地下鉄乗ってるだけで、feeling NYC

No Sleep Ever #12

地下鉄乗ってるだけで、feeling NYC

Contributed by Chika Hasebe

Trip / 2023.03.24

「NYは毎日どこかで何かしら起きている、本当に忙しい街」目標に向かって、自ら道を開拓し続ける会社員・Chika Hasebeさんが、眠れない街NYへ旅に出た。誰よりも好奇心に従順な彼女だからこそ感じる、NYでの新しい発見と、心揺らすできごと。

#12


NYでの最初の試練は、クレジットカードが使えないためにmetro cardが作れず、地下鉄の駅で立ち往生したこと。今考えたら些細な焦りなのだが、そのときは早速持ってきたカードが使えないなんてここから2週間どうすればいいんだと、久しぶりの海外で血の気がサッと引いた出来事だった。結局ただの接触不良で、そのあと何食わぬ顔でカードをバンバン使うことができたので(それもそれで危険)問題は解決。それではNYを旅する上で、絶対に欠かせないsubwayの話を少ししましょう。





都会の空気感に酔う
地下鉄に初めて乗るときのこと。エアポートラインみたいな特別な鉄道を降りて、地下鉄に乗り換えるまでの道。今までわたし含め、ツアーのように半ば集団化していたキャリーケース組。知らぬ間に解散していて、わたしは正真正銘一人でNYの街に放り出されていた。人の歩くスピードが速い。都会の空気感を身に纏った人たちに、「コレコレ!この感じ待ってた!」とワクワクしたのを覚えている。



Gossip Girlのオープニングといえばのgrand central station。観光客らしくパシャリ。



city bike公開犯行現場
地下鉄に乗っていたら、city(マンハッタン島)内のどこかの駅で突然city bikeと一緒におじさんが乗車してきて、目の前に立った。第一にcity bikeはシェアサイクルなので、お金を払って自転車を借りている間に電車に乗ってくるなんてお金の無駄。全くの意味のわからない行動だ。自転車を運んでいる人はたま〜に見るけれど、それでもそのおじさんはめちゃくちゃ浮いていた。しかも自転車カゴには大量の空き缶の数。多分売る用に集めているのだろう。「あ、もしかしたらこの人仕事ないかも」とそれを見て悟った。シェアサイクルの自転車を車内に持ち込んでいる時点でぶっ飛んでいるので、絡まれたらちょっと困るな〜と警戒していたものの、あからさまに座席を変えることもできず、その場で固まっていた。

そうしたらなんと、city bikeのロゴシールを剥がして自転車を自分のものにしようとしているではないか!そして剥がした上に、めちゃくちゃになったテープの一部を貼り直し、city bikeのロゴを必死に隠している!もう唖然。そして、電車の中でやるなよ!もっといい方法あるだろ!隠したところでこの自転車誰でもcity bikeとわかるだろ!とツッコミ三重奏が脳内で繰り広げられていた。盗んでいることを見せたいのか、隠したいのか分からない不可解さがあった。



地下鉄って別にみんなのための交通手段じゃないの
2週間を振り返っての感想。cityは問題ないが、brooklynの外れの方で夜に一人で地下鉄に乗るのはちょっと怖いなという感覚。それは地下鉄に慣れた後でも結局拭えず…。地下鉄内での人種が偏っているところなどを見ると、格差社会の縮図感を意識せざるを得ない。きっと社会地位がそこそこいい人たちは地下鉄を使ってすらない。そういえば、ずっと前にお世話になっていたインターン先の社長が、「俺なんかはずっとcab(タクシー)だね」って言っていたぐらいだし。そう、またSATCの話になるが、キャリーも全然subway使っていない。いまだに彼女はnew york times(?)のコラム一本だけで、なんであんなに豪遊できるのか経済的な側面が不思議なドラマなのだ。



Metro cardのポップ なんか全て電子化されるって聞いたけど、いつなの?



地下鉄車両内で遭遇したDon’t miss outな場面



路上でマスクしている人はそんなにもう多くなかったNYだが(2022年5月当時)、地下鉄では自主的にマスクしている人も多い。広告もいろんな表情でマスクするようにお願いしてくる。



かと思いきやそれに落書きしていたり。ワンカラーでシンプルなデザインは落書きのしがいがあるのか…?



地下鉄でたびたび見かけたクロックス。しかも大量のチャーム(?)付きがめちゃくちゃ多い。リバイバルなのか、定番コンフィーシューズの不動1位なのか…。



着物だ!と思ったら足元クロックスかい、なんでもありだなNYファッション。



逆側に開く傘を持っている人を発見 日本でも一度だけ目にしたことがあるけど、いまいちどういう構造になっているのかわからない





黄色のジャケットがおしゃれな方だなって思ったら、いつの間にか大型犬に替わっていた。



ワンコが乗ってきたら、みんなで歓迎する文化。



バラエティ豊かな持ち手 なんかちょっと顔がはまっている?



あ、NYって大麻合法だったんだっけと思い出す広告。アメリカは州法によってほんと色々だからわかりにくいよね。



地下鉄の手すりをハンガー掛けにしているクリーニング帰りのおじさん!賢い



地下鉄で遭遇したDon’t miss outな場面(車両の外編)



地下鉄のグラフィックも面白い なんとなく既視感のあるカエルとanarchyの文字。



食べ終わったからと言ってりんごをここに置くなよ。



マトリックス?バットマン?とにかく映画を彷彿させる長いエスカレーター 広告が貼られてないところが洗練されている感じが出てまたいい



ライブの帰りの駅構内。この柄のスカート結構見たんだけど、どこのブランドのやつか最後まで分からず。。もし知ってる人がいたら教えてください!





地下鉄が地上に出る瞬間は、結構city〜ブルックリン方面の境目が多い。この辺りはcityで働く人のベッドタウン的な側面もあるので、夜になるとルーフトップがライトアップされてたり、大きい窓に素敵なリビングがチラ見えしちゃうような羨ましいおうちがいっぱい見えたり。ぜひ地下鉄から窓の外に目を向けてみて。



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