Let's Kiwi time! #14
森へ出かけよう②
Contributed by HARU and ASKA
Trip / 2024.09.12
#14
ニュージーランドで古い歴史を持つ大木に会いにきた。
昔は近くまで歩いて行けたみたいだけど、今は柵があってそこから木を眺めることしかできない。観光客がツアーでやってくるらしく、何組かの旅行者と一緒に木を眺めた。横にはタネマフタの神話についての説明があって、それを読んでいると心の奥からじわっと何かが溢れてきた。私たち人間は、生きているというよりも生かされていると言うほうが正しいのか……なんて。そんなことを考えながら。
こういう解説を読むのが私は好きだ。さてさて、なんて書いてあるのかな。
「あなたは現存する最も古い木のうちのひとつの前にいます。タネマフタは、空である父と大地である母の息子です。父と母が互いを抱きしめて離さなかったので、タネマフタが父を押し上げ支えて、彼が落ちてこないようにした。すると大地に届いた太陽や空気のおかげで、地面には植物が育ち始めた。タネマフタはLife giverで、すべての生きとし生けるものはタネマフタの子供とされている。」
……これを読んだとき、全身に鳥肌が立って、今日来てよかった〜と心底思った。
人間も自然の一部なんだと、仲間なんだと思った。
写真では伝わりにくいけど、タネマフタの周りにある木たちも、かなりの高さがある。恐竜がいた時代のはるか昔から存在するこの木。あとで調べた話だけど、カウリの木はウロコのように表面が剥がれ落ちていくようになっていて、寄生する動植物を寄せ付けないようになっている。だから長生きするみたい。たしかに、枝もかなり上の方までいかないと全然ない。樹齢は2500年以上。人間はこの長い間、どんな景色を見てきたんだろう。
タネマフタのほかにも、大きなカウリの木を見られるエリアがあるというので歩きながら散策。ニュージーランドあるあるで、〈車で5分〉は歩くと30分くらいかかることもある。山道や歩道がない道もたくさんあるからだ。
Oliveと隣同士で歩いていて、お互いの話をした。ニュージーランドで何がしたい? という話題になり、とにかくなんでもやってみたいという彼女。ニュージーランドにワーホリで来ている人は、ファームをしたり、自然や動物と一緒に暮らしたい人が多い気がする。自分の国にないものを経験しに、そして、いろんな人と出会って自分の国に誇りを持ったり……ワーホリっていい制度だよなあ。
散策をし終えて、パイヒアの宿へ戻る途中の道で夕陽を発見。車を停めてちょっとだけ休憩。このメンバーが集ったのも何かの縁だから、写真をたくさん撮っておく。これは絶対また思い出したくなる日だからね。砂がサラサラしていてとっても綺麗。
バックパッカーに帰宅し、軽めの夕食を食べた。この数日後に2人はそれぞれの次の目的地へ行くので、連絡先を交換した。LinaはSNSをやっていないらしく、メールアドレスを交換した。この時代にアナログをとる人ってなんかカッコいいよなあ。
この記事を書いている今、Oliveはまだニュージーランドで生活しているよう。Linaはドイツにいるのか、はたまた旅をしているのか。連絡はあれからとってないけど、ずっと友達だと私たちは思ってる。そしてOliveが宿でいつも食べていた朝食に影響された私たちは、いつか自分たちのお店を持ったらそれをアレンジしてメニューに加えるつもり😉
ちなみに、行き道中にトイレ休憩で寄ったパブで思いがけない発見もあった。天井や壁にズラーっと並べられた世界各国のお札。ふと近くの柱に目をやると日本札が。なんとそこには沖縄の友達、ちーろーの名前が!! 以前働いていたコーヒーショップで出会った彼女。ニュージーランド人の友人のアイリスを尋ねて数ヶ月前にニュージーランドを訪れていた彼女もここに立ち寄ったらしい。テンションが上がった私たち。アイリスの家が北島にあったはずだと思い出して連絡を取ったけど、逆にアイリスは沖縄にいて当時は会えなかった。(そんなアイリスとは、帰国してばったり再会を果たした⭐︎)
知ってる人がここに来たんだって考えるとおもしろい。
知らずに寄った私たちもすごいね。ニュージーランドが狭いからかもしれないけど(笑)。
たくさん運転して、興奮して、英語を話して、自然のパワーを浴びたから、その日は本当によく眠れた。
HARU
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HARU and ASKA
うちなんちゅと関西人、時間の流れの違う世界で生まれ育った2人。英語を学び、旅に出た、コーヒーを通していろんな人生と出会った、そしてまた旅に出た。異なるふたりの、ひとつひとつの共通点が一つの線になっていく軌跡を書き連ねる。