美味しいものと自然と友と – 和歌山

To Me, Somewhere in the World #35

美味しいものと自然と友と – 和歌山

Contributed by Yoko

Trip / 2022.07.13

「世界一周がしたくて、思い切って会社をやめた」
未知なモノすべて知らないことを知りたい、欲望に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。日本国内の旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。


#35

毎回「久しぶりだね」から始まる友人との再会はいつも楽しい。

龍神村、梅樹庵。梅アイスが絶品だった。


彼女のことは小学生の頃から知っている。進学や引っ越しで離れ、長く会わない時期もあったけれど、互いのライフステージの変化を経てもなお、他愛もない会話が心地良い関係なのだから不思議だ。

彼女との関係性が大切なものになってから、人と無理に繋がり続けることはやめた。長く生きていれば、関係性なんて変わっていくのが当然で、離れる時もあれば近づく時もある。でもそれが本当に必要な関係性なら、会った瞬間、元に戻れるんだと知ったから。

高野山、夏。


宿坊に泊まる体験も。


さて、久しぶりの再会は、彼女の暮らしがある土地で。関西で会う時は、いつも車で迎えに来てくれる。「運転はいつもしているから全然気にしないで」と言ってくれ、和歌山では常に助手席ですごさせてもらっている。本当に優しい人なのだ。

いつものドライブは特別な時間。土地の広い和歌山、目的地まで数時間かかることもざらだ。その間に、いろんな話をする。最近どう、仕事こんな感じでさ、そういえばあの子何してるんだっけ、こうだって聞いたけど、そういえば今こんなことに悩んでるんだよね、それはさ……。と、聞きたいことと話したいことのラインナップはもはやルーティン。疑問文はいつも同じで、返答だけが毎回更新されていく。つまり時間は確実に流れている。

気兼ねない関係のはずだけれど、本当に話したいことは帰り道になるまで話せなかったりして、他愛のない会話の中でまたひとつ自分を見つけたりする。そして改めて彼女の素敵さを認識する。友達でよかった、と思えるこの時間が好き。

那智の滝。


円月島。


白浜、三段壁。


椿山レイクブリッジ。ヤッホーポイントへの道中。


友人が住んでいると、おかげさまで何度もその土地を訪れることになる。和歌山は5〜6回目くらいだろうか。熊野古道、高野山、円月島、アドベンチャーワールド、白浜、紀井田辺、那智勝浦、和歌山市、龍神村……ありとあらゆる和歌山の観光地へ出かけたが、どこもいい。北海道にも似た広大な自然と、そこにしかない奥深い景色や歴史がある。

そして和歌山は自然の素晴らしさはもちろん、美味しいものが多いから魅力的だ。みかんや梅は言わずもがな、いつもお土産は食べ物ばかり。新鮮な果物や、そこでしか買えない甘いもの。どれも本当に美味しい。去年買ったお土産は、全て手元からいなくなってしまった。買いに行かなければ。

那智勝浦のゲストハウス、限定の梅ビール。


おみやげ。一番好きなのはデラックスケーキ。


そろそろまた、ドライブの時間が必要みたいだ。何を話そうか。どこへ行こうか。何を買おうか。考えるだけでワクワクできる場所があるのは、友達のおかげだ。

また、和歌山に行きたい。


アーカイブはこちら

Tag

Writer