Girls trip to Marseille

Vive les vacances ! ~Time to spare Heart to spare~ #17

Girls trip to Marseille

Contributed by Mizuki

Trip / 2023.04.12

Vive les vacation!=“バカンス万歳!”
バカンスを生きがいにし、「暮らし」や「人生」に豊かさを求めるフランス人の生活を表す言葉。そんなフランスに留学中の大学生Mizukiさんが、現地から仕事やお金に執着せず、日々の生活をどう楽しむか、豊かな暮らしを送るヒントをシェア。


#17


2022年9月中旬

この時期、留学生の間で Marseille (マルセイユ)が話題になっていた。マルセイユはパリ、リヨンに続く大都市で、私の高校時代の留学先だったプロヴァンス地方に位置する港湾都市。(フランス第二の都市がリヨンかマルセイユなのかは意見が別れる)

海に面した地形とプロヴァンスの暖かい気候から「バカンス地」として人気なマルセイユ。リヨンからは電車を使い、約2時間でアクセスできる距離。それもあってリヨンの留学生は次々とマルセイユへと旅行に出かけた。私の周りでも「マルセイユ行き」が話に上がった。数週間前ホストファミリーに会いにプロヴァンスに戻ったばかりだったが、そんなことは気にせず皆の意見に賛成した。(大好きなプロヴァンスなら何度でも行きたい!)

ということで週末に二泊三日でマルセイユに行くことが決まった! 留学生同士で旅行に行くのは今回が初めて。どんな旅になるかな。


いつものカフェでの旅行計画。そこで飲んだ抹茶ラテ。


私がそれを注文すると、物珍しそうに「何それ!」と言って他の皆も同じものをオーダーしていた。フランスでも抹茶ラテが飲めるのは嬉しい☺︎

結局コストを抑えるため、バス(Flixbus)を使って移動することが決まった。日本で言う高速、夜行バスのようなもので、ヨーロッパでは旅行の交通手段としてかなりポピュラーらしい。それに乗ってリヨンから約6時間かけてマルセイユまで行く。

一緒に旅行するのは仲良しのメロディーとレア。(カナダとアメリカからの留学生)心配性な私は20分前くらいに駅に到着して、二人を待っていた。

しかし、しばらく経っても二人の姿は見えない。心配になった私はグループチャットにメッセージを送信すると、一人は駅には到着しているがバス停の場所が分からず迷っていると言う。

もう一人は “wait what?!”(え、待って?!)と。

嫌な予感がした。

彼女はまさかの出発時間を1時間間違えていて、私が連絡した時まだ家にいたのだ。

旅行の中止を覚悟した時、やっと一人の姿が見えた。「もう一人は?」と言うと彼女は一か八かで駅まで走った。

幸いにも、彼女のアパートは駅まで歩ける距離だった。しかもバスは予定よりも遅れて到着してくれた。そのおかげで彼女はギリギリでバスに乗り込むことができた!

時間にルーズなフランスでよかった〜(遅延であんなに喜んだのは初めてだった笑)

旅行前から早速ハプニング続きだっただが、無事三人揃って出発することができた☺︎



6時間というかなり長い移動だったが、バスの中では皆寝ていたので意外とあっという間だった。また、バスは数時間おきにパーキングエリアに寄るため気分転換もできた。

小腹が空いていた私たちはパーキングエリアのマクドナルドに寄った。フランスのマックには日本にはないメニューがあって面白い。特にトルティーヤ生地で具材を包んだラップサンドは私のお気に入り。場所によってはマカロンが売っているのもフランスのマックならでは。ちなみにフランス人はマックのことを「マクド」と呼び、日本の関西で使われている「マクド」とほぼ同じ発音。だからフランス人が「マクド」というたびになんだか親近感を感じて面白い(笑)

話はマックで脱線してしまったが、バスは私が高校時代に過ごした町Vitrolle(ヴィトロル)を通過しマルセイユに到着した。まさに高校時代に使っていたスクールバスが通っていた道で懐かしかった。

バスを降りると早速「マルセイユ」を感じた。クラクションが鳴り響く音、誰かが叫ぶ声。マルセイユは決して安全な都市ではない。実はフランスで最も治安が悪い場所だとも言われるほど。だから高校時代、マルセイユに行く時は常にホストファミリーと一緒だったのを覚えている。うまく説明できないが、パリが「エレガント」なイメージだとすれば、マルセイユは「ワイルド」と言えばいいだろうか。

でも私はそんな南の雰囲気が好き。その「ワイルドさ」の中には、自然を愛する人々、時間なんて気にせず自然の中でただ佇んでみたり、誰かと自然に会話を始めてしまうような人々が含まれる。みんな幸せそうなの。それが Marseillais(マルセイエーズ=マルセイユの人)だと私は思う。太陽のプロバンス。きっとそれが人々を幸せにしてるんだと思う。




マルセイユのセイラー


「こんな船誰が持ってるの?」と言ってしまいそうなシックな船たちが揃う港。青い空と海。太陽の光が反射してキラキラ光る海にうっとりしてしまった。

夜は同じ時期にマルセイユに来ていたリヨンの留学生と合流して一緒にディナーへ。


フレンチではなくイタリアン!(笑)



ジェラートも♡


高校時代何度も遊びに来たマルセイユ。今回は大学生の私として上陸した。

「ただいま!」


À bientôt!




続く



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