To Me, Somewhere in the World #143
片道1時間半、中1日でまた行く、物欲
Contributed by Yoko
Trip / 2024.08.21
未知なモノすべて知らないことを知りたい、自分に忠実に生きるフリーランスのWebライター・編集者Yokoさん。旅の話をリアルタイムで、時に振り返りながらつづる旅連載。
#143
本当に必要なモノは少ない、と思うタイプだ。本当にミニマリストだよね、と言われることもあるが、ミニマリストにもレベルに差があると思うのでそこまでなのかはわからない。ただ、それでもこの国に住む限り……と防災セットは持つようになったものの、それ以外の日用品や洋服を含め、おそらく手持ちのモノはかなり少ないと思う。そんな人が本当に欲しいものに出会ったときどうなるか。躊躇がなくなるのである。
百老亭で開店待ち。
誘われて行った日の松本では、見知らぬ中華屋で名物を食べた。長野市にはないイオンモールを歩いて、必ずしも必要ではない食品を買い、でもそれが楽しいなどする。
そして帰りに寄ったパルコで、惹かれる置物に出会った。即決で買った。何ともいえないシンプルさ、物欲開放どんとこい。レジで精算してくれたお兄さんが「この作家さん最近松本にアトリエ作られたんですよ」と教えてくれる。速攻でSNSを見ると、次の営業日は二日後。これは行きたいかもしれない……と思いながら帰路につく。それにしても松本はいつもいつでも暑い。
盛よしのハンバーグ。
帰ってきてから2日目の朝。前日にやるべきことが終了したので「これは行くしかない」と朝から電車に文字通りとび乗る。10時オープンが13時オープンに変更されたので、お昼チャンスだと、そういえば前にGoogleMapにピンをしていた洋食屋さんに行ってみた。12:00前で行列。でも少し待ったらすぐに入れた。日替わり定食のハンバーグ。本当に美味しかったし、若いスタッフさんたちが活気よく働いていて気持ちよかった。
目当てのアトリエに向かい、全部買いたい気持ちをおさえて本当に気に入ったものを数点買う。モノが気持ちを満たしてくれる時間は一瞬かもしれないけれど……このために、1日しか立っていない時間軸で片道1時間半かけて来てまで何かを買うのは面白かった。満足感。
外観が印象的な博物館。
そんな投稿をSNSにしたら東京の友から「明日行こうと思ってたんだけど……泊まりじゃないよね?笑」とメッセージが。ごめん泊まりじゃない……松本は暑いから気をつけてね、と返信。ゆれるモビールや置物を愛でる夜is最高。
アーカイブはこちら
Tag
Writer
-
Yoko
長野在住、北海道出身。世界一周予定が新型コロナウイルスの影響で中止に。東京から葉山、長野へと拠点を移しつつ、国内外を自由に旅している。レバンガ北海道(#11)とアイスが好き。フリーランスのWebライター・編集者。