Gloomy day All day #5
ひさしぶり! テイトモダン
Contributed by Aya Ueno
Trip / 2023.04.21
#5
ロンドン3日目、今日はTate Modernへ行った。その時開催していたのはAnicka Yiのインスタレーション。彼女のアートは壮大で、海の中の生き物に纏わった球体がテイトの吹き抜けの空中をゆらゆらと泳いでいた。わたしはこれがずっと見たかったから、すごく嬉しかった!
美術館にいる人を見ていると、その鑑賞方法もそれぞれで楽しい。宙に浮いた作品を、一階から見上げる人、二階の吹き抜けの空間を繋げる橋から作品と同じ目線で見る人、映画を鑑賞するみたいに窓際に腰掛けてみる人もいる。わたしはAnicka Yiのアートを、そんな人々の姿も丸ごと全部、楽しんだ。
テイトは常設の展示にも大好きなアーティストの作品がたくさんあって、お気に入りの美術館だ。館内をぐるぐるぐるぐる回りながらこの後の予定を考えて、そういえば今からアリサちゃんに会えないかな!とひらめいた。
アリサちゃんとは、日本の友達で、ちょうど今彼の家族が住むこの場所に旅行しに来ていた。こんな時期に重なるなんて、奇跡みたいなこと。クリスマスシーズンとはいえ、ロンドンはもちろん、海外に来ているわたしの友達もまた、彼女だけだった。
アリサちゃんに連絡してみたら、彼女も今日はディナーまでフリーだって。ラッキー! アリサちゃんのことをわたしはずっと撮りたかった。
テイトのショップでは前から持っていたトートバッグをまた買った。可愛いハガキや、細かな雑貨も。そういえば、昔anna magazineの編集長の須藤さんが、旅先で買うマグネットのことを記事に書いていて面白かった。彼に、テイトにも展示していなかったキースヘリングのマグネットを買った。ついでに、わたしの分も。(なかなか渡せず、一年経って、まだ手元にあるけど。)
アリサちゃんとは、友達がインスタに載せていて、行ってみたかった展示へ一緒に行くことにした。世界各地で展示を開催するアートグループsuper blueが手がけるもので、この時ロンドンでちょうど行われていたテンポラリーの展示だった。
受付で黒の手袋をもらって、暗室へと誘導される。入ってみると、部屋の高いところには管がいくつも配置されていて、そこから不定期に白い気体の入ったバブルが雫のように落ちる。バブルはシャボン玉より分厚くて、それらを手袋をはめた手で触ると、少しの間手の上に残り、幻想的に消えていく。ただ、時折この狭い部屋の中に人が山ほどいるのが見えたり、あまりにシンプルなつくりなので、みんな少し手持ち無沙汰な表情でバブルを触ったり写真を撮ったりしていて、妙にリアルだ。後でネットを見てみると、アートというより、インスタに載せるためにくるような場所だとか、これに15ポンドは高すぎ! とかいう評価もあって、確かにそれらはちょっと否めなかった。でも、何はともあれ、見れてよかったし、ここに来られて楽しかった!
展示のあとは、アリサちゃんに連れられて、ハイブランド街、ハイボンドストリートへ行った。ブティックが丸ごとプレゼントのように、リボンのデコレーションで包まれていたり、ビル一面が大きなアドベントカレンダーになっていたり、どの店もクリスマス仕様になっていてとってもかわいかった。
その後もアリサちゃんとお買い物したり、カフェしたり、とにかく歩き回った。優柔不断でマニキュア1つ買うにもあれやこれやと吟味するわたしと違って、アリサちゃんはなんでも器用にサクサク決めるから、そんなお買い物の様子を観察するのが実はとっても楽しかった。アリサちゃんは、クールで、でも同じくらい可愛くて、とっても素敵なオーラがある。
ありがとうアリサちゃん。ロンドンデートが叶ってよかった!
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Aya Ueno
兵庫県神戸出身、東京在住のWriter/Photographer。学生時代に渡ったイギリス留学を機に、人や、取り巻く空間を魅せる表現に興味を持ち、現在Containerをはじめ、カルチャー、フードメディアにて発信中。
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