To Me, Somewhere in the World #130
いつもの宿と、青い海
Contributed by Yoko
Trip / 2024.05.22
未知なモノすべて知らないことを知りたい、自分に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。
#130
5泊7日のハワイ、天気予報はずっと雨。寒期なのに……と思いつつ、時々しか晴れ間の出ないいつものハワイはやっぱり変な気候だったけれど、部屋から眺める青い海は健在だった。オンザビーチのホテルじゃなくても、やっぱりこの宿が好き。女だけの家族で行くハワイはいつも同じ宿。リブランドされてから、またコロナ以降は初めて泊まったけれど、やっぱり気分の上がるいつもの場所だった。
Ka La'i Waikiki Beach. 最高のラナイ(ベランダ)。
宿の居心地が良すぎて、海は遠くから見るもの……となりがちなハワイ。数年前までは沖縄でさえそうだった。海のある場所に来ても海に入らない、それでもリゾート地は楽しめるのだから、何だっていいとさえ思う。それでも「今日も本当に何もしなかった……」とSNSでこぼした日には、「それをしにくる場所だから良い!」と言い切ってくれる友人がいて、何だか心が満たされた。
ダイニングテーブルでごはん。
ローテーブルでおやつ。
結局、旅の前半に「あれやろう」「ここ行こう」と言ったプランの半分も遂行しなかったのだけれど(笑)、3人それぞれがそれぞれの方法で楽しむ毎日は本当に最高だった。買い物をしたり、外を歩いたり、宿でゆっくりしたり。それでも、食事は何となく一緒にした。行こうと言ったレストランにはほとんど行かなかったけれど、テイクアウトやUber eatsで集めた好きなものをテーブルいっぱいにしてシェアした。そんな普通の食事がとってもよかった。コンドミニアムは本当に便利。
ワイキキ。
にわとりさまのおなり。
今回、1番驚いたのは、似たような日程で滞在していた友人と、ラナイ同士で存在を確認できたこと(!)。ホテルの場所自体は見える距離にあると認識していたのだけれど、連絡を取る中で、同じ方向にラナイがあることがわかって。冗談で、外に出て手をぶんぶん振ったりくるくる回ったりして存在をアピールしていたら、まさかの「見えてる(笑)!」と。少なくとも0.4マイルは離れているので、もちろん米粒くらいの大きさでしか見えないのだけれど、目をこらしにこらしたらこちらからも見えた。奇跡すぎて本当に面白かった。その後、そのままの流れで再会して街をぶらぶらするなど。
後半、夕日がとても綺麗な日に。
金曜日の花火も特等席で。
もちろん、海も花火も見える21階で過ごす日々は非日常なのだけれど、いつもの宿だから日常みたいな感じがした。ホテルのことを「家」と呼ぶくらいには、漂う日常感(笑)。日常がある場所からは遠く離れているから確かに非日常、でも一緒に過ごしている人も場所も環境も過ごし方も日常の延長みたいで、こういうのがとんでもなく贅沢な時間なのかもな、と思ったりした。また行きたいな、健康なまま、みんなで。
行きの機内から。
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Yoko
長野在住、北海道出身。世界一周予定が新型コロナウイルスの影響で中止に。東京から葉山、長野へと拠点を移しつつ、国内外を自由に旅している。レバンガ北海道(#11)とアイスが好き。フリーランスのWebライター・編集者。