A Spell On You #6
土曜日はホームメイドピザ
Contributed by Aya Ueno
Trip / 2024.03.26
#6
フロちゃん&つむちゃんと訪れた、フランクフルト、二日目のつづき。
蚤の市を後にして、ちょくちょく寄り道をしながら、ランチとディナーの食料を調達するために、毎週木曜日と土曜日にマルシェが開かれるKonstablerwacheへ向かう。グラム売りがほとんどのマルシェは、必要な分だけ買うことができるけど、やっぱりそこらのスーパーと比べれば高級だ。つむちゃんとフロちゃんはもちろんスーパーも上手に使い分けているのだけど、フレッシュなものはマルシェの採れたてで美味しい食材を買うのが好きだと言った。
すてきな二人。フランクフルトの地下鉄はなんだか可愛いねといったら、フロちゃんに、「どこが?」と言われた。
マルシェに着くと、二人はしっかり役割分担をして、各自担当の食材を求めて目まぐるしい速さでお買い物を済ませる。わたしはそんな二人をお手伝いしているふりをしながら、色とりどり、多種多様のものが売られる屋台に目移りして、機敏に動く二人を幾度となく見失った。
マルシェの物珍しさもあるが、わたしはどこにいても、ついつい目的とはずれて寄り道をしがち。寄り道というのも次元を超えた寄り道で、「楽しかった♪」などといった感情を超えて、疲れ切ってやりすぎたと後悔するのが悪い癖。買い物ひとつをとっても、周辺のスーパーをむやみに渡り歩いて、気がつけば1時間以上かかってしまう日がほとんどだ。
何はともあれ、今回は二人にしっかりタイムマネジメントされたお陰で馬鹿みたいに徘徊することもなく、早々と買い物を済ませて退散した。
お買い物の後に、フローズンヨーグルトをつむちゃんと分けた。
おうちに帰ってきた。今日のランチはトマトパスタ。今日も二人は、レシピ本なんかを見ることもなく、感覚で楽しそうにお料理する。乾燥させたバジルのお花(ベランダで栽培したもの)とブラッターチーズを入れて、とっても美味しそうなパスタが完成した。初めて見るバジルの花は、バジルよりさらに華やかな香り。気に入って香りを嗅ぎまくっていたら、日本に持って帰れるようにと小瓶にお裾分けしてくれた。
たくさん食べてすっかり眠くなった二人はお昼寝、わたしは街に出て、おみやげを買ったり、お買い物をしたり、フランクフルトに来て初めて一人行動をした。フランクフルトらしいものはゲットできなかったが(そもそもあまりイメージがないけれど)、チェックシャツのよく似合うつむちゃんにわかりやすく感化されて、COSで可愛いシャツを購入。満足しておうちに帰った。
フランクフルトの冬は日が落ちるのが早くて、もう外は真っ暗だ。今日は土曜日。毎週土曜は決まってホームメイドピザを食べるとつむちゃんに聞いていたから、今日のディナーがとっても楽しみだった。みんなで生地を捏ねて、発酵させて、一人一枚、大きな大きなピザを作った。ふわふわとした食感のピザは、素朴な味わいで、とっても美味しかった!
二人は、ちょっと手間がかかることをこうやって日常的に楽しんでいていいなと思う。それに二人の手際がいいということもあるが、ピザ作りは実はそんなに時間がかからなかった!
レシピを習得したかったけど、ヘッドシェフ、フロちゃんは、「もう少し」「これくらい」とか、相変わらず感覚でレクチャーしてくれるから、そのピザレシピは日本に持って帰れなかった。
明日は3日目で、あっという間にフランクフルト、最終日。
つづく!
アーカイブはこちらから
過去の連載はこちらから
#Greenfields I'm in love
#Gloomy day All day
Tag
Writer
-
Aya Ueno
兵庫県神戸出身、東京在住のWriter/Photographer。学生時代に渡ったイギリス留学を機に、人や、取り巻く空間を魅せる表現に興味を持ち、現在Containerをはじめ、カルチャー、フードメディアにて発信中。
https://www.youtube.com/channel/UCWfDSrQigMmtVBmbirTTNgg
Instagram