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Alles Gute #15

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Contributed by meg

Trip / 2024.06.10

悩み事が尽きない日々をリスタートするため選んだ街は、ドイツ・ケルン。自分でもまだ分からない「何か」を求めて、ときめく音の鳴る方へ進もう。「もうワクワクすることしかしたくない!」と心に決めたmegさんが綴るドイツ留学日記。

#15


Berlin 2日目。



初日から移動、久しぶりの友達との再会。そしてホステルで落ち着く間もなく、疲れ切っていて動き出そうと思った時はもう昼だった。

私がホステルで過ごせる場所は寝室かリビングのみで、一日中カーテンが閉めきられたほこりっぽい寝室には当然居続けられるわけもなく、起きて外に出るまでは、リビングで過ごすしかなかった。

同じ部屋に滞在しているルーマニアの子が、「今から何すんの?」と声をかけてくれて、一杯お茶をすることに。
家族がイギリスに住んでいることや、Berlinには建築の仕事で来ていること、3回結婚して子供がいることを教えてくれた。
私たちの英語は拙く、お互いに全てを理解してはいなかったけど、わかり合おうと必死にコミュニケーションをすること自体が楽しかった。
「その後、どうするの?」と聞かれたけど、1人になりたかったので「友達と約束があるからまたね」と言って、バイバイした。


街に繰り出そうと思ったものの、その時携帯の充電はすでに7%
これではどこも行けないと、駅の近くで充電ができそうな場所を必死になって探す。
あてもなく辺りを歩いて、なんとか充電できるカフェを見つけた。

しかし充電できる場所を見つけたのはいいけれど、次は携帯の調子が悪く30%の充電しかできず、カフェから出たのは15時だった。携帯に踊らされる生活に少しうんざりする。



その後、やっと行きたかったベルリン・ユダヤ博物館へ。
着いたのは16時。行くまで知らなかったが、入館料は無料だった! 国の歴史をちゃんと多くの人に伝えようとする姿勢が素敵だ。
オーディオの解説に5€を払い準備万端で館内をまわる。



ユダヤ人強制収容所送還の名簿リストや、ユダヤ人の文化が知れるブース(自分の名前をヘブライ語で訳せるブースや、ユダヤ教独自の食事ルール)、ドイツ内でユダヤ人を差別するような看板の写真や体験型の展示もあって、ユダヤ人が迫害されている間、どんな思いで生活をしていたのかを身を持って感じられるいい経験だった。

特に印象的だったのは、ホロコーストの塔。コンクリートの塀に囲まれ、天井に開いた少しの穴から光が差し込んでいた。上からは寒い風が入り、分厚いコンクリートで周りからの音はほとんど聞こえない。わずかな光しかなく、寒く暗い空間は少しの間いるだけでも心が暗くなった。



気合いを入れてオーディオまで借りて回覧したのに、元々展示をゆっくり見る派の私は到底2時間ですべての場所をまわりきれるわけもなく、ゆっくり見ていたら3分の1しか見られずに閉館の時間になってしまった。





このときはすでに18時。何もしていないのに、ベルリンに着いてからの緊張感がプツッとキレて、急に眠気が襲ってきた。
4日間の滞在なので、まわれるところはまわっておかなきゃ! という気持ちもあったけど、無理をしてよかったことがないので、これが今の私の実力かも、と思って今日は帰ることにした。

博物館からホステルの最寄りまで30分。
ベルリンの路線の勝手がわからず乗り間違えたりしながらやっと最寄りに着いた時はもうすっかり真っ暗。お腹も空いているような空いてないような感じで、お金もあまりないのでスーパーに寄って帰った。

ホステルに着くとみんなが帰ってきていて、すぐ寝るつもりがリビングでビールを一緒に飲む流れになった。飲みながらリビングで話していたら、イタリア人のFrancescoが神妙な面持ちでリビングに入ってくる。

聞いてみると、知り合いでこのホステルにも出入りしている1人が300€のスピーカーを盗んだらしい。「Shit!」と叫びながら、寝室とリビングをうろつくFrancesco。貸したお金も返ってきていないらしい。私も「連絡は取れてる?」とか、「返ってきそう?」とか言葉をかけてあげるけど、実際のところは何も助けてあげられなく、リビングはどんどん重い空気になっていった。

みんなが黙々と自分が買ってきたご飯を食べる。その日は早めにご飯を切り上げて、シャワー後眠りについた。
2日目にしてこのむさくるしい部屋にも慣れてきて、なんなら安心感さえ覚え、ぐっすり寝ることができた。
1日目とは違って12時前にはもう寝てしまっていたように思う。





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