Between the waves #22
言葉で表せないあの感覚
Contributed by Miki Takatori
Trip / 2022.03.21
#22
この間タイムラインにこんなポストが流れてきた。
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これ、一度でもサーフィンしたことのある人は分かるかもしれません。
海上がりって不思議な感覚に襲われませんか。
「ほわほわ」というか「ふわーん」というか、うまく表現できない。
「なんか嫌なことがあった気がするけど、なんだったかなぁ」
というように、海に入った日はなんとなく気持ちが浮ついて多幸感に包まれ、ぼーっとしてしまうのです。
なぜこんなことが起こるのか、一説によると「波の上下運動」がメンタルヘルスの安定に一躍買っているとか。
そもそも海水浴が病気の治療や予防のために始まったことを考えると、サーフィン後に覚える爽快感も理解できる気がします。
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サーフィンは難しいスポーツ。
サーフィンを全くやったことがない友達からはよく「毎日サーフィンなんてすごいね、見てるだけで大変そうなのに」とよく言われる。
そう、私がこんなにもサーフィンにハマってしまったのはすべてこの「多幸感」のせい。
どんなに楽しくても、ずっとやりたくて始めたことでも4年も続いたものは今までない。
こんなに長く続いてる、そして一生続けられるであろうものはサーフィンだけ。
波が割れる時に発生する水しぶきは大量のマイナスイオンを放っていて、
それを大量に浴びるとセロトニンやエンドルフィンといった幸せホルモンが出てくるらしい。
長時間サーフィンしても、鬼のようなパドル地獄のセッション後でもこの心地良さと爽快感を一度味わうと、忘れられない。
こんなサーフィンの後は体がバケーションモードに入り仕事にならないこともある。
だから1日スケジュールが詰まっている日は2時間以内の簡単なセッションにおさめておかないと大変なことになる。
海で出会う人たちとコロナの話になると、
誰もが「サーフィンが一番の薬だよ!」と言うのだけれど、それには100%共感できる。
50代、60代、70代のサーファーが多くいるのも不思議ではない。
普通のスポーツであれば、年を重ねるごとに体力的にキツくなり離れていってしまうが、
サーフィンは小さな波でも楽しめ、スポーツ自体を楽しむよりサーフィン後のあの感覚を求めてやっている人が多いから。
そんな中でも、サイズのある波にチャージしているおじさん、おじいちゃんサーファーを見るといつも感心して心の中で応援してしまう。
人間って勝手に色んなものを作り出し、自然に治癒していくから
ケミカルが大量に混ざっている薬なんて必要ない。
まさに、Life is better when you surf.
Miki
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Miki Takatori
1996年福岡生まれ。旅のマストアイテムであるサーフボード、ビキニ、ウクレレをスーツケースに入れ海沿いの街を旅する。現在はオーストラリア人パートナーとバリの小さなサーフタウンに住みフリーランス通訳・翻訳・ライターとして生活している。サンセット、サーフィン後のお昼寝、抹茶をこよなく愛する。