
Mamma mia! #140
日本では教えてくれないこと
Contributed by Aco Hirai
Trip / 2022.12.27
クリスマス前のミラノ。
DUOMO近くのショッピング街を歩いていた私。

自然に差し込む夕日は人工的なイルミネーションよりも美しい、と思う。
煌びやかなイルミネーションに視線を奪われ、
ロマンティックな雰囲気に心が踊る、
普段はノイズに聞こえる街の音も、このシーズンだけは美しい音色に変わって、
腕を組んで歩くカップルや、幸せそうに笑みを浮かべるファミリーからは、
それぞれのストーリーが溢れているように見える、
自分にも自分だけのストーリーがあるように。

ミラノのモンテナポレオーネ。
そんなことを考えながらデパートへ向かっていると、
お父さん、お母さん、男の子のイタリア人家族が、テラス席で団欒していた。
子供はまだ小さく、小学生ぐらい。
その男の子が、お父さんと
「サルーテ」
と、グラスとグラスをぶつけて乾杯のマネごとをしていた。
すると、お父さんが
「乾杯するときは相手の目を見るものなんだ!そうじゃないと失礼だろ!」
と、まだ幼い子供に乾杯の仕方を教えていた。
私の感覚だけど、乾杯の時に相手の目を見る文化って、ヨーロッパの中でも特にフランスやイタリアでは根付いているように思う。
というのも、実は私も20代の頃に、仲良しのフランス人の友達に指摘されたことがある。
「フランスではね、乾杯をするときに相手の目を見ないと失礼になるんだよ」
こんなふうに。
日本では、乾杯の仕方なんて教えてもらったことがなかった。
だから、それまではいっつもグラスを見てしまっていた。
でも、イタリア人は幼い頃から
両親に乾杯のマナーを教えてもらう機会がたくさんあるんだと思う。
きっと、日本では教えてくれないこと。

お家の近くにある広場のイルミネーション。

冬はオレンジの光の方が温かみがあって好き。
それでは、皆さま、
今年もありがとうございました。
Buon 2023!
良いお年をお迎えください。
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Aco Hirai
フリーランスエディター・ライター。海外で暮らす親族のおかげで物心がつく頃から海外生活に興味を持ち、カメラ好きの父のおかげで写真に目覚める。中学時代に初めて訪れたポートランドにたっぷり刺激され、そこからファッション・エディターを夢見るように。その後、海外生活を経て、ファッション・エディターとして10年活動し、独立。2020年渡伊、イタリアンマインドに刺激されながらもイタリア生活を満喫中。











































































