Between the waves #78
Gotta pay to play
Contributed by Miki Takatori
Trip / 2023.05.29
#78
朝7時、崖の後ろから現れる太陽が海と緑を照らして優しい色に。
忙しい時間には多分50人以上いる海も、波が割れる音だけが聞こえるこの時間。平和で静寂なこのひとときが最近のお気に入り。
昼頃になるとサイズもアップしてみんな良い波に乗るとYeeewwwとお互いをハイプ。
ラインナップにはプロサーファーもたくさんいて、ハイシーズンのウルワツがやっと戻ってきた。海の中からサーファーを眺めているだけでも楽しくて、朝夕合わせて6時間ほど海の中にいた。
顔馴染みのおじちゃんたちが「Miki! Go this wave! Go!」と言って譲ってくれた波がチューブになり今シーズン初の一本に。
もうこの瞬間がたまんない!
疲れているはずなのにどんどん力が湧いてきてもう一本、もう一本と欲張ってしまう。
海から上がり駐車場に向かって歩いていると笑顔のサーファーたちが夕陽を眺めながらビール片手に今日の波について語っている。
毎日毎日海の中で同じことをしているだけなのに飽きることは全くないし、ワクワク感がなくなることもない。
なんだか不思議だな、だけどこんなシンプルなことで一喜一憂して最高に幸せにさせてくれるサーフィンの偉大さに気付かされる。
この日は最後の波、ボードで頭を強打し、7針縫う怪我を負って1日が終わった。
こんなリスクをいつも追っているけどやっぱりサーフィンはやめられないし、1日でも早く海へ戻る日が待てない。
怪我したサーファーはいっぱい病院に来るけど、サーフィンをやめたいっていう人は1人もいないってドクターが笑っていた(笑)
サーフィンって、そんなスポーツ。
海から離れて時間を過ごすと、サーフィンができる体、健康があることに何よりも感謝する。貴重なオフタイムを使って、いつも放ったらかしにしている作業をする時間。
ウルワツエリアは野生の猿たちの住処
Miki
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Miki Takatori
1996年福岡生まれ。旅のマストアイテムであるサーフボード、ビキニ、ウクレレをスーツケースに入れ海沿いの街を旅する。現在はオーストラリア人パートナーとバリの小さなサーフタウンに住みフリーランス通訳・翻訳・ライターとして生活している。サンセット、サーフィン後のお昼寝、抹茶をこよなく愛する。