帰国までの一週間

Mamma mia! #131

帰国までの一週間

Contributed by Aco Hirai

Trip / 2022.10.25

イタリアに活動の拠点を移し、フリーのエディター・ライターとして活躍するAco Hiraiさんの生活をパーソナルな視点で綴った連載「Mamma mia!」。東京から静岡を経由して小豆島へと戻ってくると、3年に一度の瀬戸芸が始まっていた。さらに、イラストレーター @shigeookadaの個展にもタイミングよくお邪魔できた良き週。

#131

10月1日。
そろそろイタリアへ戻るカウントダウンが始まる頃。

刺激たっぷりな東京滞在が終わったら、次の目的地は静岡県。

今回は新幹線で。
東京→静岡→岡山→高松→小豆島の旅。

たまたま前日に飲んでいたバーで、静岡県出身の常連さんと隣り合わせになり、おすすめスポットを教えてもらったので、これもきっと何かのご縁だと思い、その場所へ行ってみることにした。

東京から新幹線で約1時間。
静岡駅で友人と合流して、導かれるようにたどり着いたのは、富士山の見える日本平ホテル。

エントランスを抜けるとこのヴィジョン。中央左に頭だけ見えるのが富士山。



空の青と橙色した夕日が美しくて、ついうっとり見惚れてしまった。



静岡に一泊したら、また小豆島へ。

久々の新幹線で長距離移動。

山地を横目に通り過ぎ、湖を眺めては、また山地に差し掛かり、
高層ビルが連なる都会に近づいたと思いきや、また山地に差し掛かる。

情緒ある景色を堪能しながらの移動も、いいものだ。

静岡駅を出発したら(多分)浜名湖がお目見え。



これは岡山から高松へ渡る瀬戸大橋を通過中。



瀬戸内海の小さな島々行きのフェリーが出ている港。



1週間ぶりの小豆島。

小豆島に戻ると、3年に一度の瀬戸内国際芸術祭2022秋会期が始まっていたので、少しだけ地元を観光することに。

丘の上で見つけたのは巨大な卵、「はじまりの刻」。卵の割れ目から草が生えて、命を宿す。夕陽を浴びて島とともに生きる命の象徴を表現しているという。私は早い時間に来てしまったけど、夕暮れ時に来るのがおすすめ。オレンジ色に染まった空と卵がフォトジェニックだとか。



美しい千枚田を下った場所に展示されているのが竹で作られた空間、「ゼロ」。約4000本の竹が使われているらしい。



中はこんな感じ。竹に囲まれた空間はなんだか心を穏やかにしてくれる。数日前の台風で天井が一部崩壊したらしいんだけど、そんな自然に身を任せたアートの良さもある。劣化していく竹からも「生」を感じる、そんな作品。



海を眺める巨人がインパクト大な「ダイダラウルトラボウ」。瀬戸内海で集めた流木や廃船でできているらしい。



そして今回、芸術祭とは関係なく、友人、@shigeookadaが地元で個展をやるというのでお邪魔してきた。
わーい、一時帰国中に会う機会があるなんて、まさにナイスなタイミング!
というのも、仕事が始まってから疎遠になっていたので約20年ぶりの再会なのだ。

イラストレーター@shigeookadaの個展。初日は本人も在廊しているということで、ドキドキしながら向かった会場。



彼がこれまで描きためてきた映画のワンシーンが、手作りの額に入れられ丁寧に並べられていた。手前のキャッチーな寅さんを見ると思わず笑顔になった。




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