プロローグ『旅にでるまでの』

FIND YOUR OWN #0

プロローグ『旅にでるまでの』

Contributed by KYOKO

Trip / 2023.07.31

『旅先はいつでもビーチタウン』
2022年の年末、ニュージーランドからすべてがはじまった。暮らすように旅をするKYOKOさんが教えてくれる、「無期限無計画旅」のススメ。


#0


飛行機から降りた瞬間になんだか懐かしい匂いがした。空気をいっぱい吸って海外に来たんだな〜と実感した。長い間待っていたこの瞬間。なぞのウィルスのせいで日本から出れなくなって何年が経っただろう?

2年間のオーストラリアへのワーキングホリデーを経て日本に帰国した頃。パンデミックがなければオーストラリアのワーホリ後、ニュージーランドのワーホリもしようと考えていたから、サードビザを取らずに日本へ帰国した……。
なのに、なんちゅーこっちゃ!
2020年3月、すべての予定が狂ったのだった。
(わたしも! 予定狂いました! っていう人、多いのではないでしょうか…)

本当に落ち込んだ。

「わたしこれから何をすれば良いのか分かりません時期」に突入。
本当にもがいた。
東京生まれ東京育ちのわたしだけど、海と自然がないともう生きていけない!!!
「何をすれば良いのか分からない」と、もがいた時自分の“好き”や“幸せ”についてよーく考えた。オーストラリアで感じた、自分の幸せについて。

そうして決めたのが「沖縄へ移住!」という、わたしらしい解決策だった。
何かに引っ張られるように、海と自然を求めて沖縄へ。(機内持ち込み用の小さいスーツケースにすべての必要な物を詰め込んだ、ミニマリストな移住)

それから約2年半。
求めていたライフスタイルや仲間、海に自然と充分すぎるほどに充実はしていたのだけど、心のどこかが満たされなかった。
何かが足りない。湧き出てくる気持ち、理由はない。
目に見えないけど、自分の中に感じる何か!
この満たされない、言葉では表せない何かを満たしてあげなきゃだめだ! って思った時には、
沖縄での仕事も家もすべて手放していた。
波がくるようにタイミングがキタ! って思ったから、そのまま波に乗ってみた。


海に沈む太陽のヒカリがぴかーんと店内に差し込む瞬間。夢みたいな場所で働いていた。



25.12.2022 Christmas 成田空港国際線ターミナル

国際線に乗るのは久しぶりだったから、乗り方や手続き方法を忘れていないか不安も少々あったけど、慣れたもんだ。
懐かしい記憶が⼀気にフラッシュバック! 感覚が戻ってきた。ワクワクが止まらない。

そう、わたしは無期限無計画の旅に出た。
心が満たされる、自分のベースで居心地のいい場所を探すノープランの旅だ。
仕事も、住む場所、行く場所すら決めていないのにこれから起こる未知の出来事や出逢いにワクワクが止まらなかった。
不安は少々。

そして、降り立ったひさしぶりの海外。
目的地はニュージーランド。
2年前、行くはずだった場所に今降り立った。
このタイミングで来たのも、きっと意味があるんだろうなと思いながら。


最初の10日間は家族旅行。



ロードオブザリングが大好きな父はニュージーランドに行くのが夢だったらしい。
「海外で年越しをしたい!」という母の夢を同時に叶えてしまえ! という事で。
ツアーは組まず、予定・宿泊地・すべてのプランを考えるわたし。
ここ数年間の旅や移住で経験して学んだすべての知恵と知識を両親にプレゼントする良い機会。
「自由奔放に生きる一人娘をいつも応援してくれてありがとう」の気持ちをいっぱい込めて!

1 何もしない喜び。
2 予定は決めすぎず、ゆっくり過ごす。
3 暮らすように旅する。

この3つは、わたしが旅をする上で大事にしていること。
こてこてのジャパニーズな両親からしてみれば、予定が定まっていないこんな旅行の仕方は考えられないみたいだ。
この日はどこに行くの? どこに泊まるの? ご飯はどこで⾷べるの? などなど、質問攻め。笑

今回がニュージーランド初上陸! のわたしにとっても、土地勘やら気候やら、プランを練るのはとても大変だった。


ニュージーランドの首都であるウェリントンにて、初アイスクリーム。


美味しすぎて目がどっかいっちゃってる!
ニュージーランドは“世界1アイスクリームを食べる国”なんです。


昼は、見たことないほど美しいミルキーブルーの湖が見渡せるテカポ湖。



夜は、『世界一星空が美しい』といわれるほど、星空が世界的に有名なスポット。
今回はあいにくの天気だったから、またいつかリベンジしたい!
自然に生えているピンク&ムラサキのカラフルなお花も可愛かったな〜


ニュージーランド南島の景色はどこを切り取っても圧巻。マウントクックまでの道のりが特に好きだった。



マウントクックのトレッキングに挑戦。


太陽がジリジリ痛いくらいお天気に恵まれた。⾵が強かったからこんな顔。笑
でも冷たくてちょうど気持ちがよかった。


こんなところでファミリーピクニックをしている。なんて理想なんだろう!





年越しも過ごしたクインズタウン。ここで家族と数日間、『何もしない喜び』の日々を送った。


南島にあるクインズタウンは、国内でも有名な観光スポットの1つ。
特にニューイヤーを過ごす人が多く、街中人でごった返していた。
ニュージーランドは物価がとても高いので、キッチン付きの部屋を借りて、スーパーで買い出しをして自炊。
旅行中はレストランに行くという選択肢しかなかった両親も、暮らすように旅する感覚を楽しめたみたい!
予定は決めず、湖をボーッと見たりお散歩したり
お昼からビール飲んだり、毎日ゆっくり過ごした。


旅中は日本食が恋しくなる! この日は、カレーとラム肉。お気に入りワインで乾杯。



最終日、すっかりニュージーランドに溶け込んでいる母。


そして無事に10日間の家族旅行は完結。オークランド空港にて両親とはお別れ。
バイバイした後、荷物を持ってトイレへ駆け込んだ。ワクワクしていたはずなのに。
急に不安で胸いっぱいになって、トイレで泣いた。
泣いたというよりも、号泣だ!!!
仕事もない、行くあてもない、友達もいない。
孤独と不安が押し寄せてきた。


トイレで号泣しながら、撮った写真。


23kgのスーツケースにわたしの人生を詰めて旅に出た。(バックパックは肩を痛めるので今回はスーツケースにした)
外に出たら雨がザーザーで、まるでわたしの涙のようだった!
でも、泣いたらだいぶスッキリした。
そして、始まった1人旅。
これからどうなるんだろう。と不安70%ワクワク30%
ちょっと弱気なスタート。

05.01.2023
つづく。



はじめまして、今日からContainerで新しく連載をもたせてもらう事になったKYOKOです。

2022年のクリスマスに日本を離れて、
自分に合った心地良い生活を送るためにベース探しの旅に出ました。
ニュージーランドの旅を経て、わたしは今オーストラリアのビーチタウン『バイロンベイ』に居ます。

そう、ここにたどり着いたのです。
予想も予定もまったくしてなかった場所に。
なんで???(わたしが1番びっくりしている!)
楽しいだけじゃなくて、ツラくて大号泣もしたし、
もうこのまま日本に帰ろう!と思った日もあったなぁ。
それでも、目には見えない直感と自分の感覚を信じてここバイロンベイにたどり着いた。

人生って自分で創っていくもの。
見つけるもの。
友達も居場所も幸せも仕事も。

わたしもまだまだ模索中だけど……。
こんな生き方あるんだ〜
こんな旅の仕方あるんだ〜
こんなライフスタイルあるんだ〜
なんて、わたしの経験や旅を通じて誰かの何かのきっかけやインスピレーションを与えられたら! と思ったので記事を綴ります。

連載を通して、みんなの人生のスパイスになったら嬉しい!


KYOKO


Cheers! xx



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