カプリ島と私の三半規管

Mamma mia! #72

カプリ島と私の三半規管

Contributed by Aco Hirai

Trip / 2021.09.07

イタリアに活動の拠点を移し、フリーのエディター・ライターとして活躍するAco Hiraiさんの生活をパーソナルな視点で綴った連載「Mamma mia!」。今回から夏のヴァカンスのお話をちょっぴり。まず、鮮やかなレモンに導かれてやってきたのはカプリ島。

#72

島育ちということもあって、海外でも好んで小さな離島へ遊びに行くことが多い私。初めて訪れた海外の離島は、クォッカというそこにしか生息しない愛らしい動物にご対面できる西オーストラリアのロットネスト島という神秘に満ち溢れた楽園のような島だった。未知の土地では、いつも想像を超える景色や経験が待っていて、自然や神秘に魅了されっぱなしなのが離島だ。

イタリアにいるなら地中海やティレニア海に浮かぶ小さな小さな島に行かない手はない!

こんなにも離島好きっぽいことを語りながらも、今回訪れたのはレアな島ではなく、誰もが知る有名な観光地、カプリ島なんだけど、この島は一度でいいから訪れてみたい憧れの場所だった。

北のミラノからカプリ島へ行くのはなんだか大変なイメージだけど、ナポリやサレルノからならかなり簡単。事前にオンラインでチケットを購入し、現地で本券に引き換えてフェリーに乗ればいいだけ!


レトロな建物が多いイタリアで、目の前に現れたのは近代的なチケット売り場。

今回はサレルノからフェリーに乗って1時間40分かけてカプリ島へ。
船上では美しい景色を眺めながら、イタリア人のファッションも欠かさずチェック!
エレガントでおしゃれが大好きなイタリア人、アッツイ夏でも長袖のシャツ、しかも白をきっちり着用している様はさすが! 思わず写真を撮ってしまった。


手前と奥の男性。暑くても長袖シャツにロングパンツでエレガントを貫く男性がいっぱいいるのだ。


途中、アマルフィとポジターノに寄り、そのあとカプリ島を目指す。これは海から見たポジターノ。相変わらず息を飲むほどの美しさ。


今すぐダイブしたくなる海ってこんな感じ! 透明度の高さにメロメロ♡

船酔いに耐えながらも透明度の高いブルーやエメラルドグリーンの海の色にうっとりしているとあっという間にカプリ島が見えてきた。


これがカプリ島。飛行機でひとっ飛びではなく、景色を楽しみながらフェリーで来られるのも近場の離島の魅力かも。

カプリ島に上陸するとNo.1観光地である青の洞窟を目指して、すぐさま別のフェリーへ乗り換えた。初めて降り立つ島で知らないけど、人の流れでチケットを買う場所、フェリーに乗り込む場所が簡単にわかったので迷うことなくスムーズに乗船。


フェリーの後ろから撮った1枚。青の洞窟はもちろん、他の観光名所を巡ってくれる。

思ったより小さめなフェリーだ。
この時点で私の三半規管が心配になった。
去年アマルフィへ行った時に、乗り物酔いに苦しめられた記憶が蘇る。
そして、予想が的中! ポイント地点で止まるたびに、胸へとこみ上げてくる不快感を抑えられずにいた。そう、やっぱり今回も船酔いしてしまったのだ。

でも、超超超超有名な青の洞窟。
来たからにはお目にかかるだけでなく、実際に洞窟の中へ入ってみたいもの。
なんだけど、青の洞窟の入口がめちゃめちゃ狭いなんて知らなかった。
入口付近に到着すると、さらに小さな手漕ぎボートに乗り換えて洞窟の中へ入るのだ。

「えっ、手漕ぎボートで行くの?」
思わず日本語が漏れる(笑)。


2〜3人しか乗れない手漕ぎボートに乗って、小さな入口を目指す。中央にある小さな小さな穴が青の洞窟だ。

しかもこの日は満潮で、ただでさえ狭い入口がさらに狭まっていて、ボートに乗った状態でみんな体を反らして中へ入って行く。

この手漕ぎボートに乗り換えるときに、海の上で20分ほど停泊するんだけど、もうこれがキツイのなんの。私にとっては地獄のような時間だった。

さらに、手漕ぎボートに乗り換えたからと言って、すぐに青の洞窟へ入れるわけではなく、また順番待ちだ。頑張ってみたけど、この時点で既に私の三半規管は悲鳴をあげていた。
しっかりして! と自分で喝を入れてみたけど効果ゼロ(笑)。
絶賛船酔いしながら、一生順番が回ってこないんじゃないかと思うようなこの時間に耐えきれず、青の洞窟への道は断念。またもや別のボートに乗り換え、陸へ戻った。


酔いがひどくて、自分の三半規管の弱さを情けなく思いながらふと見上げた青空、透き通った青だった。


手漕ぎボートツアーから戻って来て食べたグラニータ。

さて、陸に戻れば無敵モード。
気を取り直してケーブルカーに乗り、お店やレストランが立ち並ぶウンベルト1世広場へ。


丘の上のナショナルパークから見た景色。


アウグストゥス庭園から見下ろすヴィア クルップというループ式になった歩道。


カプリのここが好き♡タイル仕立ての看板が可愛い。


お待ちかねのランチ。カプリ島に来たからにはカプレーゼをオーダー。


お気に入りのレモンジューススタンド。めちゃめちゃ酸っぱくて気に入った。

帰りは人が多すぎてスムーズにケーブルカーに乗れず、結局フェリーが出発する5分前に乗り込めた。同乗者に同じフェリーに乗る人がたくさんいて、みんな乗り遅れるんじゃないかと不安と焦りを隠せない様子。そして、ロープウェイを降りた瞬間にみんなでフェリー乗り場までダッシュした。その距離約500m。そして、フェリー出発時間まで1分を切っている。


帰りのフェリーから見た夕日。なんだか疲れ切ってあんまり覚えてない。


カプリ島は青の洞窟だけじゃないので、他の素敵な景色もお届け!


確か、これが緑の洞窟。


緑の洞窟か白の洞窟か、分からなくなったけど、プライベートボートで回ってる人もかなり多い。


そして、白の洞窟というのもある。


海外では青の洞窟より、こっちのファラリオーニの方が有名だとか。


カップルがこのファラリオーニの空洞を潜り抜けるときにキスをすると永遠の愛が実ると言われていて、通り抜ける時にガイドさんが「Bacio,Bacio(キスキス)」とすごく煽るのだ(笑)。

青の洞窟の中へは入れなかったけど、可愛らしい街並みと宝石のような海に翻弄されっぱなしのカプリ旅だった。

来週は、ヴァカンスーサルデーニャ編。

それでは、おやすみなさい。



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