2nd Semester

Beginning of my new Life #43

2nd Semester

Contributed by Asuka Naka

Trip / 2025.01.08

『とにかく旅をするのが好き!』高校生の時に初めて訪れたインドがトラベラーへのきっかけだった。多くの国を旅する好奇心旺盛な彼女だからこそ感じる面白さと発見。出会いと出来事を振り返りながら綴るAsuka Nakaさんの旅日記。

番外編として高校生の頃に訪れたアメリカでの交換留学の様子をお届け中。



気がつけば二学期になっていた。
二学期制のこの高校は、授業科目は毎日同じで、学期が変われば科目も変わる。しかし一年を通して同じ科目もある。選択する科目はカウンセラーと相談できるけど、私はその科目選びが楽しくて仕方がなかった。なぜなら日本ではないような科目が沢山あるから。

一限目にとっていたオーケストラバンドのクラスは引き続き二学期にも取り、同じメンバーで安心感もあった。二学期目の最初の数日は二限目に科学をとっていた。必須科目のようだったので仕方がなかったが、やはり専門用語も多くて、もともと理科が苦手だった私は実験をするのも恐ろしかった。早速カウンセラーに相談へ行くと、交換留学生は理科が必須科目ではないと言う。何とも嬉しい情報! 何が取りたいかと聞かれたので、咄嗟にアートと答え、アートクラスを取れることになった。小学生の頃にアトリエを習っていたが、それ以外は美術の授業くらいでしか触れていなかったアートに久々に触れられるのも幸せであった。しかもその科目が毎日とれるのだ。アメリカの学校のシステムはこういう時にとてもありがたい。





その分苦手な歴史のクラスなどはとてもキツかった。楽しい美術の授業を2限にとった後はアメリカンヒストリー。でもそのクラスの先生はカメラクラブで担当していた先生、Mr.マイヤーだった。声も体も大きいと校内では有名な彼はとてもフレンドリーで気配り上手で面白い、まさに憧れの人間像だった。時にはギターをいきなり持って歌い出したり、音楽にのっていなければ点数減点するぞと言って、みんなが楽しい空間をつくりだしたり、歴史上の出来事をクラス内で例えてわかりやすく説明してくれたり、彼のおかげで私の苦手な歴史も楽しく学ぶことができた。

数年後にノースカロライナを訪れた際にホストマザーがこの私の通っていた高校に用事があるというので一緒に行くと、そこにはMr.マイヤーの姿があった。覚えているかヒヤヒヤしながら話しかけると、どうやら覚えてくれていたらしい。とても嬉しかった。学校の先生というものはやはり素敵な職業だ。子供の成長を見守り、それぞれの子が違う道に羽ばたく姿を見送る。学んだ生徒それぞれの心に絶対に残っている存在。今でも会いたいと思う先生たちは数多くいる。胸を張っていつかの先生の前に立てるように日々頑張りたいとも思う。

話が逸れたが、つまりは2学期の私の時間割は最高であったということだ。なんせ4限はフランス語をとっていた私。みんなの第一言語が英語なら、みんなが同等のレベルに学んでいる他言語を学べば、同様のレベルにクラスを取れるのではないかと思ったから。何よりもフランス語を高校で学べる機会があることに驚いていた。とはいえフランス語は難しかった。唯一簡単なトピックは時間の読み方。フランス語のクラスで、フランスでは24時間を基準にして時間を読みますという説明があった。それは日本でも同様。テストでは13:30は何時でしょうなどという問題が出る。これは私にとってはラッキーであった。日本では小学生低学年の頃に学ぶ内容だ。



これも他の国の教育を受けて面白いと思うことである。学ぶことが全然違うのだ。これだけ違うことを学んでいるのに、それぞれが大人になって、世界が成り立っている方が不思議なものである。





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