どこで誰と繋がっているかなんてわからないよ

To Me, Somewhere in the World #111

どこで誰と繋がっているかなんてわからないよ

Contributed by Yoko

Trip / 2024.01.10

『“今”の心地よさを一番大切に』
未知なモノすべて知らないことを知りたい、自分に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。


#111


あなたと私が出会えたのは奇跡。すれ違うだけでもなく言葉を交わし、友人になり、時には恋人になり、家族にでもなれば、一生に一度(とは言い切れないが)レベルで確実に奇跡だ。でもそんなわかりやすい線分だけじゃなくて、忘れかけた線分も、まだ見ぬ誰かとの線分も、自分が知り得ない先までつながる線だってある。本当に、生きることは不思議や不可思議で溢れている。

正月に雪なし。快適な長野。


長野から東京まで新幹線で行って、新幹線で帰ってくるのはいつぶりだろう。ともかく思い出せないくらい前だ。今回は友人と一緒に出発する1泊2日の旅だったので、何だかスマートに旅してみたくなったのだ。


渋谷。


東京をちゃんと観光するのは久しぶりだという彼女と、渋谷や麻布台を歩く。いつものスクランブル交差点も上から見ると何だかすごい場所に思えたし、外観は拝みつくした109へ久しぶりに入れば、懐かしのブランドがまだまだ現役で勢揃いしていてテンションはだだ上がり。一番お目当てのブランドは見つけられなかったけれど、昔憧れのお姉さんブランドだったショップを見つけては服を物色し、ショップ店員のお姉さんが叫ぶタイムセールに歓喜しつつ、ビルを上から下まで堪能した。


109へ。


今回のメインの目的はバスケの試合。1日目は壮大な接戦だった(2日目はボロ負けしたので詳細は割愛)。ラスト数秒でホームチームの大逆転シュートが決まり、推しのチームは負けてしまった(笑)。でも久しぶりにバスケの醍醐味とも言える、抜きつ抜かれつの接戦ゲームを見れたので大満足。弊害は、たった2時間応援しているだけでクタクタになってしまうこと。


ハンドサイズの大きな江戸巾着。おでん屋たけし。


それでも、目をつけていたおでん屋での食事が想像以上で即・回復。特に鳥雑炊は今まで食べた中で一番美味しかった。また行きたい。


マーサーブランチ・ギンザテラス。


2日目は大好きなフレンチトーストのお店へ。隙あらば行きたいお店であり、東京で働いていた頃に散々行った大好きなところだ。お腹いっぱいになりすぎるところが玉に瑕だが、たっぷり甘くて美味しい。食べるたびに当時のことを少しだけ思い出す、ちょっとした補正付き。ちなみにその頃一緒にランチしていた2人とは、今も旅できる最高な仲なので、過去を思い出してもしょっぱくない。


麻布台ヒルズ。


帰り、長野から一緒に来た彼女とは東京駅でお別れ。彼女は西へ、私は長野へ。せっかく長野で仲良くなれた彼女が新天地に行くと決まった時、本当に寂しかったのだけれど、新しい土地で頑張ることを全力で応援したいと思った。元気でいてくれるだけで十分なのだけれど、たまに会って元気をくれるからやめられないってばよ。なんてね、最高だよ。


絶滅危惧種。東京駅で。


2日間のいつだかで、彼女は「この記事を見せたらすっかり触発されて、『私も旅したい!引っ越しもしようかな!』と言ってる友達がいるんだ」と教えてくれた。見えないところで繋がっている人がいる、当たり前のことを嬉しい形で教えてもらい、つくづく友人に恵まれているなと思った。


大好きな金沢アイスをお取り寄せ。ジェラテリア・ミケット。


能登から離れた長野でも地震は相変わらず。揺れを感じるたびに気が滅入る日々だけれど、いろんな線分でつながっている彼女のような友人を含む全ての関係性のおかげで、たぶん今日も生きている。ありがとね、いつも。本当に。



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  • Yoko

    長野在住、北海道出身。世界一周予定が新型コロナウイルスの影響で中止に。東京から葉山、長野へと拠点を移しつつ、国内外を自由に旅している。レバンガ北海道(#11)とアイスが好き。フリーランスのWebライター・編集者。