海と現実の間、沖縄までの距離

To Me, Somewhere in the World #30

海と現実の間、沖縄までの距離

Contributed by Yoko

Trip / 2022.06.08

「世界一周がしたくて、思い切って会社をやめた」
未知なモノすべて知らないことを知りたい、欲望に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。日本国内の旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。


#30

「4日間休みが取れた!どこか行きたいっ!」

友達からのLINE通知が届いた日。
ほいきた、とパラパラ調べ、北か南か、南なら沖縄本島、石垣、宮古、ついでに与論も含めてどこがよいかな……など考える。あっという間にかなりの時間が過ぎていて、びっくりするところまでがセット。ともかく一緒に旅行に行きたい、と思ってもらえるのは嬉しい。

沖縄本島、果報バンタ。



さて沖縄も長野も、私にとっては友達が住んでいる「身近な土地」だ。おかげで何度も訪れていて、長野はついに住むことにもなったわけだが、カメラロールを振り返ってみると、沖縄本島以外はもう1年以上も訪れていなかった。すっかり行きたい。猛烈に。

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沖縄本島、なきじんゲストハウス結家



沖縄本島、瀬長島。空港からすぐ。



沖縄本島は辺土名、名護、今帰仁、恩納村、北谷、コザ、中城、沖縄市、那覇など、以下、南の方面も含めてたびたび訪れている。那覇は都心なので車がなくても楽しめてよい。カフェなど行きたいお店が集まっているので、那覇を歩くだけでも観光客としては楽しい。

沖縄本島、北谷・美浜アメリカンヴィレッジ。



海が見たい時は北に行きたくなる。名護より北は少し遠いので、恩納村くらいがちょうどよいが、一人で気軽に泊まれるようなホテルはあまりない気がする。リゾートホテルが多い。ゆえ、北谷くらいがちょうどよく、連泊してぼーっとすることもたまに。北谷はいろんなお店のタコライスが食べられるから好き。あと日本らしさが欠如した雰囲気がよい。

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小浜島。



離島は、石垣周辺の島だと特に小浜島が好き。北海道と同じようなひたすらに真っ直ぐな道も、気候が違い過ぎて全く別物に感じられるのが面白い。車もよいけれど、個人的には自転車で回れるくらいの島が好きなので、その点でも小浜島はちょうどよい。

波照間も自転車で大丈夫。天気がよい時はどちらの島も最高である。海は波照間のニシ浜が日本で一番美しさに感動した。与論の百合ヶ浜と二分する人気だと思うけれど、個人的には波照間の方が好き。いつかペンション最南端に泊まりたい。その宿はニシ浜が目の前。「電話予約のみ」なのも何かよい、と思わせる魅力がある。

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宮古島。



海が格段に綺麗な、宮古の島々もよい。ダイビングなら宮古、と聞いたことがある。長い橋を渡っていろんな島に行けるのも楽しいし、そこでしか撮れない写真がある。ただ宮古は車がないと不便だ。初めてレンタカーを借りたのも宮古。というわけで、ペーパーゴールドドライバーにもおすすめできるくらいの道幅ではある。

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与那国島。



ゲストハウス・フィエスタ。



与那国もよい……何でも「1番」や「最」とつくものは気になってしまうのだが、自由に到達可能な最も西の土地、与那国もとてもよかった。人生で初めて空港までお見送りしてもらって感動したゲストハウスで、BBQをしたのが懐かしい。雑魚寝スタイルの相部屋だったのも印象的。遊んだあとは扇風機を回しながら昼寝して、みんなでごはんを食べた。案外学生よりも大人が多くて、まさに一瞬の「夏」を楽しみに来ている空気も心地よかった。みんなが海に行っている間、Dr.コトー診療所の漫画を久しぶりに読んでしみじみしていたのも懐かしい……以降、各地のゲストハウスで見るたび手に取っていて気づいたが、結構いろんな場所に置いてある。そして読むたびしみじみしてしまう。

そういえば、自由に到達可能な東西南北端は全て行っている。納沙布岬、与那国、波照間、宗谷岬。極めれば何でもすごいというか、それぞれに違ったインパクトがあって面白かったので、いつか行く機会があったら体感してみてほしい。そこにしかない空気を。なかなか、たどり着くまでの過程もそれぞれにハードルがあるけれど。

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沖縄本島、辺土名ビーチ。



最近いやに雨が多いな、と思う日々。
それが毎年忘れた頃にやってくる梅雨だ、と気づくのは梅雨入りしてしばらくしてから。そんな季節でも、沖縄への旅を思えば気持ちは高まる。沖縄はそんな魅力が詰まった場所だ。距離による効果も大きい気がする。

さて、どこに行こうか。計画を立てよう。


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