マウワーパークの蚤の市へ

Flohmarkt am Wochenende!! #2

マウワーパークの蚤の市へ

Contributed by Kyogo Hidaka

Trip / 2023.03.06

日本から飛び出したくて2週間後に行くと決めたドイツ・ベルリンの街。肌で感じた現地の“mood”、そこには自分が知らずに求めていた“余白と自由”があった。フォトグラファー・Kyogo Hidakaさんが今でも大切に持ち続けている、あの頃の色褪せない記憶たち。

#2


日曜日の朝、少し早起きをしてテラスでゾンネンブルーメと淹れたてのコーヒーで朝食を取る。通りを歩く人を見ながら、少し固くて生地の詰まったそれをかじる。ひまわりの種が詰められたドイツパンだ。値段もリーズナブルで美味しいこのセットを僕は当時毎日食べていた。
この後会う友人に今日はどこのフリーマーケットへ行こうかと連絡を取り合い、ベルリンで1番規模の大きいマウワーパークへ行くことに決めた。

U2 Eberswalder Straßeの駅を出て階段を下りたら右へ真っ直ぐ行くと右手に大きな公園が見えてくる。
今日も広場の石段にはたくさんの人が座っていてマーケットで買ったご飯とお酒を楽しみながら、パフォーマンスをする人たちを眺めていた。ちなみに僕はその頃あまりお金を持っていなかったので、マーケットのご飯すらもなるべく節約していて、公園の少し手前にある小さい売店で1€のレモンビールを買っていくのがルーティンになっていた。
様々な形で自分を表現するパフォーマー達を観ながら、可愛いグラフィックの描かれたTシャツを探そうとかバックに付けるピンバッジが欲しいとか友人と色々好きに言い合いながらのんびりフリマエリアに向かう。







マウワーパークには色んな物が売られていて、アンティークの家具や照明、レコードや昔のポスター、カメラ、古着、小物からよくわからないものまで複数のお店に並んでいる。マーケットの古着をディグるのが好きでいつも入念にチェックをしていた。たまに気になる物を見つけたら、販売している人に値段交渉をして気前よく安く売ってくれたときなんかはなんだか得した気分になっている自分が面白かった。









1年間の滞在期間で1番足を踏み入れたフリマの地は、その周辺も含めて僕にたくさんのスナップ写真を撮影させてくれた。マウワーパークのすぐ側にはいつも通っていた現像屋があって、フリマの後にすぐ現像して昼間に撮った写真を夜な夜な編集するのも好きだった。





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