クリスマスマーケット

Gloomy day All day #4

クリスマスマーケット

Contributed by Aya Ueno

Trip / 2023.03.31

フォトグラファー/ライターの上野文さんが、過去のイギリス留学の様子を綴ったContainer WEB人気連載『Greenfields I'm in love』。全74回の連載を終え、今回からは2021年の冬に過ごしたロンドンでの2週間をお届けします。大好きなロンドンでの、小さな「きっかけ探し」の旅。

#4


ロンドン2日目。
懐かしのカフェのテラス(しか椅子がなかったから)でコーヒーを飲んで、すっかり冷え切ってしまった体を温めに、近くにあるAlbionというカフェへ移る。本日2杯目のコーヒーを頼んで一息。Albionは、以前何度も何度も通ったカフェだ。メイクさんでもないのに、ファッションショーのメイクアシスタントの面接を受けた場所でもある。


窓が大きいので、店内は明るい。



店を出ると、近くにあった大好きなAce Hotelはなくなっていて工事されていた。ショック!


次に向かったのは、The photographers' Galleryという、文字通り写真がメインのギャラリー。敷地自体は狭く縦に長いので、階段を登っても登っても展示物が続いていて楽しい。作品はもちろん、このギャラリーの魅力は、ショップの品揃えにもある。ユニークな味の出るフィルムは、数えたら100個くらいありそう。そして高く積まれた写真集の山、大好きな大好きなポストカード。好きなものだらけで、ついつい長居してしまう。
わたしは時間をかけてポストカードを3枚選び、裏に書かれた作家名を見るとそのうちの2枚はNan Goldinのものだった。彼女は私が1番初めに好きになった写真家だ。かつてTate Modernでやっていた展示は何度通ったことか分からない。わたしはやっぱり彼女が撮る写真が好きなんだと嬉しくなった。





そのあとは、Regent Streetのあたりまで歩いて、行きたかったギャラリーへ行くと、クリスマス前でことごとく閉まっていた。それでも、ロンドンは歩いているだけで楽しいし、わたしは行く先々で素敵な人たちに出会えた。





そうこうしてたら、あっという間にきょんちゃんの学校が終わる時間だ。待ち合わせ場所は、キングスクロスにあるクリスマスマーケットだ。

キングスクロスへ着くと、きょんちゃんは既に到着していた。今日もRapidテストを受けたけど陰性だった〜とホッとした様子。彼女の学校ではオミクロンが大流行しているのだ。目の前まで迫ったコロナは、やっぱりとてつもなく怖い。

きょんちゃんはクリスマスマーケットを巡りながら学校であった他愛無い話をしてくれる。愚痴の多い彼女だけど、その愚痴は本当にしょうもなくて、なんだかんだ、きょんちゃんはみんなが大好きなんだろうと私は心の中で思う。
クリスマスマーケットはというと、イルミネーションが綺麗で星が降り注いでいるみたい。食べたかったチュロスは店じまいをしてしまっていたので、私たちは代わりに美味しいmulled wineを飲んだ。シナモンが効いていて、とっても美味しい!



大きな机に向かい合わせに座る可愛いカップルを見つけた。話しかけてみたら、二人は日本人のハーフだった。ロンドンで働くEmiちゃんと、日本から会いにきたCraigくん。バイバイするとすかさず、二人はどんな関係なのかなときょんちゃんは言った。たしかにそう言われるまで、二人はカップルだと決めつけてたけど、もしかしたら友達かもしれない。でもとにかくすごく仲が良くて、ハッピーなオーラで包まれた二人だった。



クリスマスマーケットを出たら、目の前のWaitRoseでお買い物。WaitRoseはハイエンドなスーパーで、美味しいものがたくさん揃っているんだけど、ここの店舗はわたしが知っているなかでもかなり大きくて楽しい。
食べ物から生活用品まで、舐め回すように店内を徘徊して、ちょこちょこと買い物をした。今日もすごく楽しかったな。帰ろう!今日はきょんちゃんが家でお料理してくれるって。


つづく!



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