道無き道を作っていく

CIRCULATION #21

道無き道を作っていく

Contributed by ERI

Trip / 2022.07.22

「もしかしたら奄美大島の島んちゅたちは、世界が丸ごと見えているのでは?」とアーティストERIが特別なパワーを感じた奄美大島。彼女がナチュラルでいられるセカンドホーム・奄美をスタート地点に、世界中で暮らす人々の生活を詰め込んだ”CIRCULATION”。


#21

昨日、突然遠出のお誘いがあった。

「エリ、滝に行こう!」

しかも、MAPには正式に載っていない、未知なる滝へ。


その前に近くのお弁当屋さんで、地元のお弁当を買った。

これは、滝に着いてからみんなで食べる用なのだ。

私たちの拠点から車を走らせること約40分。

ここに、滝があるらしい。

と、着いたところは、ただの道路。

でも横は森のようになっていて、ガードレールをまたいで、

森へ入っていく…。


これがまさにアドベンチャー。

獣道かと思ったら、意外と道がある?

でも、蜘蛛の巣が張られているため、落ちていた枝を持って、

道無き道を、作っていく。

そして前へ進む。


川を横断したり、岩を登ったり、途中で休憩しながら滝を目指す。


1時間ほどの山歩きを頑張った私たちを迎えてくれたのは、

人の手のついていない立派な滝だった。


とりあえず、お腹空いた!!!

ご飯!!!

お弁当食べよ!!!!!!!!!


と、行きで買ったお弁当をみんなでバクバク。

こーれが本当に美味しいんだあ。

地元のおばあが作ったシンプルで素朴な味は、

体を動かして何もかも空っぽになった私達のお腹を満たしてくれた。


お弁当をペロリとたいらげたあとは、

滝壺で遊びまくる。

泳ぎまくる。

冷たい!!

でも、いつも入ってる海とは違う爽快感がある。

真水だからか?

キン、と冷えて、真夏の火照った体を冷やす。


少し岩を登ったところに、滝が細く別れて小さな滝ができていた。

そこで私たちは滝行に必死だった。

観光地のような滝ではなく、

たまたま見つけた滝に

打たれている。

この状況が楽しすぎた。

水って、重い。

ランダムなリズムで落ちてくる水に、

私たちは無になって打たれていた。



誰も知らない、道も整備されてない、噂でしか知ることのできない奄美大島の滝に行ったことは、

今でもこっそり自慢話にしたい。







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