
About Time #32
Sho Mitsui流、
買い物のススメ
Contributed by Sho Mitsui
Trip / 2021.12.29
#32
海外旅行 / 出張へ行って周りから期待されるのは当然「お土産」だ。海外での1番の買い物はおそらく、お土産であろう。自分への買い物って二の次三の次状態だったりするのでは? グローバル化が進み、オンラインショッピングが当たり前の世の中になった今、「日本でしか買えない物」、「アメリカでしか買えないもの」等ほぼ存在しなくなってしまったと言っても過言ではない。だからこそ、どこで、何を、何故買うのかの言わば意味付け(散財するためのただの言い訳w)が非常に重要になってくる。そんな僕が、今回の旅でゲットして来たものを、その理由と共にご紹介したいと思う。

じゃーん! 今回LAとNYCで購入したものをざっと並べてみた(他にも数点あるけど、絞らないとキリがないので)。essentialsみたいな感じに撮影しようと頑張ったが、僕の影が映り込んでる辺り、写真撮影のスキルの低さを露呈する形となった(涙)。しかし、こうやって真上から眺めても我ながら、なかなかのセレクションセンスだ(誰も褒めてはくれないから自分で自分を褒めて伸ばすのだ)。では一つ一つ詳細を見ていこう。
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1. 場所: Supreme LA Store
物: Nike Air Force 1(3色)

「いや、これは普通に日本で買えるし、毎週日曜日にリストックしてるし、お前、何でこれわざわざLAで買ってるの?」という、読者様の方々からのツッコミが執筆している今、既に聞こえてくるのだが、アーカイブを読んで下さったヘビーリーダーのそこのあなたはご存知の通り、僕の友人CourtlandがSupreme LA Storeのマネージャーであるが故、列が出来ていても入店させてくれる事があるのだ。この日はたまたまNike Air Force 1 Flax / Wheatカラーの発売初日で日本では2000人位の列が当日出来たそうだが、Courtlandのおかけでサクッと入店し、サラッとマイサイズを3色コンプリートしてしまえたのだ。そう、これはただの自慢だw でも、日本じゃ僕はこれまでAF1に全く縁がなく、オンラインでも全戦全敗。入店抽選に当たっても目の前で売り切れたりと、もう手に入れる事なんてすっかり諦めていた。なので、こういった経緯でLAでゲット出来たことはすごく意味があって、むしろこの日の為に僕はAF1を買えずにいたのではないかと、少しスピリチュアルなマインドにすらなってしまう。そんな、これら3足を履くたびに僕はCourtlandへの感謝とこの日の事をずっと思い出すのだ。
2. 場所: Walt's Bar(LA)
物: Corduroy Shop Hat

このWalt's Barに関してもアーカイブで書いたので是非ともお読みいただきたいが、簡潔にまとめると、僕はこのハットとteeを買う為にこのバーへと足を運んだのだ。このバーは伝説的なバイク専門店"CHOKE MOTORCYCLE SHOP"を立ち上げたJeff JohnsenがオーナーでCHOKE時代から看板のデザインに関わってきたAlexis RossがWalt'sのTシャツや看板のデザインも手掛けているので、是非ともAlexisファンとしてはここのマーチをゲットしたかったのだ。ちなみに、CHOKEの跡地はVirgil Normalとなり、Alexisのデザインは彼らのショップteeにも採用されている。Walt's Barはビンテージピンボール台がズラリと並び、なかなか日本ではお目にかかれない様なヒップなバーだ。しかも、Walt's Barが建つ前は70年代からVANS Storeがあったというのも胸アツな歴史的事実だ。ハットを紹介した理由は、Tシャツはどうやら並行輸入している業者がいるからだ。このハットは最近リリースされた物っぽくてデザインが素敵だ。

なんとも言えない「手」? がカワイイ。刺繍のムラもザ・アメリカンクオリティーで「味」。

クラシカルな6パネルコーデュロイ。

ボディーは当然ありものだろう。このタグがどこのボディーを意味するのかは分からないが、メッシュのアイガードがついているのがアツいw 小学生くらいの時に被っていた野球帽を思い出すwww
3: 場所: Brain Dead Studios Fairfax(LA)
物: shop pin

デカめのBrain Dead Studiosショップpin。Brain Deadのアイコニックな横顔のロゴにレコードが組み合わされたグッドデザインなこちらのpin。今回、初めてBrain Dead Studiosを訪れてそのコンセプトとクオリティーに度肝を抜かれたわけだが(詳しくはアーカイブ参照)、Fairfax店でしか買えない物と聞いてTシャツ、Slammers(ショップに併設されたレストラン兼カフェ)のハット、ピンズ、エコバッグを購入した。今思えばエコバッグをこの記事にフィーチャーすれば良かったと後悔しているのだが(このpinはワンチャン原宿店で買える気がするw 住所入ってないじゃん?)、写真を撮り直す元気が無いのでw このpinで! 出だしにも書いた通り、デカめで存在感あるし、デザインカワイイし、何より4D MEDIA COMPANY(なんせ4次元だからね。レベルで言ったらドラえもんと一緒よ?w)と自らを称しているところに彼らの意気込みを感じざるを得ない。ナイスな一品。
4. 場所: Complex Con 2021 Turnstile booth(LA)
物: Airbrush tee

このTシャツはアツ過ぎるでしょ?! アーティストのJimmy Gutierrrezによって、その場でエアブラシペインティングして貰ったもの。当日限定40着だったそうだが僕はその記念すべき1着目を描いてもらった。動画にも収め、早送りエフェクトをかけてストーリーに上げたら、本人から「その動画くれ!」と連絡がきた程のグッドクオリティーだw Turnstileはボルチモア出身のハードコアバンドで、何故彼等のブースがファッションの祭典Complex Conに?! と思う人達も沢山いると思うが、彼等は全員オシャレさん達で今回のアルバムGlow Onはもはやハードコアの枠では括れないオルタナティブロックの傑作だし、今年の僕的ベストアルバム10選にだって容易にランクインするだろう。そんなTurnstileは今回のアルバムキャンペーンでBrain Dead, Carpet Company, Babylon等と積極的にコラボしており、その仕上げがこのComplex Con。2日目にはライブパフォーマンスも行った(クソ行きたかった)。そんな、超カッコイイバンドの超カッコイイ手描きTシャツ。

クオリティー高すぎる! 雲や水面の感じとかヤバくない?! 正にComplex Conでしか手に入らないメモラビリアだ。このTシャツは着ずに壁に飾ってあるwww ごめんよ、Jimmy。
5. 場所: New Top Jewelry(NYC)
物: 14KG チェーン

NYCへ行ったら、LESのジュエリーディストリクトでゴールドを買う。そんな僕のルールについてはアーカイブで読んでいただければ。最近の僕のもっぱらのお気に入りはNew Top Jewelryだ。店主Janeにもインタビューをしたので、そちらも是非お読みいただきたい。今回はちょっと変わったデザインのチェーンが欲しくて、お店を訪れた。そこで、出して貰ったのがこちら。

なんていうタイプのチェーンなのか(キューバンとかベネチアンとかあるじゃん?)分からないが、何かねじれてるし、キラキラしているし、細すぎず太すぎずだし、長すぎないし最高だ! 即決し、「お会計!」と思ったらJaneが「ペンダントはどうするの?」という鬼の営業w 見せて貰った中で一発で目を奪われたのはこちらのペンダント↓

そう。ピザだ。ここはNYC。今回の旅で僕はほぼピザしか食べていない。今日買うにはこれ以上意味のあるペンダントは無い! が、ペンダントの値段を聞いて予算オーバーだったので、「ごめん、予算オーバーだわ」と伝えると、取材したり、インスタで相互フォローだったこともあって、プレゼントしてくれた!!!!! アツい!アツ過ぎるよJaneさん!!!!!! 本当にありがとうございました。一生御守りとして身に着け続けるし、身に着ける度に僕はこの日の記憶を呼び覚ますのだ。
6. 場所: Fucking Awesome NYC Store(NYC)
物: Store tee

2021年にオープンしたFucking Awesome(以下FA)2店舗目のNYCストアに行くのは、旅行前からすごく楽しみにしていたのだが、LAストアオープン時には普通に教師をしていて、フットワークも軽く無かったため、オープン記念のストアteeを手に入れることが出来なかったのだ。なので、今回NYCストアがオープンして間もなく店舗を訪れる事が出来たのは僕にとっては夢の様な出来事。もちろんFAのアイテムは日本のSupreme等で普通に買う事が出来るが、ストアのオープン記念teeは現地でしか手に入らない代物。

FAのロゴのアウトラインがちょっとドリップ気味にプリントされていて、ロゴがくり抜かれているところがめちゃくちゃカッコイイ!

背中にはストアの住所が。オープンに合わせて、"420 E 9th Street"というビデオもリリースされた。

Tシャツ、フディー、ハットがメインだったFAも、2013年以降本格的なスケートボードカンパニーとなり、今やファッションブランドと勘違いする人も多いはずだ。それでも、サポーターが同ブランドを支持し続けるのはこの様なビデオパートありきのボードカンパニーとしてブレないブランディングをし続けているからだろう。僕は、ブランドオーナーの内の1人Jason Dillがスケーターとしても、アーティストとしても、人としても大好きだ。今回は入れ違いでインタビューする事は叶わなかったが、近い将来にまたお話を聞けたらと、願っている。
7: 場所: Roberta's Pizza Bushwick(NYC)
物: Roberta's cookbook

Roberta'sはBrooklynを代表するピザ屋だ。とにかく、めちゃくちゃ美味い。Brooklynに行った時は必ずと言って良いほど訪れているし、ジモティーからも愛される信頼抜群の味だ。そんな、ピザ屋の料理本が欲しく無いわけなかろう! しかも、Roberta'sのオンラインショップは海外発送しないし、本はソールドアウト表示になっているのだ! 油シミの付いた現品限りだって、ゲットしないわけにはいかない!(ちなみにRoberta'sは現在、本国でも基本オンラインショップでしかグッズを売っていない様だ。どの様にして僕がこの本をゲットしたかは、アーカイブを読んでいただきたい)

見てくれ! いきなり"How to make a pizza"(ピザの作り方)だ! Roberta'sの通り作れば美味しくないわけ無いっ!

これぞ、お手本といわんばかりのマルゲリータ!!! あー作りたいっ!早く作りたいっ!
...あ。
釜、無いじゃん...orz
8. 場所: Procell(NYC)
物: Bootleg Polo Ralph Lauren flannel shirt

さてさて、トリを飾るのがブートレッグのポロ・ラルフ・ローレンのネルシャツだ。ブートレッグと言ったら聞こえは良いが要は偽物だw 何故偽物といえるかというと...

このタグ。"made in Mauritius"
2003年にポロ・ラルフローレンのスポークスマンは「私たちはモーリシャス島に工場や店舗をもっておりません」(“We do not have a manufacturing or retail presence on the island of Mauritius")
と発言しており、モーリシャスは一時ポロの偽物アウトレット島化していたとか。それを知っていても買ったのには理由がある。まず、"Procell"がセレクトして店に置いているから。プレ値を付ける古着屋で買い物をするのは本当は嫌いだが、Procellだけは何か許せるのだ。そんな、アメリカンカルチャーまんせーな僕が、このシャツを手にしたワケはそれだけではない。Sサイズ。ヤバ過ぎる。アメリカでSサイズを見つけるのは至難の業だ、子供と小さな女性しか着ないSを取り扱う店舗はほとんどない。古着屋での買い物なんて、サイズ探しの旅の様な物だろう。色よりデザインより、まずサイズ! みたいな。で、僕はオーバーサイズシルエットが基本嫌いなので、もう、これは完璧だった。そして、最後はデザインと作り。まず、この黒と白のオンブレがかったチェックに赤とベージュのラインがナイスマッチ。そして何よりすごいのが、

分かります? ボタンがジーンズのフロントボタンに使われる様なもので統一してされているんですよ。

しかも、胸ポケットはリベットで留めてあるしwww

袖のボタンも、もちろんジーンズのフロントボタンを採用。

しかも、めちゃくちゃ笑ったのが内タグが思いっきり、シャツの裾の下の方についてるやんwww "tumble dry low"やんwww この、絶対に正規品ではあり得ない作りにユーモアを感じたのは、僕だけでなくProcellも同じだろう。だからこそ、このブートレッグに$125もの値段をつけて売ったのに違いない。そういうユーモアのセンスと、モノの見方をするProcellが好きだから僕はこの店で買い物をするのだ。今年の冬はこのネルシャツしか勝たん。
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いかがだっただろうか? 僕の買い物に対するこだわりが伝わっていれば幸いだ。とにかく旅行先ではそこでしか買えない物、思い入れの強いもの以外には全く興味がない。そうやって厳選してものをゲットし、母国へ連れて帰れば、気軽になんて捨てないし、身に着けたり、携帯している姿を他人に突っ込まれたらそれこそ土産話が出来る。一石二鳥とはまさにこの事。皆さんにも、皆さんなりの信念と思い入れで、海外での買い物を楽しんでいただきたい。
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Sho Mitsui
元英語教師、現カルチャーコーディネーター。チャンネル登録者121万人越えのYoutuber、PDRさんと一緒に隔週で放送している「痛いおじさんズPodcast」が大好評。いつかはプロPodcasterとして生きていくことを夢見つつ、世界中のセレブにご飯を食べさせて貰いながら、どうにかこうにか息をしている。
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