Travelling is my Life #2
怒涛のインド旅の行方
Contributed by Asuka Naka
Trip / 2023.04.11
#2
インドへ初上陸し、ドキドキしながら空港の外へ出ると見たことのない異世界が広がっていた。
旅のメンバーとの自己紹介が終わった後はついにインドの首都デリーへ向かうことに。インドでの難問は言語が通じないことと、平気で嘘を言われることだ。そのためデリーへの行き方を街ゆく人に聞いて誰が正しいことを言っているのかを見分ける必要がある。なんとか旅メンバーのおかげでメトロを使いデリーの中心地へ来た私たち。
首都といえば東京やニューヨークのような大都会を期待していた。しかし私の期待はいい意味で裏切られた。そこには野良犬が山ほど寝転がっていたり、牛が路上にいるような、行くまではとても想像できない世界があった。
バックパッカーとしてインドを旅する上で私たちは宿探しを始めた。いわゆるホステルのようなところへ突撃して、今夜の寝る場所を確保するということなのだが、そこで確認事項があった。お湯がでるかどうか、などの日本では当たり前のようなこと。好きなだけ水道からお湯を出せるなんて今思えばとても贅沢で感謝溢れることだなとしみじみ感じる。なんとか宿を見つけた私たちは荷物が盗まれないかヒヤヒヤしながらも宿に荷物を預け街へ出た。
その街はとっても汚らしく、道端でお皿を洗っているお母さんがいたり、外国人からぼったくろうとするインド人が沢山いて、女子高生一人で歩くには少し怖い気がした。その反面で、屈託のない笑顔で遊ぶ子供たちや、てきとうにお店で働くインド人はなんだかキラキラしていた。
せっかくインドへ来たのだからインドらしいこと! ということで、道端でヘナタトゥーをしてもらった。ヘナタトゥーをしてくれたご夫婦はきっと日本や欧米にいたらプロのヘナタトゥー師と呼べるくらい手際がよく、とても素敵にしてくれた。しかし、旅メンバーの中にはぼったくりにあい物価の安いインドでヘナタトゥーに数千円分払っている子もいた。アジア旅行に少し慣れていた私は、行くとこ行くとこで値引き交渉をしていたが、もしこれからまた行く機会があれば、自分のできる範囲内でチップを払いたいと思う。こんなにも才能のあるヘナタトゥー師のご夫婦も人件費はきっと日本でアルバイトをする私よりも低い。見合った対価をもらうべき人にケチるような人になりたくはない。ぼったくりに合った子はそれをきっと分かった上で払っていたのだなと思う。思えば私の母はすぐに騙されるタイプで、ただただ断る勇気がないのだと思っていたが、今では断らない優しさなのだなと少し感心している。とはいえ手作りの民族ストラップを数千円で買ったり、ご厚意と言って得体の知れないものを買ってしまうのはどうかと思うが。
ヘナタトゥーをしてインドを味わったところで旅メンバー数人と歩いているとやはりインド人の男性が話しかけてきた。何事かは全くわからないまま、とりあえずついて行ってみると、民族衣装であるサリーの高級店へ連れて行かれた。いや、ここは大丈夫! というとお隣のサリー店へ移動させられた。どうやらその男性はお店と連携してお客さんを呼ぶ役割をしていたらしい。これはどこまで連れて行かれるのかわからない、と怖くなった私たちはなんとか逃げ出して街観光へと戻った。
インド1日目にもかかわらず、予想通り私はお腹を壊した。街中のトイレは有料でとても汚い。インドに来て二食ほどしか食べていないのにもかかわらず、やはり私のお腹にはパンチが強いインド料理。
ということで夜ご飯、メンバー全員でレストランへ行き、食べる際はチキンヌードルを頼んだ。しかし運ばれて来たのはカレー味のチキンヌードル。そこで私はこの国はカレー味が全ての素なのだと理解した。きっと日本に来る外国人はどれも醤油や出汁ばっかりで薄味だと思うのかも知れない。とはいえ薄味国日本で育った私の体はこの旅中だいぶな試練を与えられた。
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Asuka Naka
湘南出身、イギリス在住。アメリカ高校留学を経験し、イギリスの大学に進学。高校生から旅人デビュー。現在はヨーロッパを拠点に旅する真面目大学生。海外生活、旅をトピックにシェア。