ラストナイト

CIRCULATION #8

ラストナイト

Contributed by ERI

Trip / 2021.09.03

「もしかしたら奄美大島の島んちゅたちは、世界が丸ごと見えているのでは?」とアーティストERIが特別なパワーを感じた奄美大島。彼女がナチュラルでいられるセカンドホーム・奄美をスタート地点に、世界中で暮らす人々の生活を詰め込んだ”CIRCULATION”。


#8

空が真っ暗になるまで夢中になってたタナガ取り。

帰り道の岩場や草むらから、いつハブが出てくるかとドキドキしながら

駆け足で車まで帰ってきた。

今日は初奄美3日目。

明日には帰るのだ。

今夜はラストナイト。

みんな張り切って、飲む準備万端の様子。

向かう先は、ぶーさんの家。

ぶーさんは、その昔神戸から移住した、ローカルからも愛されるサーファー。

年は、お父さんくらい。

ぶーさんの家にサーファー仲間が集まって、今日は飲み会だ。

その前に、タナガ!

取ったばかりの新鮮なタナガどうする?

そういって向かった先は、リゾート施設のばしゃ山村の、レストラン。

厨房から出てきたのは、りょうへいさんたちの同級生、ゆうじさん。

レストランの料理長。

タナガを素揚げにして持ってきてくれるそう。

やったーーーーーー!

ぶーさんちについて、他の人もぞろぞろ集まってきて、宴会開始。

その飲み会は、もう最高で。

まず、タナガが美味しい。

サクサクで、いい塩加減で、これはビールが進む。進む。

美味しい!!!!

さすが料理長ゆうじさん。

このゆうじさんのキャラクターがなかなかにすんごいんですよ。

なんて言うんですか。ワードセンス? 絶妙な間?

爆笑の中心地って感じ。

夜がふけていって、酔いもいい感じにまわった頃、

ぶーさんとりょうへいさんは、ギターを取り出した。

ここからが奄美の夜。

二人はユニットも組んだりして、ギターが最高に上手い。

そして歌が上手い。かっこいい。

二人が弾き出すと、周りが歌い出す。

歌って、飲んで、騒いで。

りょうへいさんのオリジナルソングがある。

おじいちゃんの歌。

私は、人のオリジナルで初めて涙が出た。

私もおじいちゃんこだったから余計なのかな?

心が温まるメロディーと優しい声。

この時私は、本当に奄美にきてよかったと思ったと同時に、

本当に帰りたくないと心から思った。

このまま、平和に飲み会が終わると思っていた。

思っていた。

ぶーさんはもう寝ている。

他の人もそこらへんで寝だしてる。

残ったのは、私とミカとりょうへいさんとベロベロのゆうじさん。笑

この4人で生き残りトーナメントが始まった。

(ただの飲みゲーム)

後半にはもうゲームになってなかったし、

ゆうじさんは終始なに喋ってるかわからなかった。笑

もう飲めない。

そんな頃には外が明るくなり始めていた。

寝よっか。

みんなヘトヘトで雑魚寝したのでした。






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