Travelling is my Life #5
怒涛のインド旅、次なる都市へ
Contributed by Asuka Naka
Trip / 2023.05.31
#5
初日にデリーへ着いた時、私たちは電車のチケットを買っていた。旅の工程としてジャイサルメールという都市に行くことになっていたのでデリーからの行き方を見ると、同じ北インドでもだいぶ時間がかかる。それとともに、夜行列車からバスへ乗り換える必要があった。
とはいえ旅での夜行列車と聞けばとても興奮した。出発の日になると駅へ行き、目的の電車を探した。そのシステムは全くもってわからなかったが、とにかくそれっぽいものに乗った。
旅メンバーとそれぞれの席へ向かうと、何人かの席は指定席のはずだが、すでに取られていた。特に気にせずインド人が空いている席に座っていたのだ。自分の席だというと何事もなかったかのようにまた違う席に腰を下ろすインド人はなんて気ままなのだろうと面白く思えた。
車内はこれぞカオスというようなものだった。意外と寒かったので私はあるだけの服を自分に乗せて台のような寝台列車の席に横になった。すでにお腹を壊していた私は車内のトイレに行った。すると久々に目にする和式トイレがそこにはあった。私の曽祖母の家か、小学校、たまに公園で見かける程度の和式トイレ。私は個人的にとても苦手だったがそんなことを言っている場合でもなかった。インドのトイレといえばトイレットペーパーは基本的には置いていない。なので私は常にトイレットペーパーをカバンに入れて持ち運んでいた。最初のうちは汚いトイレに戸惑いを感じていたものの、数日後には全く気にならずになっていて、トイレがあるだけいいと思っていた。
電車を降りて途中駅で乗り換える際に少し時間があったので、私たちはその街を少し散策した。
せっかくだからと思い、私はストリートフードに手を出した。それが私のこれからの旅を地獄化させた。とはいえ味は美味しいコロッケ(もちろんカレー味)のようなものだったのでその時は満足していた。
いざ、ジャイサルメールへ。私たちは次なる長距離バスへ乗った。数時間後気づけば周りは何もない砂漠。一体どこに来てしまったんだろうと思いながらも停車駅で降りると、そこにはまた別世界が広がっていた。砂漠の街、ジャイサルメール。街の建物全てが砂漠の色で覆われ、周りにも砂漠が広がっていた。そしてそこらじゅうに牛が歩いているものの、道幅はとても狭く牛優先で移動するというような不思議でたまらない場所だった。
私はその街に一瞬にして恋に落ちた。いくら綺麗な写真を撮っても、その場所の綺麗さは伝えきれないような気がする。だからいつか結婚式を挙げるような時が来るのであればジャイサルメールで挙げたいと心に決めている。そして家族や大切な友人にどうしても生でその光景を見せたいと思う。
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Asuka Naka
湘南出身、イギリス在住。アメリカ高校留学を経験し、イギリスの大学に進学。高校生から旅人デビュー。現在はヨーロッパを拠点に旅する真面目大学生。海外生活、旅をトピックにシェア。