帰る場所の方が寒い、新鮮な新年

To Me, Somewhere in the World #8

帰る場所の方が寒い、新鮮な新年

Contributed by Yoko

Trip / 2022.01.05

「世界一周がしたくて、思い切って会社をやめた」
未知なモノすべて知らないことを知りたい、欲望に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。日本国内の旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。


#8

年があけた。

雪国で過ごす久しぶりの冬。
足元はもちろんブーツよろしく、数日前に積もった雪を踏み締めながら朝から目的の場所へ向かう1月1日。

(数日前までは路面がはっきり見えていたのに……さすが雪国……。)

数日前まで雪なんてなかった参道。

翌日から旅で不在にするため、まずは図書館で本を返し、大好きなお店で新年らしく甘いおしるこを食べてみる。
甘いものを食べていたらふと「今日お参りしとこうかな」という気持ちになったので、急遽お寺にも向かった。

おしるこ。とっても甘い。

深夜0:00には人が大勢いたという場所も、朝は静かだ。あとでニュースで映像を見たけれど、だだだだ、ほんっとたくさんの人がいてびっくりした。

積もり積もった雪にもはや関心しながら山道を進み、そつなくお参りをこなす。
もちろん人はたくさんいるのだけれど、行列ができているほどではなかったのでセーフ。

今年も良い年にします。

善光寺。

帰り道は少し遠回り。

どこもかしこも雪で、ああ本当に地元みたいだな、雪国に住んでいるのだなと思う。
北海道の冬は確かに本当に寒いけれど、長野も寒い。もうどこも寒い。
というか、だいぶ長い間関東にいて、フリースもダウンも不要な生活をしていたから、久しぶりのロングダウンコートを着ながらの散歩は本当に新鮮なのだ。もはや郷愁。

寒いのは好きではないけれど(本当は冬になる前に出ていく予定だったのだ)、でもいったん雪が降ってしまうと、それはそれでいいなとも思ってしまう。
面倒な雪かきも、凍える寒さも、何だかいいなと。地元みたいだからかな。

でもそれは地方都市レベルの冬しか過ごしたことないから思えることで。
起きたら家が雪まみれ……車のエンジンがかからない、という状況を思い返すと、それなりに整備された土地で、除雪が入るくらいの、生きやすい都市でしか冬は越せなさそうである。

新千歳空港。クリスマス仕様。

地元は北海道。
空港に着いた瞬間、どんな季節でも何度降り立っても毎回必ず思う「寒い」。

でも裏を返せば、帰省をすると必ず「暖かい」場所に帰れていた。

北海道に着いた瞬間「寒い」と思うことには少し辟易しているけれど、帰る場所に着いた瞬間「暖かい」と感じるのは嫌いではなかった。何だか安心するから。

今は帰る場所がここだ、ということを温度で感じていたような気がする。

南の島。

そんな年末年始を過ごすことが多かったのだけれど、今年は少し違っていて、私は今とても南にいる。
1月1日に飛行機に乗ることは少なくないが、南に向かったのは初めてのことだった。

旅先の空港に降り立って「暖かい」と感じる新年は初めて。
これもこれで良いのだけれど、帰る場所が「寒い」のが新鮮すぎて、帰る前から少しドキドキしている。

SNSにアップされている今住んでいる場所の、雪がしんしんと降り積もる映像。
今体感している南国のあたたかさ。
気温差がありすぎて、もはや少し身震い……。

雪国に住んでるなあ。長野の朝。

そんなことで雪国に住んでいると感じる新年。

気温20度の炎天下(?)で極暖ヒートテックを着て街を闊歩するという変な温度感覚になりつつ、今年最初の旅も折り返し。

今更ですが、あけましておめでとうございます。


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