危険信号を察知

Own Beautiful Adventure in Mexico #49

危険信号を察知

Contributed by Nachos

Trip / 2022.09.22

世界中の国々をサーフトリップしながら、女性にフィーチャーした"saltybabe photo"を撮り続けている、フォトグラファーNachosさんの旅連載「Own Beautiful Adventure」。シリーズ第8弾は、メキシコでの旅の模様をお届けします!

#49

外の明るい光で目が覚めた。


朝の光が向かいの家々に反射して眩しい。


窓の外からは時折通りすがる人たちの話す声が聞こえてきたので、少し窓を開け外の様子を伺う。
道路には鼻唄を歌いながら掃除をしているおばさんがいて、通りすがりの人に挨拶をしてるみたいだった。もちろん何を言ってるのかはわからないけれど。笑

図々しい私は家に求めさせてもらい、ちゃっかり朝ご飯もいただく。



次の日からは、せめて朝のみんなのコーヒーは私が淹れようと心に決めた朝だった。

「よし、支度しようか」
「オッケー」

メキシコで最近スケボーが盛り上がってるって話を聞いて、スケートパークに行ってみたいと初対面の人たちにわがままを言ってみた。

「でもちょっと治安が悪いから1人で行かせるのもなぁ」との言葉を聞いたのにもかかわらず
「でもスケートパークに行ってみたい…」
「…わかった。聞いてみる」
と、昨日の夜連れて行ってくれたお店で紹介してもらったスケーターの友達に頼んでもらい、平和な午前中にみんなでスケートパークにいく約束をしたのだった。

スケーターの子と待ち合わせの近くの駅まで散歩。



でもうまく待ち合わせができず少し焦る。笑



なんとか連絡をとり、Googleマップ様のお手伝いを受けてなんとかスケートパークにたどり着くことができた。



道路の真ん中の高架下にあるスケートパーク。
午前中なので人も少なく穏やかな朝の光景。



家族連れのスケーターやBMXの練習している姿も。
ちょっと平和。

「日陰は少し寒くて、日向に行ってくるからみんなのカバン見てて」
隣にいた友達が立ち上がり歩き出した。

「うん」
そのまま同じ場所に座って、もう1人の友達がスケートを楽しんでるのを眺める。

途中、みんなVANSでお揃いだね〜なんて話したり。



と、一瞬、何か変な空気が流れるのを感じた私。

両隣を見るとさっきまでいた親子のお母さんもいない。(お母さんもパークの出口の方向に移動してた)

え、いつの間にか私ひとりじゃん。
パッと顔を上げて柱の方を見る。


わ、やばいかも…(心の声)

「危ないのは柱の影で寝てる浮浪者たちですからね。日本の浮浪者とかとは訳が違うから」
最初に言われた言葉をすっかり忘れて、のほほんと過ごしていた自分を恨んだ。

まさに浮浪者が私を目がけて何か言いながら近づいてきていたのだ。
周りのみんなもそれに気がついたようで、不安そうな目で逃げろ! と私をみているのが分かる。

声を上げて走って逃げたくなる心を抑え、何ともない感じで荷物を持って、
「私も寒いから日向に行く〜」となるべく平常心、でも少し早歩きでパークの出口のみんながいるところへと何とか向かった。

セーフ!!

一瞬感じた危険な空気をちゃんと感じ取れたのが幸いだった。

「ビビったよ」
「私が一番ビビってたから!!」
「でもよくちゃんと回避出来たね」



隣にいた親子も言葉は通じないけど私に優しくうんうんと微笑みかけてくれた。
絆が生まれた気がした…。
なんて悠長なこと言ってる場合じゃない。笑

街を歩いている時もなるべくなんてことないような感じで歩いたりしてるけど(内心ドキドキ)この時は本当にびっくりした…。


私の心が少し折れてしまったところで戻ることに。

近くの市場でお昼ごはん。


ローカル人気のヤギ肉を使ったメキシカンのお店に連れてきてもらった。

フレッシュなチリが売られてるお店。





「このスープが美味しいんだ」と頼んでくれたけれど、

結果、タコスやトスタダスが辛すぎて口の中がヒリヒリしちゃって、暑いスープは全然食べることが出来なかった、、、笑


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