ただいま、もう旅に出たい

To Me, Somewhere in the World #72

ただいま、もう旅に出たい

Contributed by Yoko

Trip / 2023.03.29

『“今”の心地よさを一番大切に』
未知なモノすべて知らないことを知りたい、自分に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。日本国内の旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。


#72


久しぶりに帰ってきた。今年は本当に家にいない。3か月で家にいたのは1か月。


日本橋・桜。


海外にもわりと滞在していたし、同じ県でも新しいところに行くなどして、充実していた。でも家にもいたい。料理もしたい(数年前から比べると奇跡の欲望)。ということで、頑張って家にいる時間も作っている。そんな今回の2週間の家滞在。しかしながら帰ってきて3日目、もう旅に出たい。


銀座・マーサーブランチ。


な〜んでこうなっちゃうんだろう。と思いつつ旅に出る昨今。前回のように長野から新潟、秋田、札幌、小松経由で福井の今庄、東京と渡り歩いた頃にはすっかり帰りたくなっている。でも帰ってきたらきたで、退屈になってしまう。タイクツって何なんだろうか。




今庄・玉村屋で食べたいろいろ。


日本を旅している時に楽しいなと思うのは、誰かとご飯を食べている時。ゲストハウスなら、大体誰かにご飯をつくってもらうので、「食べたいものは何ですか〜?」からの食べたいものが出てきて、なんなら一緒に食べるまでの流れが最高に好き。そんなの実家で18年間経験していたはずなのに、その時は全くありがたみを感じなかった。他人が同じ行為をしてくれるだけでこれほど尊いのは不思議。でも長野に帰ってきても(お店で)同じことをしてくれる友人はいるから、長野にいても同じ喜びに満たされているはずなのだけれど、なぜかいつも何かが足りない気がする。生み出せたら良いのに。探しに行くことしかしていない。足りない感覚がつきまとう。


千鳥ヶ淵。ボート大行列。


さて東京で見た、久しぶりの桜の景色。数年ぶりの千鳥ヶ淵は「こんなに綺麗だったんだ」と普通に言ってしまうほどによかった。花粉症を発症して2年目の視界からは、花粉が迸っているのではないかという恐怖で淀んで見えるから悲しいけれど。花粉症だと言っているのに普通に外へ出かけることになる家族との再会をやや恨みつつも、東京を「歩く」のは何だかんだ楽しかった。でも、花粉は撲滅しますように。



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