Golden State of Mind #1

意思のあるところに道は開ける

Contributed by Anna Nakamura

Trip / 2020.09.15

船橋市生まれ、西予市育ち、梅田で英語を学び、アメリカのカリフォルニア州・サンタモニカ市に留学。9ヶ月目を境に新型コロナウイルス感染拡大や人種差別に対する暴動など複数の変化がきっかけで、同じカリフォルニア州のトーランス市へ移住したAnna Nakamuraさん。この連載では移住後半年が経った今、ベランダでプールを眺めながら、日々の出来事綴っていきます。

#1

19歳の初夏、アメリカ、ロサンゼルスという誰しもが聞いたことのある大都会で
私の大学生活が始まりました。
20歳の初夏、日本に帰国することを決めました。

...

アメリカで緊急事態宣言が発令されておよそ5ヶ月が経った8月、
私は日本行きの片道航空券を取ることに。

3月に発令され、世の中の「今までの日常」が「日常」ではなくなり
留学生である私の生活は、全てが一転し別世界と化しました。

学校の近くに住んでいたものの、授業はすべてオンラインになるということで
学校から少し離れた知り合いの家に引っ越すことになり、
街の雰囲気もすっかり変わって、アウトドア派だった私もこんなご時世でステイホーム生活に。

つい最近まで、友達とパーティーをしたり、カフェでゆっくりお茶をしながら団らんしたり、遠くの街にロードドリップに行ったり、学校のカフェテリアで友達とランチを食べたり、暗くなるまで図書館で勉強していたのに、そんな日々が今ではカメラロールを見て振り返るだけの思い出となってしまいました。



しかしインドアな生活も楽しく、一人暮らしで疎かになっていた料理のレパートリーを増やしたり、見たかった映画を観たり、運転の練習をしたりなどしてそれなりに充実した毎日を過ごしていました。

また、見つめ直さなければいけないことにしっかりと向き合う時間を作ることできた事が私にとって一番の機転となったポイントで、ずっと悩んでいた専攻の変更をする事を決意しました。

もともと映画制作に興味がありロサンゼルスに留学し、Film Production(映画制作)を専 攻とし勉強していましたが、こちらに来て映画撮影や映画祭などのボランティに参加させてもらっているうちに、様々な人脈ができ、そこからさらにまた経験へと繋がり徐々 に広報という役職により強い関心を持ち始めCommunication Stuidesに変更しようかと 数ヶ月悩んでいました。その矢先にこの自粛生活となったので不自由な期間ではありますが、タイミングよくじっくり考えられる時間が取ることができたことは私にとても良いターニングポイントとなりました。



5月の終わりに学校から件名に「URGENT」と書かれたメールが。 オンライン授業に変更になって以降、学校からのメールの通知は倍以上に増え「今日は なんのインフォメーションだろう」とメールを開いてみるとそこには、秋学期の完全オ ンライン授業の決定のメールでした。まあ、キャンパスでの授業が再開できる状態では 全くないので予想はしていましたが、それに引き続き留学生の授業料の値上げのメール が届いたのには驚きました。

アメリカの大学の留学生に対する授業料はそれはもう半端なくて、オンライン授業に多額の学費を払うのはなんだか自分の中で納得ができない自分がいました。生活費も高いし、ましてやシングルマザーである親に頼っている身な訳で。ということで、一旦学校を休学して日本に帰国にすることにしました。



もちろん、たくさんリサーチをした上でプランA、B、C、D、Eほど絞り出して決めたことであっさり決意したことではないですが、これが今の自分にベストな選択だと信じています。

日本に帰ってからのプランは具体的には決まってませんが、他の国の学校を受けてみようかななんて思ってたりするんですよね(笑)。

また、状況によってはアメリカに帰るかもしれないですし。

こんなフラフラな人生計画の私ですが一つだけ小学生の頃から心に決めていることがあるんです。自分が納得のいく人生を送るということです。みんながそうだからとか、親に言われたからとか、肩書きの為にとか、自分の人生なのにそこに自我がないのが一番悲しい人生だと思っていて。まあ、それが自我になって行く人もいるのだとも思いますが、人生って本当に一回きりしかないから、同年代の子達と比べて卒業や就職で遅れをとったとしても納得のいく人生にしたいんです。ロサンゼルスが大好きだし、残りたい理由もあるけれど、今は自分が選んだ道を信じて進むことでそれがモチベーションとなって前に進める気がするんです。

なーんて事を海におちて行く日本の国産の卵の黄味みたいな夕日をみて思って、今回の記事を書かせていただきました。




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