南スマトラ弾丸トリップ

Between the waves #119

南スマトラ弾丸トリップ

Contributed by Miki Takatori

Trip / 2024.09.30

ひとつの場所に留まることが苦手で、さまざまな国を転々と旅してきた高取美樹さん。それぞれの場所で、暮らすように旅を続ける彼女が切り取る、何気なく、そして特別な瞬間。

#119


2週間前に急遽決まったスマトラ、Krui(クルイ)へのサーフトリップ。
メンタワイで先月出会ったスイス出身のサーファーガールLizとメキシコ出身のSophiaと合流して一緒に10日間過ごすことになった。こんなに早く再会するとは思っていなかった。みんな良い波を求めてどこへでも飛んでいくフットワークが軽すぎる私たち。

去年頃から気になっていたクルイ。サーフィンくらいしかすることがないくらい手付かずの自然が残っていてまさにジャングルだから、ここに来る人はみんなかなりのコアサーファー。

空港から一歩出て、でこぼこ曲がりくねった道路を進むこと7時間。
最後は車酔いするほど長い道のりだったけど、その先には最高な波が待っていた。

泊まったのはビーチブレイクが目の前にある素敵な場所「Mandiri Beach Club」。
みんなサーファーというのが前提なだけあって、どこに行っても簡単に友達が出来て彼らのお陰で予想していなかったほど楽しい旅になった。

こうやって秘境の地でそこで初めて出会った人と一緒に波を探して最高な1本に乗ることほど最高なことはない。見渡す限りヤシの木しかない道路を運転しながら、毎日幸せを噛みしめていた。

















波が小さくなった土曜日。数日前にサンセットで出会った数人のオーストラリア人サーファー、友達繋がりのラテンサーファーたちとジャングルへ行き、滝から飛び降りたり、大きなチュービング(浮き輪みたいなもの)に乗って数時間川下りをした。

みんな携帯は車に置いて裸足、水着でハイキングしぷかぷか浮きながら川下りをする光景を見て

This is what life should look like instead of hustling in everyday life

人生ってこうあるべきだよね〜
日常を忘れて子供になって、心の底から笑って、遊んで……なんて感慨深くなった土曜日の昼下がり。
気付くとあっという間に数時間が経ち、最後は寒くなってみんな唇が紫になりボートに救出されたのが今思い出しても笑える。

帰りの車で温まるためにみんなで大きなハグをした。
半日過ごしただけなのにいつの間にか深い絆が出来ていた。







こうやってサーフトリップを続けていると、どこに行っても知り合いや共通の友達ができて、また帰ってきたいと思える場所が増えるばかり。
次はどこへ行こうか、まだまだ’インドネシアは未開拓の波がたくさん。


Miki



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