歩いて、生きて、ふわりと暮らして – 長野

To Me, Somewhere in the World #80

歩いて、生きて、ふわりと暮らして – 長野

Contributed by Yoko

Trip / 2023.05.24

『“今”の心地よさを一番大切に』
未知なモノすべて知らないことを知りたい、自分に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。日本国内の旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。


#80


長らくの北海道生活(1か月)を堪能して以来、今度は長野生活を満喫している。

ただ、日常を日常らしく過ごすのがすっかり苦手になってしまったので、用事もないのにふらふらしてみたり(運動不足解消という意味もある)、歩いたことのない道や店に行ってみたりしながら。


鶴賀・バーン・チェリー。お初。



(長野のさわやか的存在)ドンキホーテ。お初。


直近では、人生で数えるくらいしか入っていないサウナに入ってみた。
友人たちと一緒に入るピセの奇天烈サウナは、暑いのが苦手でも案外面白くて、入ったり出たり入ったり出たりを自由に繰り返せるのがよかった。あまり女子風呂サウナではお見かけしない、サウナ上がりに発狂する人たち(主にメンズ)が見られるのも最高に愉快だったのでまた行きたい(こちらは「整う」をした経験がないので、実際のそれはよくわからないのだが)。

良い意味でやる気のないサウナ体験をさせてもらえたのがよかったし、それもよしとする「ゆるさ」が最高なのであった。許される、受け入れられる、それはいつになっても居心地が良いという話。


手前の木がきれい。


さて長野市といえば一にも二にも善光寺。たぶん。友人が来る時もほとんどの割合で一緒に行くのだが、最近は行くたびにグローバル化の再来が目覚ましいと感じる。少し歩くだけで海外気分になれるほどに。そう、ここは観光地。という当たり前をちゃんと感じさせてくれる場所になってきた。

こちとら今日はただお札を返しに行っただけ。心の中で合掌している。


カシスウーロンマンからシャンディガフマンにレベルアップした30代。



1か月越しの(長野にいないから)誕生日プレゼント。いとありがたし。


善光寺帰りにいつものクリーニング屋で冬服コートを預けて、スーパーで食材を買いつつ、次の旅で使いそうなレインコートも買う。今は旅の手前だから。

だがしかし、「暮らし」のターンを長く続けていると、「ここに飽きた」という感情さえも越えて、日常が日常として当たり前になっていきそうでちょっと恐ろしくなる。住めば都、居着いてしまえばどこもそれなりに居心地が良いものなので。

ただそれを「怖い」と思うゆえ、また新しいところに行く。でも帰りたくもなる。そして帰れば日常のターンになり、また日常に飽きて……そんな日々の繰り返しだ。


りんご。


その「繰り返す」という当たり前にもいつか終わりが来る。それを感じるたびに、宙に浮くような、現実逃避したい気持ちになるが、思い出すたびに「やりたいことやらなきゃな」「でもしっかり生きなきゃな」などと思うのであった。

さてお腹がすいた。自炊ご飯も結構好きになってきて、これも最近のちょっと「困る」な案件である(旅から帰りたくなる理由の一つだ)。それではまた来週。



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  • Yoko

    長野在住、北海道出身。世界一周予定が新型コロナウイルスの影響で中止に。東京から葉山、長野へと拠点を移しつつ、国内外を自由に旅している。レバンガ北海道(#11)とアイスが好き。フリーランスのWebライター・編集者。