スウェーデンの春

Que Será, Será #20

スウェーデンの春

Contributed by Sara

Trip / 2024.07.02

『旅が私を変えてくれた』
バックパッカー、1人旅、そして留学。現地に足を運んだからこそ見えてきた、それぞれの国でのそれぞれの暮らしかた。「なるようになる!」をモットーに旅をし続ける大学生saraさんの、「旅の記憶」をシェア。


#20


留学先のスウェーデンにも、ようやく春がやってきた! あんなに寒くて、暗くて、長かった冬がうそみたいに、暖かくて、明るい春が続いている。

マイナス20度超えの真冬を乗り越えたからか、気温が10度を超えると街中のテラス席は人でいっぱい。みんなサングラスをして、タンクトップやTシャツ一枚で楽しそう。同じ気温でも日本ではこうならないよなぁと思いながら、待ち望んでいた春を全力で迎え入れるスウェーデン人が愛おしく想えてくる。



5月を過ぎたあたりから、ピクニックをする機会が増えてきた。6月後半の夏至に向けて日々日照時間が伸びているスウェーデンでは、朝3時には日が出て、日没は夜10時を過ぎる。陽の光も暖かくて、強くて、みんな日向を好んでピクニックする。


この日はパンケーキとトマトのブルスケッタ



日差しでバターがキラキラしていた



この日は日本人の留学仲間と日本ディナー。焼きうどん、さいっこうだった


私は幼い頃からピクニックが大好きだった。両親によると保育園に通っていた頃、慌ただしい朝の時間から、コンクリートのベランダでピクニックシートを広げて朝ごはんを食べたい! とせがむほどだったらしい。日本でも何度も友達とピクニックをしたのだけれど、それもわざわざ電車に乗って公園で待ち合わせしたり、おいしいパンをゲットしてきたり、ちょっと準備に気合を入れるイメージ。

でも私が住むウプサラは、3歩歩けば綺麗な芝生が広がっているし、寮でサクッと食べるものを作って出かけられる。春になって、より気軽に自然を感じられる環境に魅了されまくっている。


寮のすぐ近くの広場。お気に入りのピクニックスポット



手作りのマフィンと日差しがいい感じ


都会での暮らしも刺激的でだいすきだけど、静かに自然を感じられる時間は本当に大切だと感じる。生まれてずっと東京で暮らしてきた私にとって、生活の中に大きな自然があることは当たり前ではなかった。スウェーデンで暮らして、ウプサラという街を選んで、だからこそ気付けたこと。自然の偉大さも心地よさも、もちろんずっと前からわかっていたけれど、より生活の中でひしひしと感じるようになって……なんだか自分の人生がアップデートされた気分だな。


拾ったお花をお部屋に飾った


春がやってきてもう夏に向かっているということは、留学生活ともお別れが迫っているということ。帰国が近付くたびに、この街への愛着がどんどん増していく日々。さみしさもあるけれど、とっても美しくて嬉しい気持ちなはず。

この街で暮らす日々を、仲間を、そして自分を大切にしようとより想う。そんな春だ!


じゃあ、またね



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