一人で過ごす贅沢な時間

Between the waves #28

一人で過ごす贅沢な時間

Contributed by Miki Takatori

Trip / 2022.05.09

ひとつの場所に留まることが苦手で、さまざまな国を転々と旅してきた高取美樹さん。それぞれの場所で、暮らすように旅を続ける彼女が切り取る、何気なく、そして特別な瞬間。

#28

自分の機嫌は自分で取る。

自己啓発本やセルフヘルプのカテゴリーでよく言われるこの言葉。

だけど今週はこの意味を深く学べた週だった。

彼とバリで暮らし始めてそろそろ1年。お互い自由に過ごすのが好きで、縛られたくない性格。


ここ数週間、絶え間ない言い合いが続いたことや色々な理由が重なり、しばらく距離を置いて過ごすことに。

2人でいると、自分の機嫌の良し悪しを相手のせいにしたり、相手の気分によって自分までそれに左右されることも。

同じ部屋にいるだけで伝わってくる相手のエネルギーは意外と簡単に自分にも影響するみたいでやっぱり人間が放つエネルギーって良くも悪くも偉大。

四六時中一緒にいた相手が部屋からいなくなると、なんだかすごく変な感じだった。

だけど、この時間のおかげで自分がこの関係性の中で何がほしいのか、どんな役割をしたらいいのかが少しわかった。

この1週間は天気も悪く波も無かったので、その分これまで怠っていたセルフケアをすることに。

お気に入りのオーガニックショップでバリ産のボディーオイルを買うことから始まり
いい音楽を流しながらシャワーを浴びてオイルを塗る。

そうするといつの間にか太陽が顔を出していて、気分もグッと上がる。

植物とお花に水をやってビーチにお散歩に。



曇り空から覗いてくる太陽がなんとも言えないくらい心地よく、バイクを運転しながら身体に触れる風が気持ちよくて、おまけに虹まで見れた最高な朝。

こんなに自然に目を向けて、身体で感じたのはいつぶりだろう。

自然に囲まれて生活しているけど、常に誰かと一緒にいるとその人との会話や考えごとでなかなかここまで感じられていなかったのが本音。

スッキリした朝のあとは、仕事に取り掛かって夜はキャンドルなんて灯しながら本を読んだりメディテーションをしてみた。

お気に入りのカフェに行って、友達に会ったり美味しいコーヒーを飲むのも私にとってその一つ。





1人で過ごしていると何が起きても、自分の行動や選択の結果。

イライラすることがあっても、不安になることがあっても誰も責める人がいない。

まさにこの時間は私にとって必要だった。

そして今までずっと一緒にいたせいで恋しいと思うことがなくなっていたが

今週は久しぶりにそんな感情も芽生え、また付き合いたてのカップルに戻ったみたいでなんだか新鮮な気分。

そして彼も同じようなことを考えていたらしく1週間離れて過ごした後、2人ともスッキリとした顔つきになっていた。

だから自分の機嫌を取る方法を知っておくことはとても大切。

キャンドルを焚いて風呂に入ったり、フェイスパックをしたり、ワインを飲んだり・・・

「あー幸せー」って思える瞬間を切り取って、日常生活にちょっと気分が上がるスパイスを取り入れてみる。


Miki


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