go with the flow

FIND YOUR OWN #17

go with the flow

Contributed by KYOKO

Trip / 2024.11.18

『旅先はいつでもビーチタウン』
2022年の年末、ニュージーランドからすべてがはじまった。暮らすように旅をするKYOKOさんが教えてくれる、「無期限無計画旅」のススメ。


#17


*go with the flow = 流れに身を任せる
今回の旅は「流れに身を任せる」と決めていた。流れに乗っていけば自分の探している場所に着く気がした。そしてそれにだんだん近づいている気がしてきた。

お天気も良いし、サンセットを見がてらビーチでピクニックしない? とジェニーに提案。夜ご飯を作って、残っていた白ワインを持っていざ出発。安全な道があるから大丈夫だよ〜とジェニーに伝え歩き出したら、ここに宿泊しているであろう男の人がすれ違う際に「今からどこに行くの?」と声をかけてくれたので「ビーチにピクニックしに行くところ」と伝え、「楽しんでね」という会話で終了、と思った数秒後に彼が戻って来た。「ビーチまで車で送ろうか?」と聞いてきてくれたのだ。わざわざ送ってもらうなんて申し訳ないという気持ちもありつつ、せっかく聞いてくれたので彼の優しさに甘える事にした。

ファミリー旅行でニュージーランドに来ているというニックは、オーストラリアのバイロンベイに住んでいるという。「バイロンベイ」という単語にビビッときた。オーストラリアはわたしにとって特別な場所。ここ数日間ずっと次に行く場所の事を考えていたのだけど、どうしてもオーストラリアが頭から離れない。そしてこの瞬間、バイロンベイに居る自分を想像してしまった。そんな不思議な感覚を感じながらビーチに到着。ニックにお礼を伝えて、わかれた。


贅沢な時間



私たちと同じようにピクニックする人で賑わうサンセットタイム



海に沈むサンセットは格別に美しいなぁ




後ろのベンチに座っていた親子が「残ったピザいらない?」と言って2切れのピザをくれた。この街に居る人はどこまでフレンドリーで優しさに包まれているのだろうか、なんて思わされる。陽が暮れてきたので帰ろうと歩きだしたけど、車で来た道を歩いてみるとなかなか長い道のりだという事に気が付く。歩いているうちにどんどん暗くなり何も見えなくなってきたので、ヒッチハイクする事に。でも、こんな真っ暗な道で誰が止まってくれるのだろう。半分諦めながら、iPhoneのライトを照らして親指を上げながら歩いていると優しいカップルが拾ってくれて無事帰宅。「今日もたくさんの人の優しさに感謝」と心から思う。



facebookのページにこんな投稿が❤︎ ビーチで出会った日の写真と一緒に


ビーチでピクニック中にピザをくれた親子の息子さんがこんな投稿をfacebookでシェアしていた。最近は連絡交換はインスタグラムだけど、コミュニケーションや情報収集などはfacebookが主流なのは変わらない。この投稿からもラグランの街の温かさを感じるよね。

レセプションに向かうとニックが居たのでまたお礼を伝えた。ちょっと会話がはずみ、音楽を作っているという彼の曲を聴きたいとジェニーがインスタグラムを交換していたのでわたしも交換した。


レセプションの庭にあるトランポリン。あまりに心地良かったので昼寝してしまった



ビーチに向かうトレッキングコース



ラグランの砂浜はブラックサンド(黒砂)なのが難点。火山の影響らしい


サーフスポットまで歩ける距離なので、波が良い感じの日はサーフィンに行こう! というモチベーションで残りの数日を過ごした。さすがにそろそろ残りの予定やニュージーランド後の予定を決めないと思い、マウントマヌンガヌイに住むやっちゃんと「コロマンデル」行きの予定を立てる為に連絡をとったのだけど、話が全くスムーズに進まなく、これはタイミングが違うのかも、とお互いに感じたので断念する事にした。それでも最後にまたマウントマヌンガヌイには行きたい! と思ったので現地で会おうねと約束した。

そんな時、数日前にバイバイしたキャムから「近々マウントマヌンガヌイに行くよ」という連絡が来た。これだ! このタイミングだ! と思い色々話していると、どうやらゲットしたバンで南に向けてロードトリップをするらしい。北島の北へは行ったけど、南には行っていない。そして1つ、いや行ってみたい場所がいくつかあったので、「もし良かったらそのロードトリップにジョインしても良い?」と聞くと「良いよ、プランは会ってから決めよう」と返答が来た。

うまく噛み合わない予定を無理やり進めようとするのではなくて、「タイミングが違うのかも」と手放す事で新しい何かが舞い込んでくる。そんな事をこの数日で改めて学んだ。「コロマンデル」に行けない事は残念だけど、本当に行きたかったらまたいつかチャンスがくるはず。今回の旅は「go with the flow / 流れに身を任せる」と決めたのだから。



もう1つ決めなくちゃいけない事、ニュージーランド後の予定を決めないと。行きたい場所の選択肢は2つ。バリ島と西オーストラリア。バリ島(インドネシア)へは、コロナワクチンを打ってないと入国できないらしく、ワクチンを打ってないわたしは行けない。ニュージーランドに居る間に状況が変わらないか待っていたけど特に変更なし。なのでわたしの中に浮かぶのは「西オーストラリア」。オークランドからの片道航空券を調べてみると、高くてびっくりした! それに比べて東海岸(シドニー、メルボルン、ゴールドコースト)は半額以下。そういえばバイロンベイに居る自分を想像したよなぁ〜と思い出して、バイロンのバックパッカーを調べてみた。「バイロンベイ=高い」というイメージがあったので、まずは物価の確認。あらまびっくり! 想像よりも安い1泊$30のバックパッカーを見つけてしまったのだ。直感のままそのバックパッカーを3泊予約した。バイロンから近い空港となるとゴールドコーストなので、ゴールドコーストに住む知り合いに連絡したところ「2泊くらいお家に泊まりにおいでよ」と嬉しい返答がきた。これで次の目的地が決まったので早速、オークランド - ゴールドコーストの片道チケットを買った。スムーズに決まった。オーストラリアに行く自分を想像するとワクワクが止まらない!!



ラグランを出る数日前に知り合ったドイツ出身の女の子。
ヒッチハイクでニュージーランドを周っているという。しかも女の子1人。20歳という若さで凄いこと経験してるな〜と衝撃を受けた出会い。彼女は若いのに自立していて、好奇心旺盛で行動力もあってキラキラしていて眩しかった! グッドバイブスを彼女からたくさん貰った。一緒にサーフィンしたり、これまでの経験を聞いたり、たくさん話した。

そして、ニュージーランド生活の半分以上を過ごしたラグランを離れる日が来た。


つづく



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