霧が発生しやすいこの地域で、漁師が自分の家を見分けやすくするために始まったというこの文化。ポップだけど優しい色合いで、なんだか心がほっこりした。
そしてこの島、猫がとにかく多い。そこら中の家々から猫が出入りしていた。



本島は鳩だらけだったけど、ここは本当に猫の島! ベネチアへ行ったら是非行ってみてほしい、素敵な場所だった。



今日は最後に、1番気に入ったレストランを紹介したい。
細い路地に佇み、びっくりする程分かりにくい場所にあるDa Fioreというレストラン。小さい玄関を開けると、ホールまでは奥行きがあって、隠れ家みたいな雰囲気でわたし好みだった。スタッフも爽やかで気さくで、感じが良かった。
イタリアで食べた料理は、作り置きが多い印象だったのだけど、ここはあたたかくて食感も新鮮だった!

中でも発想が新鮮だったのは、うなぎ。洋風のうなぎってどうなんだろうと思ったら、プリっと弾力があり、和風のうなぎとはまた全然違う食感。すごく美味しかった。

初めて食べたイタリアのうなぎ料理。





味だけじゃなく、料理もお皿もデザインがすごく可愛い。



母と練習して、帰り際に店員さんに、Era molto buonoと言った。とても美味しかったです、という意味らしい。

イタリア旅行、つづく!


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