小さな友達
Contributed by Nachos
Trip / 2022.12.01
#53
楽しいメキシコシティから海沿いの町へと移動する朝。
次の町までのチケットをギリギリまで買わないでいたら前日の夜になっていた。慌ててチケットを買うも、なんだか変なメールが送られてきて、ちゃんとチケットが取れているのか不安でしょうがなくて眠りが浅くなってしまった。
いつもみんなで集まっていたリビングで記念撮影。笑
(帰りもここに戻ってくる予定なんだけど)
Uberを呼び、みんなとしばしのお別れのハグをして空港へ。
まず初めに、メキシコの空港の中がわかりにくい。
初っ端から間違えてなんだかよくわからない荷物カウンターに並んでしまって意味のないタイムロス。
空港の中は人も多くてごった返してるし、チケットもちゃんと取れているか不安で弱気になる私。
「空港で迷っている。一生辿り着けないかも」
と友達に送った。
「大丈夫? 頑張って空港スタッフに聞いてみて」
まぁ、そりゃそうだよね。って感じの返事が送られてきたんだけど。
カウンターはどこなのかスタッフらしき人に聞き、無事にたどり着いた。
さっきまでの不安はなんだったかのようなスムーズなチェックインをしてしまって
仕事中の友達に申し訳ない気分になった(笑)。
そして、次はゲートに入るまでの入口のわかりにくさを乗り越え、無事に搭乗エリアにたどり着く。
30分前なのにまだどこのゲートから出発するのかは未定のまま。
よし、待ってやろうじゃないか。
短時間で、もうこんなことには動じない強い私に成長していた。
なんとか搭乗ゲートに辿り着き、ほとんどわからないスペイン語を話すスタッフに誘導されて飛行機に乗り込む。
搭乗開始する時のアナウンスが、まるでアトラクションのMCの人みたいで面白かった。
そんなこんなでたどり着いたPEM空港。
想像よりも小さい空港でちょっとびっくり。
フィリピンの小さな島の時と同じくらいのレベルの空港。
荷物を取り、そのまま歩くと本当にすぐ外に出てしまった。
タクシー乗り場で、行き先を告げると、「タクシーか安い乗合バスかどちらにする?」
と聞かれたので、タクシーの4倍くらい安い乗合バスでホテルがある場所まで乗っていくことにした。しかし乗れるだけ人と荷物を入れ込むのでぎゅうぎゅう。(この写真の時はまだ出発する前でこの後、最後に小さな子供たちとお母さんの親子が空いてる場所に詰め込まれていた)
窓の外には青空が広がっている。
最後に乗り込んだ小学生くらいの男の子が私にハローと声をかけてくれた。
隣の少し小さい弟はこいつは誰なんだ? と言う目で見てた(笑)。
男の子とずっと一緒に窓の外を眺め、時々建物の後ろに見える海に、2人して「Ohhh」 と言い合ったりしていた。もちろん言葉は通じない。
人が降りて行き、バスの中が空いてきた。
離れて座っていた男の子たちのお母さんが「空いたから前の席においで」と手招きをした。
弟はすぐ前の席に移動するもお兄ちゃんは「ここでいい」。
私と一緒に後ろに座ってると言った。(多分)
またも弟は不思議そうな顔をして私を見てる(笑)。
この数十分で心と心が通い合った私たちは、そのまま一緒に窓の外を眺めながらバスにゆられた。
そしてとうとうお別れの時。
少年が先にお母さんに連れられてバスから降りる時、彼から握手を求められた。
なんだかすっごい嬉しかった。
途中、何回か一緒に写真を撮りたいなって思ったけれど、「びっくりしちゃうかな?」とかなんか変に考えてしまって写真を撮ることが出来なかった小さな友達。
名前くらい聞いておけばよかったな。
すっごく目がキラキラしていた男の子だったな。
旅の中でもあの男の子の目のキラキラが頭から離れなかった。
私も無事にホテルに辿り着き、早速プールサイドでコロナで乾杯。
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Nachos
海と旅に魅了され、サーフボード片手に様々な国へサーフトリップで訪れる中、海と自然を愛しながらハッピーに輝く女性達をたくさん目にし、その空気間、美しい瞬間、旅やライフスタイルを自分なりに伝えたいと思いカメラを手にする。女性目線と女性にフューチャーした”saltybabe photo”を世界中の海を旅しながら撮り続けている。