A Spell On You #19
ファンシーなランチと手強いフォアグラ
Contributed by Aya Ueno
Trip / 2024.10.08
#19
パリ、4日目。
最終日の今日は、オペラ・ガルニエの中にできたCOCO PARISでちょっと素敵なランチを予約していた。わたしもまりかも、旅中に買った新しいお洋服を着て、上機嫌で家を出た。
コリーヌ・サショという建築家によって施された店内は、レストランというより、美術館みたいだ。映画『華麗なるギャツビー』の世界観だと言われるだけあって、ゴージャスで大胆、でもスマートな装い。屋内だけど、ボタニカルハウスみたいに、緑がたくさんあるのもいい。
シャンパンで乾杯。ランチはアラカルトで、ラムチョップと、ポテトと、そして、(少し大きめな)フォアグラを食べた。どれも美味しかったけど、可愛らしく見えたフォアグラはしっかりフォアグラで、食後まもなく胃もたれを拗らせる原因となった。
しかし、ここ数日、楽しくも時には過酷な時間も過ごしたわたしたちにとって、COCO PARISはうっとりするような特別感を与えてくれた。次にここに来るときは、ぜひオペラも観てみたい。そう思いながら、お店を後にした。
今日のまりか
中高大一緒のわたしたちだが、同じく中高大同じの弟がいる。彼らは年が2つ違いなのだが、浪人したりして入学時が揃い、今は同級生としてとても仲良し。そんな弟たちのためにお土産を買おうと、シャンゼリゼ通りにあるKITHへ入った。建物を一棟まるごと使用していて、中にはゴージャスなカフェも併設し、かなり大掛かり。カフェにはアラブ系の観光客がたくさんいた。
円安で日本より高値だし、ピンとくるものがなかったから弟たちへのお土産は断念。代わりに、壁一面に広がった大きな本棚から、フランスのヒップホップをテーマにした写真集を見つけた。音楽の仕事をする彼へのお土産にしよう。フレンチのラッパーは誰1人知らなかったが、フランスのストリートカルチャーは新鮮だったし、なによりラフで無造作なのにキマってる写真の雰囲気にビビッときた。
この本は、今では、机の下に積み上げられたアートブックの山に埋もれて眠っている。①フレンチヒップホップを聞かないし、知らない②写真集のコレクターでもない 彼にはあまりにも刺さらなかったのだ。でも大丈夫、彼の代わりにわたしは何度もその本を持ち出しては読み漁ったし、ついでに言えば、今年の春に出したzineも、この本が1番のインスピレーションになった。
仲良くなった店員さんは日本好き。鉄腕アトムのタトゥーを見つけた
これがその写真集
KKITHを出たら、再びちゃち(弟)達へのお土産探しを再開。今度はPSGのグッズストアへ入った。少し悩んだけど、誕生日も近かったからちょっと奮発して、ムバッペのユニホームを買ってあげた。こちらは、もしかしたら今まで人にあげたプレゼントで1番喜ばれたかもと思えるくらい、全身全霊で喜んでくれた。
パリで毎日飲んでいるボルヴィックのレモンウォーターを自販機で買おうとしたら、ボタンを押し間違えた。砂糖水のように甘い。
つづく!
#Gloomy day All day
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Aya Ueno
兵庫県神戸出身、東京在住のWriter/Photographer。学生時代に渡ったイギリス留学を機に、人や、取り巻く空間を魅せる表現に興味を持ち、現在Containerをはじめ、カルチャー、フードメディアにて発信中。
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