About Time

Life is a journey #28

About Time

Contributed by Daijiro Inaba

Trip / 2024.09.13

葉山在住のDaijiro38歳の「生きる」を考える旅。どこまでもオープンに、幸せなこともしんどいこともモヤモヤすることも恥ずかしいことも晒しながら、旅を綴ります。

#28


夏だ! 海だ! と世の中は言うけど、葉山町民にとって、夏はベストとは言い切れないシーズンだ。
遊びに来てくれる人がたくさんいて嬉しいシーズンだけど、普段見かけない人が海に溢れるシーズンでもあって、海は汚れるし、治安は悪くなるし、必ずしも歓迎しきれないこともある。

でもどんな時も、愛犬との朝散歩は最高に気持ちが良い。


愛犬つきみと朝さんぽ


『何に時間を投下するか』
30歳の時に教わってから、私の中で殿堂入りしている金言のひとつ。
過去、幾度となく自分自身が何に時間を投下しているのかを振り返ってきたけど、振り返るたびに投下している時間の違いに驚き、反省を繰り返す。
スマホばかり触っている自分に絶望することもあるけど。。。

今回は時間ってやつとの付き合い方を久々に振り返って、夏を締めくくりたいと思う。


===========
1.4years ago
2.時間を捨てる
3.近所の友人が教えてくれたこと
===========


1.4years ago
4年前、本コラム内でこんなことを綴っていた。

僕の中で理想の働き方の最重要テーマのひとつは「自分にとって『今やりたい』『好き』と思える時間や、それに向けた準備にどれだけの時間を投下できるか」ではないかと。
人間、何をするにも「時間」が必要です。
1日24時間。年間365日。時間は誰にでも平等ですよね。
時間って、どのように使ってますか?
「超」リアルに、一日何にどれだけの時間をかけているか出してみませんか?
(Life is a journey#2より抜粋 https://container-web.jp/trip/29536.html)

僕が時間の使い方に「超」リアルに向き合ったのはこの頃からかもしれない。
当然1日は24時間で、1年が365日だなんて、言われるまでもなく当然のことだが、当時の僕は、時間の使い方に向き合うこと=自分の時間の使い方の愚かさに向き合うことだった。


当時の僕の時間の使い方 Life is a journey#2より抜粋


当時の僕は好きかどうかわからないことに多大な時間を費やしていた。
「なんて愚かな時間の使い方をしているんだ」「自分の人生なのに、どれだけ他人のせいにして生きているのだろうか」と絶望した。
今振り返ると、好きかわからないけど行動していたことで生きる力になったし、今の人生を生きやすくしてくれているから、そんなに絶望するようなことではなかった。
行動させてくれた上司や周囲の人に感謝したい。


2.時間を捨てる
何を捨てるかを考えられるのは、何をするかを本気で考えている人だけだと思う。
時間と向き合わない人は、時間に食いつぶされて人生が蝕まれていく。
その人にとって時間は、膨張する悪魔のような存在で、人生を終えるその時までのカウントダウンの象徴になる。


人間の寝方を学んだつきみ


僕は20代の頃、主に仕事以外の時間に思いを寄せていた。
毎日のように仕事以外の遊びの予定をいれていたし、好きな人と長い時間過ごせることが幸せだと感じていた。
週に何度も会って、同じような話や、他愛もない話や、時には会話がなくとも、時間を共に過ごせることにただ喜びを感じていた。
僕にとっての時間の価値は、好きな人と過ごせる時間の長さと比例していた。
毎日10時間くらい働いていたのに、皮肉にもそれ以外の時間にばかり思いを寄せていたのだ。
かといって仕事が減るわけではないので、その頃の僕は、仕事をそれなりにこなして、睡眠時間を削って、なんとなく好きな人といることに時間を投下し続けていた。


飼い主の帰りが遅くなったことを怒っているつきみ


それから数年間で「コンサルタントとしていっちょまえになりたい」とか、よく分からないことを言いながら目の前に来た仕事に莫大な時間を投下した。
その投下した時間が大きかったことがきっかけで、今まで通りの時間の使い方ができなくなった。

ここで僕は一つ、時間を捨てた。
親友との時間や大好きな先輩、友人との時間を一気に捨てた。


ボールを投げてほしいつきみ


それが良かったことなのかはわからないけど、その時に捨てることができていなかったら僕はずっと「なんとなく好きなこと」に時間を投下し続けて、他人任せな人生を送っていた気がする。考えただけで恐ろしくなる。

時間を捨てたことで、たまに会う仲間や先輩との時間が今まで以上に愛おしくなった(時間を捨てることについてはまた改めて書き綴りたい)。

この当時の「捨てる」決断は、僕の人生を大きく変化させてくれたのは、間違いないだろう。


鹿骨を守るつきみ(2歳)



子犬時代のダイブ(0歳) ちっちゃい 愛おしすぎる



3.近所の友人が教えてくれたこと
4年前に掲げていた理想に、今自分はどれだけ近づいただろうか。
振り返ろうとして、はっきりと分かったことがある。


4年前に掲げた理想の時間 Life is a journey#2より抜粋


当時の理想に僕自身は近づいていない。
というか、今の僕にとっては理想の状態じゃない。
この頃の僕はきっと自分自身に自信がなくて、承認欲求の奴隷だったんだろうなって感じる。あと、怠惰な自分がよく表れている。
でもがっかりはしていなくて、むしろこの当時の自分が愛おしい。


いつも元気をくれる親友@Soilwork Akiya


この数年、いろいろな現場で時間の使い方と向き合ってきたけど、最近で一番の学びを与えてくれたのは、近所の友人Sちゃんだ。Sちゃんは近所の友人で、近隣からも大人気な天使のような明るい小学生。

ある日ダンスの発表会に招待してくれたので観に行くと、Sちゃんはステージ上の誰よりも自信をもってダンスしていて、ひいき目なしに最高にかっこよかった。


Sちゃんがくれたお手紙


あまりのカッコよさに涙が出た。
どれだけ練習したんだろう。きっと、すごい量の練習をしてきたんだろうな。

Sちゃんのように、何かに夢中になって練習に打ち込んだことって僕にはあっただろうか。
中学高校時代は名門サッカー部に入らせてもらっていたので、その頃は思いっきり練習していたかもしれない。僕より練習していた人はいるけど、少なくとも今の自分よりは必死に練習に打ち込んでいた。
あれから20年経つけど、あの頃ほど練習に打ち込んだことがあっただろうか。
そんなことを考えていると、一つはっきりと分かった。

僕はもっと練習に打ち込むことができる。

夢中になって練習に打ち込む姿がどれだけかっこいいか、心のどこかで知っている。
Sちゃんのおかげで、僕が今一番、かっこよさを感じている姿がはっきりと分かった。


トンネルの奥に光が見えた感じ @葉山


この4年間で出会った人たちや関わらせてもらった出来事によって、僕の時間に対する考えは大きく変わった。
何かに人生を賭けている人たちと向き合う日々は、僕の価値観を今まで以上に大きく変えた。



好きなことのために苦労ができないって、それは自分自身への信頼をなくしている証なんじゃないかと思う。

苦労しなかったらきっと、これから先も今の自分のまま。
苦労できていないってことは、自分自身が何かを成し遂げることを信じられていない。
今は、何はともあれ、とにかく、「行動あるのみ」だ。


大切な仲間たち


サッカーの王様ペレも言っていた。
“Everything is Practice”と。


驚きの姿勢で寝ているつきみ


今できていることに甘えずに、どれだけ練習を重ねられるだろうか。
苦労をしたり、行動量を増やせる環境をどれだけ作れるだろうか。
自分の人生に期待して、どれだけ自分の可能性を信じられるだろうか。

そんな気付きを与えてくれたSちゃんと仲間に心から感謝したい。
今年の夏も、いい夏だったな。

皆さんは何に時間を投下しますか?


Life is a journey!



アーカイブはこちら

Tag

Writer