
To Me, Somewhere in the World #58
カナザワ、雪、雷、冬
Contributed by Yoko
Trip / 2022.12.21
未知なモノすべて知らないことを知りたい、欲望に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。日本国内の旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。
#58
1年以上振りの金沢。
横浜から夜行バスに乗り、朝、カーテンを開けると大粒あられのような雪が降り始めていた。それも、おそらくこの日から。当たると痛いほどの大粒みぞれシャワーを全身で浴びながら、久しぶりの街を歩いた。

朝の金沢駅。天気がよくない。
近年、夜行バスによく乗る。特に長野に引っ越してからは、東京への足としてよく使うようになった。もちろん新幹線の方が早くて快適なのだけれど、バスでも4〜5時間程度で2,000円代からとコスパがよいので。
今回は東京でイベントに参加したあと、そのまま横浜駅のバスセンター(横浜シティ・エア・ターミナル)へ。ここも含めて、もはや何度来たことかわからない各地のバスセンター。バスに乗ってすぐ、朝までよく寝た。3列シートの一番後はとても快適。

Curio Espresso.
さて雪の金沢。着いてすぐにお風呂に入れる街は最高。今回は駅近くの日帰り入浴を利用したが、快適なお風呂はもちろん、横になれる休憩スペースもあって最高だった。
少し休憩して、そのまま気になっていたカフェへ向かう。素敵な雰囲気の場所で、元気の出るボリューミーな朝ごはんをいただくも、ここで大事件が。スツールにカメラを置いて、一度離席して戻ってきたら何とカメラが床にある。おそるおそる見てみると、レンズ部分が大破していた。

あ〜。終わった〜。
自分が100%悪いとわかってはいても、初日にこれはつらい(笑)。そしてレンズフィルターを着けていたのだが外れない。もうお手上げ。


神様いた。
それでも何とかやるべきことをこなしてから、探し着いた街のカメラ屋さんへ。カメラ屋さんなら外せることがあるとGoogle先生が教えてくれたので、かすかな希望を持ってお願いしてみる。
ベテランのおじさま方が二人出てきて、いろんな工具を持ってトライしてくれ、何とすぐにフィルターがとれた。しかも何とレンズは大丈夫そうとのこと。修理方法や、もはや新しいカメラを探すための情報収集までしていたが杞憂だった。感謝しかない、神様。もちろん新しいフィルターを即購入。聞けば、たまにあることだそう。
それにしても旅先でスマートフォンやパソコンを壊してしまったことはすでにあったが、ついにカメラも追加されてしまった。貴重品を持ち歩くのに向いていない。しかし本当に、カメラが壊れた時の衝撃度はダントツだった……。
献血して、すぐにわずかばかりの御恩を返す。


LINNAS Kanazawa. とり野菜みそ鍋。
金沢でもイベントに参加。最近イベント欲が高まっていて、それを理由に出かけることが多い。オフラインイベントが増えてきた気もする。
金沢の宿も何度か来ている場所で、久しぶりの訪問。ファミリーと形容してくれる雰囲気は、他のホテルにはないもの。自由に過ごして、交流したかったらして、一人でいたかったらいて(今回は雪で出かけにくかったこともあり、作業がとてもはかどった)。寛容なホテル。
そういえば2年前のクリスマスは、ここで楽しい鍋パーティーをしていた。今回も、たまたま鍋を囲む機会をいただく。

四知堂。魯肉飯が美味しい。
それにしても今回は雪だけではなく、雷も多かった。北陸は晴天の日が少ないと言うが、雪は想定内でも雷は想定外。外でドンパチやっているのかと思うくらいの、地鳴りのような雷の音。日中でも明るくない外。降り続ける雪。そんなこんなで今回は行くのをやめよう、と思った場所もあったけれど、今回の滞在では初めて金沢のリアルな日常に触れられた気もした。何となく。
そして雪が降っていても、スニーカーで歩くには厳しすぎる道でも、どうしても行きたかったお店には行けた。金沢は美味しいものが多い。
また、そのうち。

ジェラテリアミケット。何度もお取り寄せするくらい好き。
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Yoko
長野在住、北海道出身。世界一周予定が新型コロナウイルスの影響で中止に。東京から葉山、長野へと拠点を移しつつ、国内外を自由に旅している。レバンガ北海道(#11)とアイスが好き。フリーランスのWebライター・編集者。












































































