Beginning of my new Life #39
Los Angeles
Contributed by Asuka Naka
Trip / 2024.11.06
番外編として高校生の頃に訪れたアメリカでの交換留学の様子をお届け中。
ロサンゼルス観光では、まずダウンタウンにあるマダムタッソーへ行った。
小学生の頃、お台場にあるマダムタッソーに行った記憶があるが、なんといっても“本場の”マダムタッソーに行けるに越したことはない。なんせ、アメリカの番組では、マダムタッソーの蝋人形が本物とすり替わっていたら!? なんていうドッキリがあったりする。そんなことを夢見ながらマダムタッソーで写真をパシャパシャ撮りながら楽しんだ。
そして有名人の手形のある場所へ行ったりもした。
当時の私でもわかる名前はハリーポッターとジョニーデップくらいだっただろうか。
やはりアメリカは世界の中心なんだなと感じながら、ビバリーヒルズへ向かう。
ビバリーヒルズが何なのかも分からない高校生の私であったが、セレブな街感があったのには違いない。
少し歩いて時間を潰していた。そして集合場所に戻るとタイ人の子たちがすごい量のハイブラショッピングバッグを両手に抱えていた。当時の私にはハイブランドなどよく分からなかったが、今になってあの高校生のタイ人の子たちがハイブラを既に理解していることに驚く。なんてませた高校生たちなのか。
今になってはそんな時が愛おしく感じる。この時から数年後の私はイギリスの大学で社会学を学んでいた。そして私のお気に入りのクラスは“階級とファッション“というものだった。なぜ人は身に纏うものを選んで着るのか。なぜハイブランドというものが現代の社会で影響力があるのか。なぜブランドのロゴを通して自分の資産を見せたがるのか。人間の心理というのは面白い。
現代多くの社会問題を抱える中、SDGsなどが提示されているが、一番の社会問題はこの社会の形自体ではないかと思ったりもする。ソーシャルメディアを通して美、資産、人間関係を自慢しなければ気が済まなかったり、周りからの目の存在に囚われてしまいがちな社会が形成されている。
そして最近では自己肯定感というワードがトレンドだが、そもそも自己肯定感とは何なのだろうか。自己を肯定しなければ生きていけない世界があるということか。では自己をみんながみんな肯定し始めた時、譲り合いや思いやりは共存できるのだろうか。自己肯定など無理にせず、ただ相手を否定することもせず、それぞれが好きにしたら良いのではないか。
好きなファッションブランドを着ればいいし、好きに綺麗になれば良いし、好きなものをたくさん食べるのも良いし、好きな人と人間関係を育み、嫌な人とは距離を勝手に置けば良い。それに対して外野がどうこういう必要もなければ、言わせる必要もない。
こんなことを言う私はまた社会不適合者と言われる。
なんて難しく、面白い世の中なのかと思うこの頃。
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Asuka Naka
湘南出身、イギリス在住。アメリカ高校留学を経験し、イギリスの大学に進学。高校生から旅人デビュー。現在はヨーロッパを拠点に旅する真面目大学生。海外生活、旅をトピックにシェア。