ぽかぽかクリスマス

Greenfields I'm in love #73

ぽかぽかクリスマス

Contributed by Aya Ueno

Trip / 2022.12.23

兵庫県神戸出身、東京在住のWriter/Photographer。学生時代に渡ったイギリス留学を機に、人や、取り巻く空間を魅せる表現に興味を持ち、現在Containerをはじめ、カルチャー、フードメディアにて発信中。

#73

12/23。帰国まで、あと三日!


今日の朝ごはん。


チューリップは一昨日フラワーマーケットで買ってきたやつ。

23日は、ベビーシッターをしていたさくちゃんとみれちゃんのお家に、お別れの挨拶をしに行った。


お礼のお花を持って。


彼女たちの住むスローンスクエアは、東京でいえば代官山みたいな感じだ。街中はシックだけど素敵なクリスマスデコレーションが施され、とっても素敵だった。

今日もいつもと変わらず、子供たちと仲良く遊んだ。いつもお手紙をくれるんだけど、今日はいつもより何枚も多く用意してくれていた。そういえば、最初はみれちゃんはまだ何も書けなくて、さくちゃんが代筆してくれていたのに、今では自分で書いたものを自慢げに渡してくれる。二人とも、出会った頃と比べると顔つきも随分大人っぽくなったし、子供の成長って恐ろしいほど早い。


大好きな二人。また会おうね!


子供たちはもちろん、母、恭子さんから学んだことも計り知れない。努力家で、運もいい恭子さんは、ドラマみたいに強烈なエピソードをいくつも持ち合わせていた。次々にやりたいことを見つけてトライする姿に、いつも刺激をもらった。
また、恭子さんはいつも、目線を合わせて接してくれた。相談に乗ってくれるだけでなくて、恭子さんから相談をしてもらえたりするのが、私は実はとても嬉しかった。
また、恭子さんは子供たちの考え方をいつだって最大限にリスペクトしていたところが素敵だった。子供好きという単純な理由で始めたベビーシッターは、何よりの財産になった。

クリスマスイブ。今日はクリスマスランチのために、朝からウィルとカトリンは忙しなくキッチンを行き来していた。しばらくすると、以前ここに住んでいたたつろうさんがやって来て、素敵なランチがはじまった。久しぶりに家に帰ってきた彼は、とても嬉しそうで今日も笑顔いっぱい。そんな彼のおかげで、家はいつもに増して楽しい。


クリスマスクラッカーには、ペーパーで出来た王冠と小さなおもちゃが入っていた。


ランチはとても美味しくて、最高だった!のだけど、子供たちの集中力はいつもに増して短い。原因はリビングにある大量のプレゼントだ。イブは、家族からのプレゼントがあり、明日はサンタさんからプレゼントをもらう、というのが、この家の習わし。
凄まじい勢いでごはんを食べて、プレゼントを開けたい、リビングに行きたいと捲し立てる子供たちに、最初はまだだ!と言っていた親たちもとうとう手を上げて、みんなで開封の儀式が始まった。
クリスマスツリーの下には、何十個ものプレゼントが並べられていて、リボンの色で誰のものかを見極める。子供たちだけではなく、大人もみんなプレゼントをもらえるなんて楽しい。私やたつろうさんにもプレゼントがたくさん用意されていた。わたしも子供たちにおもちゃを、カトリンにはペンハリガンのクリームを、ウィルにはワインと写真立てをプレゼントした。


リリーのプレゼントの山。


子供たちはプレゼントでもらった服に早速着替え、みんなで公園へ行った。わたしがこの家に来た次の日に死んだ犬のサミーがいたころは、毎日公園へ来ていたらしいけど、それ以来はめっきりで、私も初めての公園。昨晩雨が降ったせいで、公園の地面はぬかるんでいて、わたしの真白のリーボックは泥だらけになった。


ポーリーとたつろうさん。


そのあとは、家族ぐるみで仲の良いご近所さんが愛犬を連れてやってきた。子供たちは子供たちでリビングで走り回って遊び(クリスマスツリーのロウソクはもちろん消してある)、大人たちは彼らを放って、ありったけのビールやワインを開けた。あまりに楽しみすぎて、みんな教会でミサがあることをすっかり忘れて行けなかった。子供たちが疲れて寝静まっても大人のパーティーは深夜まで続いて、大いに酔っ払ったまま、気がつけば寝ていた。



うちの冷蔵庫にはいろんなチーズが入ったチーズボックスがあり、そこにはフランスで食べて以来大好きなモンドールが2週間ほど前から仲間入りしていた。わたしは毎朝毎朝パンに塗りたくっていて、みんなが食べようと思ったときには時すでに遅し。もうすっからかんだった。


全部食べたな!それ、かぶっとけ!って、空になったチーズの丸箱を被らされた。














初めて外国で過ごすクリスマスイブは、まさに夢見ていたような1日で、思い返せば胸がいっぱいになる。映画のアバウトタイムみたいにもし時間を巻き戻せるパワーがあったら、私はあの日に戻って、何回も何回もやり直したい。





Greenfields I'm in Loveは、あと1記事、つづく!


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