Beginning of my new Life #35
The reality of American High School!
Contributed by Asuka Naka
Trip / 2024.09.18
番外編として高校生の頃に訪れたアメリカでの交換留学の様子をお届け中。
今回はアメリカでの高校留学の現実をシェアしたい。
留学といえばキラキラしたイメージや、辛さと楽しさの両方が味わえると思っている人も多いのではないか。
しかし私が感じた現実はこう。
楽しさというものはほとんどなく、留学していた当時の自分にとってSNSに映る日本の高校生活を送っている友人たちの方がもっとキラキラして見えた。
英語に自信がない日々を過ごす中で、いつ話しかけられるのかヒヤヒヤしたり、チャットをしてくれる友人ができたり出来なかったり。朝スクールバスに乗れば、でっかいスピーカーでガンガンに音楽を流しているイカつい子がいて、早朝からクラブのような音楽がかかりバスに酔う。そして学校に着き、肩をすくめながら廊下を歩けば、両サイドにキラキラしたカップルたちが立ち並び、抱き合ってキスをしている。その中を通り抜けて教室まで辿り着かなければならない恐ろしさ。
彼らは果たして本当に私と同級生なのだろうか、と疑問に思っていたりもした。
授業中は先生の指示が分からず、一人目立ってしまうこともあったり。そこは私が憧れていたディズニーのハイスクールミュージカルとは少し違った環境であった。
しかし、そんな中にも救世主がいた。それはバンドの授業中に隣で優しく見守ってくれる一つ下の学年のフェリックス、授業中に発言ばっかりして周りには迷惑がられたりしていたけど、とても優秀で私が分からないことがあって困っていれば、必ず助けてくれた男の子。そして私の宿題をはじめ、いろいろ手伝ってくれる今も親友のサブリア。みんなの人気者なのにも関わらず、留学生の私に興味を持ってくれて今でも連絡を取り合う仲となったジョアーナ。アカペラでカントリーロードを歌い切れば成績を上げてやる!と 言い、ギターを持って歴史の授業中にみんなで歌のクラスを作る先生。数え切れないくらいの人が私の日常を助けてくれた。
日本では当たり前に出来たことが、場所が違うだけで何も出来ない。
そんな環境の中で、人の優しさに触れた時にはいつも涙を堪える気持ちだった。そしてこの時高校生として、こんな経験ができたことは素晴らしいとしか言いようがない。
先日アメリカ人のとある女性と会話をしていたら、彼女も高校交換留学生だったと明かしてくれた。そして今では交換留学生をホストする側になったと言う。彼女は人生について涙目になりながら語ってくれた中で、こう主張した。
これが私たちにできるほんの少しの世界平和への一歩ではないだろうか。個々が違う国へ行き、そこでの文化を学び、人と繋がる。そうすることで本当の世界が見えるのではないか。今の世の中は戦争だったり、ヘイトだったり様々な誤報がある中、私たち市民にできることは世界のリアルをお互いに学び合うことではないか。国によって、人の見た目によって、地位によって判断されない世の中に少しでも近づけば良いと私は個人的に思っている。We are all family. 果たしてみんなで一つ、協力し合える世の中は存在することができるのだろうか。できてもできなくても、一人一人がそんな世の中に向かって努力できれば何よりではないだろうか。
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Asuka Naka
湘南出身、イギリス在住。アメリカ高校留学を経験し、イギリスの大学に進学。高校生から旅人デビュー。現在はヨーロッパを拠点に旅する真面目大学生。海外生活、旅をトピックにシェア。