アートな3日目。

Greenfields I'm in love #58

アートな3日目。

Contributed by Aya Ueno

Trip / 2022.03.18

直感を信じ、ドキドキするものに向かって走り続ける神戸出身のAya Uenoさんの連載「Greenfields I'm in love」。自分探しも兼ねたロンドンでの留学生活で、自分の目で見て、肌で感じたありのままの日々の記録をお届けします。

#58

まりかとねると訪れたパリ旅行記の続き。
あっという間にもう3日目だ。今日は朝ごはんを食べに朝活の予定だったけど、昼夜が完全にひっくり返ったねるのおかげで毎晩夜更かしをしていた私たち。家を出たのは結局お昼過ぎだった。左岸にあるClausでへ向かおう。ここは日本人にはよく知られているらしい、到着してみると、確かにモダンで白が基調なお店の雰囲気は、きれいすぎるほど整っていて、パリというより日本のカフェのようだった。



今日はマレを散歩しよう。歩くのが嫌いですぐにウーバーや電車に乗りたがるまりかを無視して、今日も街中を歩き回る。クネクネした細い小道も、似たような無数の通りも、道を知った2人のおかげでマップアプリさえ開かず安心して歩ける。パリの散歩の中でも、マレは美しくてとにかく楽しい。



子供たちが街中でシャボン玉を吹く光景、パリではよく目にする。



セーヌ川を渡る。大きくて長い橋では、大きな楽器を持った人たちが演奏していて、訳の分からないアジア人のおじさんが彼らの前で妙なダンスをしていた。
ああ、今日もパリは自由だ。

良くも悪くも大注目を浴びていた彼。

今日のまりかは何だか学生みたいでかわいい。

ねるもごきげん。

パリをはじめ、ヨーロッパの道は日本みたいに平じゃなくて、ボコボコしていたり、整備されていないところが多くて、水溜りがたくさんある。ねるは、素敵なレザーブーツでわざわざそんな泥濘みに入る。

水溜りに写る街並みが綺麗。

59Rivoliというアーティストビルに着いた。
背の高いこのビルには、30ものアトリエが集結していて、一般人も自由に入れるのだ。カラフルなウォールアートを施された螺旋階段を上ると、たくさんのアーティストの作品が見られる。

螺旋階段は絵の具やらペンキがたくさん付いていた。



ねるに撮ってもらった。



そのあとは、まりかが招待を受けていたから、Aki Kurodaさんのギャラリーを訪れた。ものすごく大きくて重い扉の向こうにあるギャラリーは、表からは全く想像がつかず、なかなか辿り着けなかった。アキさんは、私とまりかの大学の大先輩にあたる、もう何十年もパリで活動するアーティストだ。面白いことに、パリには私の大学の卒業生のコミュニティがあり、たまにお食事をしたりして集まってるんだって。まりかがあきさんに声をかけると、あきさんはにっこり笑って私たちを迎え、順番に大きなハグをしてくれた。

これは別の方の作品。持ち上げてそこを見ると、陰部が描かれているのだ!

彼の絵はとても独創的で、一貫的なテーマがあった。絵にはどれも、たくさんの数字や言葉、場所の名前なんかが刻まれていて、彼にとって何かしら意味があることを感じた。これは、ねるの作品にも見受けられることだった。ねるも彼と同じように、言葉や数字を絵の中に秘める。それは住所だったり、大切な人のお誕生日だったりするのだ。共通点を感じたのだろう、何だか嬉しそうな表情を浮かべて、ねるもあきさんの作品を楽しんでいた。

あきさんは大人気で、あきさんに声を掛けるお客さんはひっきりなしだったが、彼はみんなを暖かく迎えて楽しませた。
あちこちで呼び止められ、忙しいのに何度も私たちの元へ戻ってきては、たくさんおしゃべりしてくれた。当時75歳の彼は、とにかく誰よりもパワフル(そしてエロティック!)だった。
作品だけではなく、来ていたお客さんも仲良くなり、すっかり長居してしまった。フランス人と話すまりかの言葉も聞けて、勿論それらは何一つわからなかったが、とても楽しかった。いいな。ふわふわしていて、優しく心地よく響くフランス語がわたしは好きだ。

「明日アトリエを開くんだ。おいでよ!」とあきさん。「もちろん!ありがとうございます!」と私たち。

2人が気になっていた写真の展示へ立ち寄って、外へ出るともう真っ暗だった。帰り道、お腹が空いちゃって、2人でよく立ち寄るホットドック屋さんに駆け込む。気さくなお店の人が、マスタードでかわいく「LOVE♡」と書いてくれた。



今日の夜ご飯は、日本人でまりかやねるの知り合いでもある方が経営するオムコスでお好み焼きをテイクアウト。今日はさっき買ったボントンというケーキショップのモンブランもある。今日もいっぱい夜更かししちゃうんだろうな。


パリ旅行記、まだまだ続く!



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