長崎と異文化と

To Me, Somewhere in the World #61

長崎と異文化と

Contributed by Yoko

Trip / 2023.01.11

「世界一周がしたくて、思い切って会社をやめた」
未知なモノすべて知らないことを知りたい、欲望に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。日本国内の旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。


#61

2023年初旅は、約2年ぶりの長崎へ。


群来軒のあんかけチャーハン。美味しすぎ。


まずは中華街近くの美味しいランチでスタート。噂通りの美味しい味付け、やはり中華街がある土地は違う、など思う。


長崎に路面電車があることを忘れていた。


長崎は平和学習の面ばかり気をとめてしまうが、もっと歴史をさかのぼれば中国だけではなくその他海外とのつながりが強い。それをすっかり忘れていて、街で見かけるオランダ風の建物を見るたび疑問だった。そういえば鎖国時代の出島など、オランダにつながる窓口もあったのに。歴史が歴史すぎるとつい忘れてしまうが、そんなことを思い出して浮かんだ疑問は徐々に晴れた。


初、ハウステンボス。


さて、今回はハウステンボスにも足を伸ばした。長崎市内から電車で向かうと、思った以上に長いことゆられることになり、思わず熟睡してしまった。そして目的地である駅はまさにハウステンボスのために作られた駅。手前の駅との駅間だけ、とてもとても短かくてびっくりした。


一つの街だ。


ハウステンボスは海沿いにある。わかっていたけれど、寒すぎて言葉を失うくらい、長崎市内と温度が全然違うと感じた。寒さにひるみつつ、入り口からその佇まいはヨーロッパ風で完璧。中に足を踏み入れたら、なるほど確かに歩いていて楽しくなるような一つの街だった。高い塔から見下ろすと、その作り込まれた世界により驚く。


偽物の雪が降る……。


夜は久しぶりに会う友人と合流。イルミネーション点灯の瞬間を共に見届けたら、ダッシュですぐにレストランへ。ご飯を食べ、園内を歩き、アトラクションを楽しみつつ、いろんな話をした。楽しそうだったので嬉しかった。友人を訪ねる旅が好きなのだけれど、暮らす土地が素敵だったり、その人自身が楽しそうだったりすると心底嬉しい。




オルガ・ル・ボン・ボンドーナツ。


長崎市内に戻り、立ち寄ったドーナツ屋さんでも海外の風を感じる。線路沿いの可愛らしいお店で、雰囲気も商品も素敵だった。


ポルトガルを思わせる装飾。


少し離れた場所にある文化の風や香りを感じると、なぜだか嬉しくも楽しくもなる。ここにない、未知の世界への期待や憧れめいたものがあるからだろうか。どこか落ち着く古めかしい日本家屋や日本らしい雰囲気も大好きなのだけれど、そういう出会いも日々に欠かせない。長崎にはそんな出会いがたくさんあるように感じた。


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