Between the waves #114
ガールズサーフトリップ -前半
Contributed by Miki Takatori
Trip / 2024.07.22
#114
12日間、10人のガールズと波に乗って泣くまで笑って、朝5時半から人生のことを語り尽くして、一生の思い出に残るサーフトリップから帰ってきた。
去年はサーファーボーイズ8人に混ざった12日間。
今回は真逆でガールズトリップ。多分こんな経験する人、滅多にいないと思う。ハワイ、フランス、カリフォルニア、バリ、オーストラリア……世界中のサーフスポットから集まった、エネルギーで満ち溢れたメンバー。
20代後半で友達作るのってなかなか難しいけど、サーフィンで繋がる友達は一生物。何から書き始めたらいいかわからないくらい凝縮された日々。
毎日太陽が昇る前の真っ暗な5時に自然と起床。
早起きしないといけない訳じゃなかったけど、目の前で割れる波に誰よりも早く乗りたくてみんな8時半にはベッドに行って海軍みたいな生活をしていた(笑)。
「Morning〜」と目をこすりながらコーヒーを飲んで暗くてよく見えない波を横目に早朝から人生トーク。
サーフガイドにも毎朝びっくりされるほど朝からフル回転のガールズたち。日焼け止めを塗りながら、ストレッチしながら、ボードにワックスを塗りながらボーイズ、キャリア、セルフラブについて全てを語った。
そしてハイシーズン中にも関わらず、ラインナップには他のサーファーがいない日々が何日もあった。これがどれだけ幸せなことか、いつも100人以上海に人がいる場所でサーフィンをしたことがある人ならわかると思う。
極上の波が生まれるメンタワイで貸切の状態。
まさにパラダイスっていう言葉がピッタリで信じられなかった。サメでもいるんじゃないかって疑うほど。
朝2時間サーフィン、軽い朝食を食べてまた2、3時間、お昼寝をしてサンセットサーフィン。夜はその日に乗ったサーフィン動画を見直してコーチング。
こんなことをしていると1日があっという間に終わる。
そして旅の中間になると、「Where are we? What day is it today?」の質問が飛び交い、ここがどこなのか、何曜日なのかもわからなくなる。
どこを見てもココナッツの木、透き通った海と真っ白なビーチ。年に一回はこれをする必要があることに気づいた。
電波も入らない、まさにインド洋のど真ん中で目の前にいる人との会話を楽しんで、嫌というほどサーフィン漬けになって、体力的にも精神的にも良い意味で疲れ果てる。この旅が終わった瞬間、もう1週間ほどはサーフィンしなくていいと感じる状態になっていた。
だけど、翌日スウェルが到着したバリに帰るとやっぱりボードを片手に海に走っていた。
「サーフィン中毒」以外の何者でもない。
朝9時から飲むビールとポカリも、サーフィンに行って全然帰ってこないSophiaが3時間後に袋いっぱいの貝殻をビーチから持って帰ってきたことも、一歩間違えたら顔を踏んでしまうほどの小さな部屋で毎日寝たのも、一瞬一瞬がすべて思い出。
もちろん良い波に乗ったのも、サーフィンが上達したのも、海の中で出会った人もそうだけど、記録するほどでもない日常の瞬間がずっと心の中に残ったりする。
All beautiful photos taken by @caitmiersphotography
Miki
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Miki Takatori
1996年福岡生まれ。旅のマストアイテムであるサーフボード、ビキニ、ウクレレをスーツケースに入れ海沿いの街を旅する。現在はオーストラリア人パートナーとバリの小さなサーフタウンに住みフリーランス通訳・翻訳・ライターとして生活している。サンセット、サーフィン後のお昼寝、抹茶をこよなく愛する。